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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
白衣の英雄37
 ルミナスとシリルは刹那の言葉に、どう反応すべきか迷っていた。
 
 彼女の問いは、以前自分達もぶつけた事のある疑問。
 海人にしては珍しく答えを拒否したため、あえて二度は問わなかった事である。

 だが、常々気になっていた事でもある。

 歩く理不尽としか表現できない目の前の男がどこの出身であるのか、
なぜこの年まで世に名を知られずにこれたのか。
 推論だけなら幾つかあるが、どれも確証はない。
 それらのどれかが当たっているのか、それとも全く別の理由なのか、興味が尽きるはずもない。
 
 それでも海人本人が拒むなら無理に訊ねるつもりはないのだが、
理由は不明ながら今回は海人が即答せずに何やら考え込んでいる。
 前に訊ねた時は逡巡もなく言えない、ときっぱり断ったというのに。

 散々悩んだ末に、彼女らは若干の期待を込めて海人を見つめる事を選択した。
 
  


 刹那は急に重くなった空気に、自身の失態を痛感していた。
 
 海人の素性に何らかの深い事情がある事は、さほど世情に詳しくない刹那も察していた。
 普通に考えれば創造魔法などという公表しただけで英雄扱いが確定するような特性を、彼の年齢まで隠し通せるはずがない。
 赤子の時に戦災孤児になった者でさえ魔力属性はほぼ確実に子供のうちに調べている。
 そしてその時に判明していればとうに世界に知れ渡っているはずなのだ。
 付け加えるなら、護衛の話が決まってから新たに渡された情報に関しても不可解な点が多すぎたのだが。 

 とはいえ未開の土地や大陸は未だかなりの数があるため、そこの出身であるなら頷けない話でもない。
 だが、それでも未だ交流もない秘境からどうやって、何のためにこの大陸に来たのかという疑問が生まれる。

 どこをどう考えても、海人は冗談のように謎に満ちているのだ。

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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学



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