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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
白衣の英雄112
 十日後、海人達はリレイユの背に乗って移動していた。
 今回の観光旅行のガイドであるレザリアとの待ち合わせ場所に向かって。

 目指す先は王都に最も近い、そして王都への乗合馬車が出ている町だ。

 近隣に町がない王都に徒歩で訪れるのはもっぱら冒険者で、観光客は大体乗合馬車を使う。
 その為、荷物だけ持った観光客が徒歩で訪れれば、色々と怪しまれる可能性が高い。
 後ろ暗い事はなくとも、不快な事に遭遇する確率は確実に上がってしまう。
 手間をかけさせてしまうが、面倒を嫌う海人にはこれが最適。

 レザリアはそう判断し、海人もそれに従ったのである。

「ま、手間ではあるが気配りが細かいのはありがたいな」

「リレイユで行ければ楽ちんなんですけどねー。馬車って乗り心地良くないですし」

「……リレイユの努力の賜物だがな。努力するプチドラゴンなぞ他で聞いた事はないが」

 妹のぼやきに、刹那は軽く頭を抱えた。

 リレイユによる今回の空の旅は、実に快適だ。
 突き抜けるような蒼空、後方に吹き飛んでいく雲、そして座り心地の良い座席。
 リレイユの飛翔速度は凄まじいが、彼女が起動している術式盤によって背の空間は一切の影響がない。
  
 その快適性を更に高めているのが、リレイユの飛翔姿勢。

 時折翼を動かしはするが、あくまでも最小限。
 おかげで振動が伝わってくる事もほとんどなく、のんびりしていられる。
 雫など先程からお茶と煎餅を楽しんでいるぐらいだ。

 最初振動に振り落とされそうになった海人を何度か救出する羽目になった時とは、雲泥の差である。
 これまで騎乗した際に人間が快適に過ごせる飛翔方法を学び改善していたようではあったが、驚きの結果だ。 
 学習能力が高いにも限度がある、と言いたくもなる。  

 が、肝心の飼い主は無邪気かつ能天気にペットの成長を喜んでいた。   

「うむ、実に快適な乗り心地だ。上手く飛べるようになったな、リレイユ。偉いぞ」

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