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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
旧白衣の英雄 三話

寒々しく空が曇り、朝だというのに部屋に日差しも差し込んでいなかった。
普段なら外から微妙にうるさい鳥の声が聞こえてくるのだが、今日は聞こえてこない。
なんとも寂しい風景ではあるが、ある意味静寂に守られた安らかな朝ともいえる。

が……


「おっはよ~っ!!」


そんな静寂などお構い無しとばかりにバタンと大きな音を立ててルミナスは海人の部屋に乱入した。
時刻はまだ早朝だったが、今日は早く出るつもりだった彼女は気持ち良さそうに寝ていた海人を激しく揺り起こす。


「んむ…もう朝か…おはよう」


ムクリと起き上がって欠伸をこらえながら返事を返す。
まだ眠気が覚めきってはいないのか目をゴシゴシと擦っている。

彼は寝巻きが無かったため、シャツを着たまま眠っていたのだが見苦しい皺ができていない。
アイロンをかけたばかりの如くパリッと、とまではいかないものの着たまま寝たとはとても思えない。

このシャツも彼の発明品で、以前徹夜明けに人前に出なければならなくなった時に思いついて開発した物だ。
よほどグッチャグチャに折り畳みでもしない限りは皺が残らないトンデモ発明品である。


「ほらほら早く起きなさいって。今日は魔力判別所行くんでしょ?」

「ああ、そうだが…少し待ってくれ」


海人は布団を引っぺがそうとするルミナスに対して静かに抵抗する。
上半身だけはしっかり起き上がっていることからすると、二度寝したいというわけではなさそうだが、
その抵抗は静かでありながらも非常に強固だった。

まるで今起きたら命に関わるとでも言わんばかりに。


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