ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
白衣の英雄46
 ファニルを家まで送り届けた海人達は、他愛のない話をしながら歩いていた。

「なんだ、先程助けた女性は知り合いだったのか?」

「いえ、今朝偶然会っただけですので、知り合いという程では……それより、本当によろしかったのですか?
色々問題があると思うのですが……」 

「そう言われてもな。子供の買物にちょっと付き合っただけであんな物を貰うわけにもいかんだろ。
いくらなんでもわざわざ追ってはこないだろうし、ファニル嬢にも伝言を頼んだ。大丈夫だろう」

 ふう、と嘆息する海人。

 先程ファニルを家に送り届けた際、海人はハロルドから礼の品を差し出された。
 単なる誤解であった事も説明したのだが、それでも久方ぶりに孫娘にじゃれつかれたハロルドの浮かれぶりは直る事が無く、遠慮する海人達を待たせて奥に物を取りに行ってしまったのである。

 そこまでは、まだ良かった。
 やや面喰ってはいたが、礼をされる事自体はそんなに悪い気分ではない。 

 問題はハロルドが持ってきた品である。

 それは七色に輝く輝石。
 流通する石の中では最高の貯蓄魔力量を誇り、全基本属性魔法の効果を高く増幅する魔法具。

 ――俗にダイヤモンドと呼ばれ、究極の宝石という別名まで持つ極めて希少価値の高い宝石だった。

 粒は小さめであったが、それでも数百万ルンは確実な代物。
 いくらなんでも受け取るわけにはいかない。
 三人揃って断固固持したところ、ならば別の品を、とハロルドは倉庫に戻っていった。
 
 が、あの調子では次の品がどんな物になるか分かったものではなかったので、海人達はその隙に逃げ出したのである。
 ファニルに『やはり遠慮しておきます』という伝言を残して。

 ごめんねー、と苦笑しながら三人を見送る少女の姿が妙に印象的であった。

「待ぁぁぁぁたぁぁぁぁぬぅぅぅぅかぁぁぁぁっ!!」

 どこからともなく、しわがれた大声が響いてきた。
 聞き覚えのある声ではあるが、今一番聞きたくない声であった。

「……全く大丈夫じゃありませんでしたねー」

「こうなると逃げるわけにもいかんよなぁ……」

 やれやれ、と声の方向に振り向く。

 その視線の先には、ハロルドの姿。
 人混みを避け周囲の建物を足場にしながら、猿の如き機敏さでみるみる距離を詰めてくる。
 何事かと衆目を浴びているが、彼はそれを気にする様子もなく海人達の方へ向かってきていた。

 年に似合わず凄い体術だ、と三人揃って感心していると、ハロルドが目の前に着地した。

「まったく、こんなジジイを走らせるでないわ! 追いかけるの大変だったんじゃぞ!?」

「……この広い町の中でよく見つけられましたね」

 ハロルドの剣幕に動じる様子もなく、海人は尋ねた。

 カナールは、かなり広い。
 端から端まで移動するだけでもそれなりの時間を要する程に。
 そんな町の中でたった三人を見つけるのは、難しいはずだった。

「いや、けっこう簡単じゃったぞ? お主らは凄まじく目立つからのう」

「と仰いますと?」

「黒髪の三人組というだけでも目立つというのに、一人が目立つ事この上ない白衣を着ておるわけじゃからな。
順々に聞きこんで進んだだけで間違いもなく行きついたわい」

「……なるほど」

 海人は頭を抱えつつも、納得した。

 海人の白衣は本人の高身長と合わさって、町中では否が応でも目立つ。
 それに加え、この国では珍しい黒髪の三人組。
 言われてみれば、これほど簡単な追跡もない。
 
 追ってまで渡しには来ないだろう、と高を括っていた為とはいえ、間抜けな話であった。

「ま、いずれにせよ……今度は受け取ってもらうぞ?」

「先程も申し上げましたが、私達も十分楽しめましたので不要です。
仮に何かいただくとしても、あまり高額な品は受け取れません」

「それを聞いたから、納得してもらえそうな物を取りに行ったんじゃ。
だというのに、倉庫に行っておる間に帰りおって……ほれ、これじゃ」

「……ハロルド老、話を聞いておられましたか?」

 差し出された宝石を見て、海人は半眼になった。

 先程差し出された物よりも輝きがかなり鈍く質感も違うが、ダイヤモンドにしか見えなかった。
 しかも、粒の大きさは先程の物の十倍近い。
 
「ふぉっふぉ、それは変わった石でのう……見た目はダイヤモンドに似とるが、魔力を溜められんのじゃよ。
魔法の増幅効果もないんで、ただの綺麗な石じゃな」

 ほい、と宝石を投げ渡す。 

 海人は試しに受け取ったそれに魔力を込めてみるが、
ハロルドの言うとおり石に魔力は宿らず、素通りしてしまった。
 次に刹那や雫に試させても同じ結果に終わった。
 
 この世界において、ダイヤモンドの価値はその美しさよりも魔法具としての性能によるところが大きい。
 輝きも鈍いとなれば宝飾品としての価値も落ちるため、どう転んでも高値にはならない。 
 
 これなら受け取れるか、と思いながら海人はハロルドに問いかけた。   

「ふむ……こんな珍品、どこで手に入れたんです?」

「いや、この町を作り始めた時の事なんじゃがな、建物の基礎作りで穴を掘ってる時に見つけたんじゃよ。
掘り出し物じゃと喜んだのが、思いっきりぬか喜びだったんで苛立ち紛れに倉庫に放り込んでそのまま忘れとったんじゃ。
あの当時は色々忙しかったんでのう」

「なるほど――では、ありがたくいただいておきます」

 礼を言いながら、石をポケットにしまう。 

「うむうむ。そう言ってくれるとわしも嬉しいわい。
では、またの」

 後ろ手に手を振りながら、ハロルドは去っていった。

 



























 数日後、海人は地下室でハロルドからもらった宝石を片手に難しい顔をしていた。

「うーむ……やはり溜まらんか。あと試していない方法は……」
 
 ぶつぶつと呟きながら、手元の宝石に目をやる。

 大した事は無い石だと思っていたが、いざ所持してみると面白い石だった。
 貰った直後は気付かなかったが、しばらく持っているとほんのりと温かみのようなものを感じる。
 それに伴ってしっとりと吸い付くような感触が現れ、これが意外に癖になる感触だった。

 ポケットにでも入れて持ち歩きたいが、ただ良い感触の石として持ち歩くのではつまらない。
 そこで本当に魔力を溜める事が出来ないのか、色々と検証していたのである。

 もっとも、創造魔法で大量の複製まで作ったにもかかわらず、今のところは全て失敗に終わっているが。

「あの、海人殿……」

 横から刹那が声を掛ける。

 だが、海人はまるで耳に入っていない様子で、ぶつぶつと呟き続けていた。
 声を掛けるのはこれで九回目になるというのに、刹那の事は視界にすら入っていないようだった。
 
「思いつく限りのカッティングを片っ端から試すか、はたまた……」

「――海人殿っ!」

 耐えかねた刹那が、ついに大声を出す。
 地下室を振るわせる程の声量をぶつけられると、流石の海人も気がついた。

「な、なんだ刹那、いきなり……どうかしたのか?」

「はあ……随分その石に御執心のようですね。
何回か呼びましたが、まるでお気づきになりませんでした」

「む、それはすまなかった。考え事に集中していると、どうも周りが見えなくなってしまってな……」

「御心配なく。海人殿のその集中力あればこそ、
拙者共がいただいたような魔法術式の開発が出来るのだという事は分かっておりますので。
まあ、それでもこの試作術式の山を見るとお体を大事にしていただきたくはなりますが、
これが拙者共がいただいた魔法術式の下地になった物と考えると、あまり大きな事は言えません」

 しおらしく頭を下げる海人に苦笑しながら、刹那は手近にあった紙束の一番上を手に取った。
 
「そう言ってくれるとありがたい。
ただ、一つだけ訂正だが、君の近くにある山は色々な要因で中断した物だ。
今君が持っている術式などは、完成させられれば相当使えるんだが……現状では難しい」

「ほう……どうやら光の魔法のようですが……」

 術式を見て、刹那はそう結論を出す。

 手元の術式は見覚えのない構築法が使われ、斬新な形状ではあるが、使われている図形や文字は光属性が主体だ。
 ただ、構築法が分からず術式が複雑な事もあり、どんな魔法なのかはまるで掴めなかった。
  
「ああ。一応それは手持ちの道具で代用できるんだが、電気が必要になるし装備が少しかさばるんであまりよろしくない。
魔法なら覚えさえすれば……っと、そういえば刹那、何か用だった――あ゛」

 刹那に本来の用件を聞こうとして、海人は言葉を止めた。

 今日はシェリスが来る予定になっている。
 そして、刹那がここにいるのは、約束の時間の少し前になったら教えてくれるように頼んだためである。

 彼女の声に気付かない間に時間が過ぎてしまったかと、慌てて時計を確認しようとした時、
  
「御心配なく。早めに声をかけましたので、まだ時間はあります」

 刹那が懐中時計を海人の前に差し出した。
 そこに示された時刻は、約束の時間の三十分前。
 これならば身支度をしても、十分に間に合う。

「ありがとう。茶菓子の準備などは出来ているか?」

「滞りなく。……それと、今の状況でシェリス殿がいらっしゃるという事を考えますと……」 

 シェリスの使用人が予約を取りに来た際、詳しい用件は直接、と内容は伏せられたが、
ルクガイアとの戦争直後という状況でシェリスが来るとなると、何かしら問題が残っていた可能性が高い。
 そうでもなければ、戦後処理に専念して直接来るような事は無いだろう。

 基本的に真面目な時は冷静沈着な御令嬢ではあるが、人間感情が高ぶるとどんな行動を起こすか分からない。
 そして、一緒に来るであろうローラがそれに追従した場合は最悪の事態も予想される。 

 万一、あるいは億に一つもない可能性かもしれないが、打てる対抗策は打っておきたかった。

「そうだな。必要ないとは思うが、念の為飲んでおいてもらえるか?」

 とんとん、と海人は自分の首を指差す。
 
 吸血族である刹那は、血を吸う事によって一時的に魔力量や身体能力を爆発的に増大させ、
不死身に近い再生能力を発揮する能力を持っている。

 普段の刹那では到底ローラに敵わないが、能力発動時なら別だ。
 試した事は無いので断言はできないが、制限時間さえ切れなければ――確実に勝てるはずだ。

 とはいえ、この方法には若干だが問題もあった。

「……聞き飽きたかもしれんが、飲み過ぎないようにな」

「は、はい。では、失礼いたします」

 差し出された首筋に、犬歯を当てる。
 そのままぷつりと皮膚を貫くと、温かい液体が刹那の舌に絡みついてきた。

 どこまでも深く高貴な甘味と共に馥郁たる香りが口中を満たし、いかなる料理でも決して味わえない満足感を与えてくる。
 加えて全身の血液が沸き立つような昂揚感と脳髄を貫かんばかりの暴力的な爽快感、
そして例えようもない程の開放感が矢継ぎ早にやって来て、これ以上ないほどの至福に包まれる。
 それが過ぎ去ると、今度は体内に今にも爆発しそうなほどの絶大なエネルギーを感じ、一種の全能感に近い感覚を覚えさせる。

 あっという間に過ぎ去ってしまうそれらの感覚があまりにも惜しく、二口、三口、と喉を鳴らしてどんどん嚥下していってしまう。
 しかも強烈な至福感のあまりか、海人にしがみつく刹那の腕には凄まじい力が込められており、彼の骨をミシミシと鳴らしている。
 その上、耐えかねた海人が刹那の頭を軽く小突いてもまるで気付いた様子がない。

 やがて海人は疲れたように息を吐き――強めの鉄拳を刹那の頭に叩き込んだ。 
 
「ふあ……」

 強烈な衝撃を受けて尚、刹那の目は恍惚に蕩けたままであったが、吸血は止めた。
 そのままゆっくりと顔を上げ――海人の困ったような顔を見た瞬間、我に返った。

「も、ももももも申し訳ございません!」

 すぐさま海人から離れ、床に頭を擦りつける。
 
「いや、多少の吸い過ぎは別に構わんのだが……やはり、まだ感覚には慣れんのか?
味に関してはいい加減飽きても良さそうなものだが……」

 少し零れた血を拭きながら、嘆息する。

 海人の血が刹那にこれ以上なく適合しているがゆえに一口の吸血で能力を発動できるのだが、
あまりに魅力的らしいその感覚に抗えず、夢中になってごくごくと飲んでしまう。
 最初の吸血時など、極限状態であったにもかかわらず。

 流石にこのままではまずいため、少しずつ慣らそうと部外者がいない時は毎日吸血させていたのだが、
一向に慣れる様子が無い。
  
「その、味に関しては飽きる事などありえないかと。
ここしばらく毎日いただいておりますが、むしろもっと飲みたくなってしまいます」

「……いっそ、一度に飲む量を増やしてみるか?」

「お気持ちは非常にありがたいですが、その――飲めば飲むほど夢中になってしまうので、
吸う回数を増やして感覚に慣れるか、あるいは自制心を鍛える以外道は無いかと」

「困ったものだな。ま、追々考えていこう。
そのうち少しずつ慣れてくるかもしれんし、他に良い方法が考えつくかもしれんからな」
 
 首筋を黒いシャツの襟で隠しながら、海人は立ち上がった。
 いまいち慣れない事ながら、身だしなみを整えるために。

 

  
 






























 海人と対面したシェリスは、軽く目を瞠っていた。

 今までは大雑把に整えた髪型、適当に選んだ服、そして質は良くともいつも同じ白衣という、
かなりいい加減な恰好であった。
 素材が良いためそれなりの見栄えはしていたが、非常に勿体無かったのである。

 それが、今日はきちんとした格好をしている。
 服装自体は黒一色だが、上下違う素材で変化を出し、上から白衣を纏っているので単調さは感じない。
 髪型もややラフな印象ではあるものの、計算してそうしたのだと分かる様子になっている。

 ――――正直、かなりの衝撃であった。  
 
「驚きました……今日は随分と身だしなみに気を遣っておられますね。とても素敵ですよ」

「お褒めに与り光栄だ。色々思うところがあって、多少は外見も気にする事にしたんだ」

「良い事です。人を雇う以上は、それなりに外見を整えるべきですからね。
ま、それはそうと……今日は相談に乗っていただきたくて参りました」

「……やはり、ルクガイアとの戦争で問題が残っているのか?」

 頭痛を堪えつつ、問う。
 彼としては、面倒事には極力関わりたくないのである。

「察しが良くて助かります。実は王族三人を含む上層部を取り逃がしてしまいまして」

「……洒落になっとらんように聞こえるんだが?」

 シェリスの言葉を聞いた海人は、一気に表情を固くした。

 国家が滅びた状況で、国王が生き残っている。

 単なる侵略戦争で滅ぼされ、恩赦を受けたとでも言うのならともかく、
今回は王の暴政を見かねたという名目での戦争だ。
 首魁たる国王やそれに与していたであろう上層部を取り逃がしたなど、大失態という他ない。

「ですよねぇ……しかも輝石族の集団が魔物引き連れてるんでしょう?」

 引き攣った顔で、雫がこぼす。

 輝石族。
 それは額に生まれ持つ宝石が非常に優れた魔法具であるがゆえに、
魔法使いとしての能力が極めて高い種族だ。
 個人個人で宝石の色や質などは違うが、最低でも対応属性の下位魔法を中位魔法級に引き上げるだけの増幅力を持ち、
平均魔力量も他種族の追随を許さない。
 
 そして、ルクガイアの上流階級は全てが輝石族である。
 それに飼い慣らされた魔物の軍団が加わる。
 控えめに言っても、侮れる戦力ではない。  
 
「現段階ではそれほど大騒ぎする問題ではありません。
国王や王子に追従していた戦力は九割ほど削りましたし、現在はガーナブレストと共同で狩り出していますので、
見つける事さえできれば今度こそ始末できます。
同時に各都市での警戒を強めていますから、最上位魔法の使用は確実に防げますしね。
もっとも、相談の結果次第では深刻度が一気に増す可能性もありますが」

「話が掴めんな……というか、何故ここに来たんだ?」

「常識で考えると無理そうな事が起こりまして。
そこで、私が知る限りもっとも非常識で理不尽な方に意見を伺おうかと思ったわけです」

「はっはっは、帰れ馬鹿、と言って欲しいのか?
というか、非常識で理不尽なのはそこの無表情メイドも同じだろうが」

 シェリスの背後に控えるローラへ視線を移す。
 
 この世に二つはありえない程の美貌、シェリスの部下の中で最も仕事を割り振られてしまう程に高い知力、
そして数千人の兵士を単独で片付けられる怪物的な戦闘能力。

 今は単に無表情でシェリスの背後に静かに控えているだけだが、異常性の塊のような女性なのだ。
 
「ローラはそれでも常識の範囲内に引っかかっていますよ?
勿論、どちらにしても才能という言葉の理不尽さは嫌になるほど思い知らされますが」

 軽い口調で海人の言葉に反論する。

 ローラは確かに色々突き抜けてはいるが、容姿以外は上が存在する。
 その容姿にしても、やや劣る程度の者なら心当たりがある。

 が、海人の知力――より正確には開発能力。
 これは上が存在しないどころか、想像さえできない。
 それどころか、こんな人間が二人以上存在した日には世界が滅亡するのではないかとさえ思える。
 しかも伝説とまで呼ばれる特殊属性の魔力を保持している。 

 非常識だの理不尽だのという言葉は、海人にこそ相応しい。
 シェリスはそう確信していた。  
 
「酷い言われようだなぁ……まあいい。それで、相談とは?」

「ええ、王女の事なのですが――ガーナブレスト軍とエアウォリアーズを筆頭とする腕利きの傭兵団の混成軍が
城下町を含む周囲を全て取り囲んだ状況で、誰にも気付かれる事なく逃げられました。
抜け道も事前に調べて出口を全て封鎖してあったというのに、です」

「ほう……包囲網に穴は無かったのか?」

「仮に僅かな穴があったとしても、それだけでは誰にも気づかれずに突破する事は不可能です。
騎獣のカイザーウルフと一緒に姿をくらましていますので。
さらに言えば、王城の使用人達は軍の突入直前までは確かにいたと証言しています。
本当に、まるで煙のように消え去ったんです。
もっとも、口で言っても説得力はないでしょうからこんな物も持ってきました」

 言いながらローラに持たせていた鞄から大きな紙の束を取り出させる。
 一番上の紙を見る限り、大きな建造物の設計図に色々と書き加えた物のようであった。

「……まさかとは思うが」

「御察しの通り、抜け道を含めた王城の設計図に今回の布陣を書き加えた物です。
必要でしたら、城下町の地下道を含めた地図もお見せできます」

「まったく、本気で恐ろしい女性だな……ふむ、確かにこれを見る限りでは布陣に穴はなさそうだな。
抜け道は潰してあるし、この囲み方なら脱出しようとしても無理だし、試みても確実に見つかる。
当然、空も潰してあるんだろう?」

「当然です。突入前に王城の上空に重力魔法の結界を張らせましたし、
城下町侵入前から外縁に部隊を配して上空を見張らせていました。
全方位からの監視ですから、見つからずに逃れる事は無理です。
事実、城から逃れようとした貴族を数人確認し、別働隊に潰させています」

「だろうな……ちなみにラクリア王女が空間魔法の――」

「無視していい程度の可能性です。基本属性魔法を使っている姿が何度も目撃されていますので」

 皆まで言わせず、バッサリと切り捨てる。
 
「ふむ……聞くが、抜け道を探すのに床を壊したりはしているか?」

「いえ、再利用可能な良い建材が多いので、壊してはいません。
ただ、その分徹底して隅々まで調べさせてはいますが」

「……となると、抜け道が見つかってない可能性があるな。
書かれてはいないが、構造的にここからなら城外に出る抜け道を作れるはずだ。
まだ見つかっていない事も踏まえて考えると、あるとすれば入口はここのどこかだろう」

 若干考え込んだ後、海人は見取り図の数か所を指で示した。
 それが示した通路は特に複雑でもなく、ごく単純な道筋。

 しかし、海人が示した入口はある種の盲点であった。
 
「一階通路の天井!?」

「別におかしい話でもあるまい。たしかに高い天井だが、飛翔魔法を使えば問題ないからな」

「で、ですが上の部屋の床を叩いて確かめるぐらいはやっていますよ!?」

「天井の厚さと構造を考えれば、通路の上にある部屋の床全体が空洞でもおかしくないぞ?
それなら音や感触で確かめたところで意味がない。
そして、ここからなら一階のここの各部屋の壁が結合している部分に通路を繋ぐ事が出来る。
構造からして城の強度に関しても問題ない程度の影響だろうし……カイザーウルフもどうにか通れるはずだ」

「……なるほど、現実味はありますね」

「とはいえ、事実かどうかまでは保証できんぞ」

 見取り図から手を放し、肩を竦める。

 海人が言った内容はあくまで可能性にすぎない。
 構造的に可能だとしても、本当に作っているかどうかはまた別の話なのだ。

 無論、言われるまでもなくシェリスもその程度の事は理解していた。
 
「その通りですが、可能性が見えただけ上出来ですよ。
……ただ、まだ少し引っかかるんですよね」

 ん~、と小さく唸りながら首を傾げる。
 おっとりめの外見と相まって、妙に可愛らしい仕草だ。

「というと?」

「――何を隠してらっしゃるんです?」

 瞬間、シェリスは目つきを変貌させ、海人の顔を鋭く射抜いた。
 その眼光は貴族の名に相応しい威厳と強さを伴っており、見る者の心を深く穿つ。

 直前までの穏やかな態度とのギャップもあり、虚を突くには十分であったはずだが、

「何の事だ?」

 海人はきょとんとした顔でシェリスに視線を返してきた。
 表情といい声音といい、とぼけているような様子は見受けられない。

 が、シェリスの直感はそれが演技であると告げていた。
 目の前の男は確実に重大な何かを隠している、と。 

 無論根拠はないのだが――こういう時の勘は外れた事がなかった。 

 それを疑わず、更に追及を続ける。

「素晴らしい演技力ですが――ごまかされませんよ?」

「だから、何の事だかわからん」
 
 あくまで自然に、海人はとぼけ続ける。
 シェリスの背後に控える美女の普段より鋭い視線に、内心冷や汗を垂らしながら。
 
「……とぼけ続けるのならそれでも構いません。伺いますが、危険性と現実味はどの程度です?」

 無駄を悟り、シェリスは攻め口を変えた。
 
「何を疑っているのか知らんが、私が危険性も現実味も強いと考えているなら迷いなく君に言うぞ?」

 海人は静かに断言した。
 その声音は相変わらず軽い物であったが、先程までとは違って真摯な響きが含まれていた。
 
「……そうですか」

 ふむ、と考え込む。

 海人が隠し事をしている。これはやりとりの態度からして間違いない。
 本当にしていないのなら、もっと素直に不快感を示しているはずだ。

 それが現実味に欠ける内容であろうというのも、予想がつく。
 彼の性格と今までの行動からして、現実味が強ければ可能性として語っているはずだ。
 付け加えるなら、危険性が低いのならわざわざ隠す意味は無い。

 つまり海人が隠している内容は、危険性は高いが現実味は薄い内容という事になる。
 相手が海人という点を考えれば――現実味は薄く、シェリスに明かすには危険が大きい物といったところだろう。 
  
 おそらくは新種の魔法術式、あるいは彼が持つ何らかの道具。
 どちらにしても、差し迫った危険が無い現状では教えてもらえる見込みは皆無だ。 

 ここは引くしかない、と若干の歯痒さと共にそう決断した時、 

「ところで私も少し君に聞きたい事があるんだが、いいか?」

「なんなりと」

「君の中では国王や王子と王女では随分心証が違うようだが、どういう事かな?」

 探るように、シェリスの瞳を見つめる。

 会話している最中、シェリスは国王達の話が出た時は忌々しそうにしていたが、
王女の話の際はどこか心配するような色を見せていた。

 予想はつくが、伏せた情報の事を考えると確認せずにはいられなかった。  

「ああ、その事ですか。ラクリア王女は親に似ず真っ当な――いえ、むしろ上出来な王族だからですよ」

「上出来?」

「ええ……ラクリア王女は、現王家の人間とは思えない程に民を思う方なんですよ。
昔から城を抜け出しては城から持ち出した余った食材を貧しい村に配って回り、宝物庫からこっそり持ち出した財宝を心ある貴族に回し、
今回にいたっては直前まで着ていた最高級のドレスを侍女に渡し、自慢の金髪もバッサリと切り落として今までの礼として置いていかれたそうです。
使用人が間違って襲われないように、我々の突入前に厨房に集めたのも彼女ですし、
それを盾に使おうとした城の貴族達をカイザーウルフに食い殺させたのも彼女です」 

「……惜しいな。男であったならルクガイアが滅びる事もなかったかもしれん」

「まったくです。先代まではそれなりの王だったんですけれどねぇ……」

 憂鬱そうに、息を吐く。

 長年民を苦しめてきたと言われるルクガイアの王家だが、実のところそうなったのは十年ほど前からの話だ。
 先代の国王が亡くなったためにその弟が王位を継いだのだが、その出来があまりに悪かった。

 元より放蕩の限りを尽くしていた人物だったらしいが、王位についてからはそれがさらに悪化した。
 周りの重臣も諌める者は少なく、いても王本人や周囲から疎外され、やがて消えて行った。 
 結果、王やその腹心達は民の事など何も考えず重税を課して己の遊興に費やし、最終的には今回の結果に至った。

 ――しかし、ラクリア王女は違う。

 先王が存命の頃から城下町の民とも交流を持ち、その美貌と人柄で多くの民に慕われていた。
 父親が王となってからも、政などほっぽりだして遊興にふける父親を度々諌め、疎まれていたという。
 そのせいで王城に半ば監禁されるような生活が続いていたようだが、それでも抜け出して微力ながら民を助けていた。
 今回の内乱を起こした貴族達などは、可能ならば彼女を旗頭に革命を起こして改革したいと思っていたほどだ。

 おそらく彼女が男でさえあれば――あるいはルクガイアの王位継承権が女児にも認められていれば、
先王は万に一つでも不詳の弟には継がせまいと遺書を残しておいただろう。

 だが、全ては無為な空想でしかない。
 現実に彼女は王位に就けず、その果てにルクガイアは滅んでしまったのだから。

「しかし、そうなると王女の処遇はどうするつもりなんだ?
君がそんな人材を公開処刑のための消耗品に使うとは思えんが……」

「まあ、色々考えてはいますが……最終的にどうなるかは未定です。
王城から逃げた理由も今一つ掴めませんしね」

「単に殺されると思ったからじゃないか?」

「……日頃の行いのおかげでラクリア王女の人望は恐ろしく厚いんですよ。
既に城下町の半数以上の人間から助命嘆願が届いていますし、
反乱を起こしていた貴族全員からも恩赦を、という要求が来ています。
あのまま王城に留まっていても助かったでしょうね」

「とはいえ、彼女の善行を知らぬ者からすれば憎き王族の一員にしか見えんだろ。
単純に多数決で処刑が決まると考えたんじゃないか?」

 若干の同情を滲ませつつ、そんな考えを語る。   

 いかに城を抜け出して善行を行っていたとしても、国土全域をカバーできたはずがない。
 カイザーウルフと行動を共にしたとしても、二割も回れれば称賛に値するだろう。 
 残りの八割からすれば、自分達を虐げ続けた王族の一員でしかない。
 
 多数決で死罪になると考えたとしても、さして不思議な事ではない。

「無論その可能性は否定できませんが……どうも王女の行状と照らし合わせると、不自然な気がするんですよね。
直接会った事はないので断言はできませんが、処刑されると考えたにしても粛々と受け入れる方が、らしいです」

「ふむ……ま、色々と大変そうだがせいぜい頑張ってくれ」

「まったく、他人事だと思って気楽そうですねぇ……」

 じと~、と恨めしそうに睨みつける。

「知っての通り、私は極々平凡な生活を愛する一般市民だからな。
物騒な事は才色兼備の貴族様に任せる他ないな」

「あらあら、哀れな一般市民が貴族の力不足ゆえに戦火に巻き込まれる事は多々ありますよ?
実際、一度巻き込まれているでしょう?」

「うむ、だからこそ二度と余計な戦火に巻き込まれんよう静かに暮らそうと思っているわけだ」

「私としてはあの時の勇姿をもう一度見せていただきたいんですけれどね。
ルミナスさんを助けたタイミングといい挙げた戦果といい、まさに御伽噺の英雄――とても素敵でしたよ?」

「はっはっは、言うまでもなかろうが私はそんな柄ではない。
さらに言うならあんな怖い事二度としたくないぞ?」

 男として微妙に情けない事を胸を張って言う海人。
 英雄という言葉に全く憧れがないわけでもないが、それでも彼は命の方が圧倒的に大事なのである。

 そんな海人に苦笑しつつ、シェリスは最後に少しだけ本音を語る事にした。

「ふふ……分を弁えるのは良い事ですけど、男性は少しぐらい見栄を張った方が魅力的ですよ?」

「魅力的でなくとも一向に構わん――と言いたいところだが、私も一応男だ。
代わりと言っては何だが、片付くまでの間書類仕事でこちらに回せる物があるなら遠慮なく回して来い。
三割引きで請け負ってやる」

「あら、随分と気前が良いですね」

「民を守るのが貴族の仕事なら、我々一般市民の仕事は貴族が役割に注力できるよう協力する事だ。
大した事の無い協力を惜しんで後で悔やむ気はないんでな」

「それなら無償で手伝ってくださっても良いんじゃないかなー、と思うんですが。ほら、緊急時ですし?」

「それはそれ、これはこれだ。護衛二人を養わなければならんしな。
無論、支払いを分割にする程度の融通はするつもりだが」

「そうしていただけると助かりますね。今は色々と物入りでして私の財布が……ああ、それで思い出しました。
もう一つお願いがあるんですが、よろしいでしょうか?」

 ポン、と手を叩く。
 その仕草は、どことなく白々しさが漂っていた。

「む? 別の話もあるのか?」

「ええ。授業の話ですが、当初の予定より十人ほど増える事になると思いますので、それをお願いしたいと思いまして」

「……まさか、内乱の方も仕込んでいたのか?」

 引き攣った顔で、海人は尋ねた。

 シェリスという女性は、ある種の完璧主義者だ。
 可能ならば一度で用件を終わらせるよう心掛け、二度手間は滅多に取らせない。
 まして数の計上ミスなど、ありえないと言っても差し支えない。
 普通に考えればなにがしかの理由があって、その十人の存在を伏せていたという事になる。 

 そして、内乱から宣戦布告までの時間の短さを考えれば、今回のルクガイアの内乱は示し合わせて行われたと考えるのが妥当だ。
 あんな大軍勢を叩き込む準備が整った際に、たまたま内乱が起きたなどというのは偶然にしては出来過ぎである。

 合わせて考えれば、どういう事かは見当がつく。
 シェリス・テオドシア・フォルンという女性が、単に示し合わせただけなどという他人任せな芸の無い事をするはずがない。

「いえいえ、所用でしばらくこの国にいなかった者達の事を失念していただけです。
いけませんね、長く留守にしていたとはいえ大事な部下達の事を忘れるなんて。
ここしばらく忙しすぎて頭が回っていないのかもしれません」

 可憐かつ優雅に微笑む。

 が、その笑顔には多大な悪戯っぽさが加わっていた。
 真意がどうかなど、あえて語るまでもないだろう。
     
 優しげな顔立ちに似合わず恐ろしい事この上ない女性に戦慄しつつも、海人は話を進めた。

「……まあいい、別に数が増えたところで支障はない。
ただし、授業料の額は人数分増額してもらうぞ?」

「勿論です。……さて、それでは仕事が山積みですので、そろそろ失礼させていただきますね」

 ゆっくりと席を立ち、ドアへと歩き出す。

 が、そこを潜る前に、シェリスの足が止まる。
 そして振り向かぬまま、口を開いた。
 
「ああそうそう――最後に一つだけよろしいですか?」

「何だ?」

「場合によっては、手助けを期待させていただいてもよろしいでしょうか?」

「……今の生活が誰のおかげで成立しているかぐらいは分かっているつもりだ」

 淡々と、だがはっきりとした口調で答える海人。
 その言葉にシェリスは一瞬目を見開き、 

「ありがとうございます。失望させぬよう頑張らせていただきます」

 嬉しそうな表情で頭を下げ、部屋を出ていった。

































 シュッツブルグ王国――王都セルトリティア。

 城下町に囲まれるように存在する王城は、その優美な姿ゆえに世界五大名城に数えられている。
 特に今日は突き抜けるような青天に白亜の城壁が良く映え、一際鮮やかな美しさを醸し出していた。

 そんな城内の一室で、二人の男が会話していた。

「……やれやれ、ここまで腐っておったとはのう。わしの目も節穴じゃわい」

 男の片割れ――穏やかそうな老人が、手元の書類から目を外し憂鬱そうに息を吐いた。
 手元にあるのは、この国の腐敗具合をこれでもかと示してくる書類。
 大臣達の横領の実態や素行の劣悪さなど、見ているだけで吐き気がしてくる内容であった。
 
「私も同じにございます。娘の集めた証人を見るまで、ここまで酷いとは思っておりませんでした」

 もう一人の男――五十代と思しき厳つい顔の男が、恭しく頭を下げる。  

「そうか……しかし、シェリスには毎回苦労をかけてしまうのう。
わしらの力が足りておれば、今頃はさぞ可憐な花嫁になっておったであろうに」

「……それはないかと存じます。我が娘ながら、シェリスは生まれながらの貴族ですので。
この身に力があったとしても、国のために尽力して婚期は逃していたでしょう」

「かもしれんな……そういえば、結局ルクガイアはどうなるんじゃ?」

「予定通りです。十年程は我が国の平均税率の半分程にして生活を向上させ、その後徐々に平均まで引き上げます。
国民性を考えれば二十年後には旧ルクガイアの領地は我が国以上の発展を遂げるやもしれません」

「そうか……決して支配者が変わっただけ、などと思われぬよう気を付けてくれ。
これからは旧ルクガイアも我が国なのじゃからな」

「承知しておりま――む?」

 男は鋭く視線を走らせると、窓へ駆け寄り一気に押し開いた。

「どうかしたか?」

「人の気配がしたように思ったのですが……気のせいだったようです」

 訝しげな顔のまま開けた窓を閉める。
 閉める直前、もう一度外を確認しながら。

 ――それを、ラクリアが上空から見下していた。
 
(……危なかった。でもあの様子なら……不安は残るけど、とりあえず安心)

 ほっ、とラクリアは穏やかな息を吐いた。 

 元々、ルクガイアの民は真面目な努力家が多い。
 父が王位を継いで圧政が行われるまでは、目覚ましいとまではいかずとも着実に発展していたのだ。
 圧政さえなくなれば、ゆっくりでも確実に本来の姿に戻っていくはずである。
 この国も安定していないようではあるが、自浄作用があるのなら良い方向に進む可能性は充分にある。

 とりあえず、ラクリアがやるべき事の一つは一応片付いた。

(後は、残りの回収と――後始末)

 ふ、と祖国の方へと顔を向ける。

 ここ数日で集めた情報を総合すると、未だに父達は生き残っている可能性が高い。
 そして父や弟、取り巻きの貴族達の性格からして、生き残っているのなら必ずやこの国に攻め入ってくる。
 自身が追い込まれた憂さ晴らしをせずにいられる程真っ当な性格ではなく、
かといって強大な他の国に攻め入る程の度胸はない彼らならば、まず間違いないだろう。

 ――それを可能にするであろう手札も、残念ながら存在する。
 
 祖父が研究を重ね、晩年に完成させた恐るべき魔法。
 父と弟が持つのはそれの劣化版に過ぎないが、それでも十分に脅威的な性能を誇る。
 あれを使われればこの国の国境警備がいかに厳重であろうが、確実に突破されるだろう。

 とはいえ、正規版を持つ自分ならば魔法の効果をほぼ完全に打ち消す事が出来る。
 それさえ打ち破れば、万一の事態を考えて祖父から託されたもう一つの魔法を活用し、全ての後始末が出来る。
  
 ――本来であれば、とうにやっているべき事だった。

 だというのに家族殺しを厭い、失敗した時の事を恐れた挙句、自分が死ねば止める者はいなくなる、
家族だけでなく貴族の大半もまとめて始末しなければ更に酷くなるかもしれない、と己に言い訳をしてずるずるとやってきた。

 その過程で犠牲となった者達の中には、かつて世話になった者達も含まれている。
 幼い頃祖父に連れられて国土を回っていた際に、色々と良くしてくれた人達も。
 お菓子をくれたお爺さん、遊んでくれた男の子や女の子、美味しい料理を振る舞ってくれたおじさん――それら全てを、自分は見殺しにしたのだ。
 そして、城を抜け出した際にそれを知った時でさえも行動に移る事は出来なかった。

 ――許されるはずなど、ない。なにもかも手遅れで、今更なのだから。

 そうやってどんどん滅入っていく気分を、ラクリアは無理矢理抑え込む。
 懺悔するには、まだ早い。やるべき事が終わるまで――自分にはその資格さえもない、と。

(後始末も、一つ欠けたら確実じゃない……他の回収が終わったらまたカナールに行かないと) 

 決意を新たに、ラクリアは王都近くの森に待機させたフェンの元へと向かった。
 
 
    
 
コメント

>創造魔法で大量の複製まで作った~

まてw
[2011/06/05 23:39] URL | 無刃 #- [ 編集 ]

おめでとうございます[i:63903]
まずは100万ヒットおめでとうございます次は目指せ1000万ですな(o^-')b

しかし今回の話しはハロルドさんにかなり持ってかれました、おじいさんつよいよ(汗)他にもシェリス父や謎のおじいちゃん等気になる人が……そうか、今までは話の序章!これからはおじさんを中心に物語が進行するのか(笑)
まぁ冗談はおいといて、これから登場する親世代にも期待が高まりますこれからも頑張ってください
[2011/06/05 23:46] URL | さとやん #6x2ZnSGE [ 編集 ]

100万ヒットおめでとうございます
100万ヒットおめでとうございます。
更新お疲れ様です。

>ダイヤモンドに似とるが、魔力を溜められん(以下略)
ジルコニア(模造ダイヤ)みたいな感じなのかな?
この後海人が研究したら恐ろしい物が生み出されそうな…。

>平均魔力量も他種族の追随を許さない。
海人には負けると思っていますが、どうなのでしょう?
輝石族の特徴が少し分かった感じで良かったです。
一つ思ったのが輝石族が亡くなった場合は額の宝石はどうなるのでしょうか?
ひょっとして死んだらその宝石が残って更に魔法に使えたりすると、狙われるのではと思ったので。

やはり王女とその他の王族はシェリスの印象が違ったようで、ラクリアがどうなるのかちょっと心配でちょっと期待。何か最終的に海人預かりになったりしてとか、祖国をたて直すんだとか色々想像してしまいました。

>王都近くの森
って海人の屋敷の近くの森?
イマイチ地図が頭の中に描けていないので別の森があるのかなと思ったりもしていますが…。

次は目指せ200万ヒットかな?いや大きく1000万ヒットかな?
頑張って下さい、無理しない程度に。
更新気長に待ちますので。
[2011/06/06 00:21] URL | 戸次 #Wjzbkqqg [ 編集 ]


お久しぶりです!
パソコン復活!
というか以前の本編更新時にパソコン復活して返信できたはずなんですが……
コメント送信しようとしたらネットの回線が切れていました
さすがにもう一度打つ気力はなかったです、すみません

そして100万ヒットおめでとうございます!
というか100万ヒット超えてカウンタの数字が入りきらないから右側が何かおかしくなってたんですね

かなり前の話ですけど以前の没ネタ代わりの小説ですが、個人的には好きでした
それで九重さんの気分転換になるなら書いてみてほしいというのが個人的な感想でした
まあ、無理しない程度にお願いします

さて、やっとこさ今回の話です
ローラが常識人……え?
いや、確かに総合や比較でみれば海人に比べいくらか常識人でしょうが
一般的に海人といろいろと張れる人は常識人に入っていいのかという疑問がありますね(笑)

うーん、海人がシェリスに隠したこと……
それまでの話の流れを考えると「アレ」関係かな?
まあ、下手に藪を突かず次回を待ちます

では次回の更新を楽しみにしています。

P.S.
シェリスと海人の会話の途中の女性に王位継承権?がないこと惜しがった?シェリスのセリフ↓
>「まったくです。先代まではそれなりの王だったんけれどねぇ……」

「それなりの王だったん『です』けどねぇ」 じゃないですか?いや、他の言い回しかもしれませんが
まあ、何か抜けています
[2011/06/06 00:31] URL | 華羅巣 #zR7lJLBY [ 編集 ]


カイトの隠し事は、街中でそれらしき人物と接触したことかな?
気に入った女性を売るようなことはしない、とか?ww

祖父の魔法・・・カイトの改造魔法より強力だと「モヤモヤ」としそうだけど、そのときはそのときでカイトの魔法の礎になりそうだw
[2011/06/06 02:07] URL | トマト #mQop/nM. [ 編集 ]


恐るべき魔法ってどんなんでしょうね?
洗脳魔法とか、対軍範囲の弱体化魔法とかかな? 相手の守備力を下げるとか、素早さを下げるとかいった風な。
もしくはウイザードリーのエナジードレインみたいに相手のレベルそのものを下げるみたいなものでしょうか?(ベニー松山さんの漫画では身体能力だけでなく経験による勘や体の反応といったものまで以前の状態に戻ってしまうという恐るべき効果でした)
少なくとも、威力が高いうえに速射性が高い、魔力が最小限で済むといったような単純に高性能な魔法というわけではないでしょうし。
[2011/06/06 17:29] URL | 法皇の緑 #USanPCEI [ 編集 ]


ダイヤモンドの下りを見て思ったのですが、海人は純粋なロンズデーライトを作成していたのでしょうか?
一様説明しますとロンズデーライトはダイヤモンドより58%固いとされる炭素の同素体です。
開発したことがあるならその魔法的な力などを知りたくなりました。
次回の更新も楽しみにしています。
[2011/06/06 21:18] URL | fuji #- [ 編集 ]


100万HITおめでとうございます。
今回の話もとてもたのしまさせていただきました。
刹那が海人の血を飲むのに慣れたら、確実に離れられないようなw
そして身だしなみを整えるって、中身が凄い人がすると更に光りますよね。
個人的には服で10000円以上するものを普通に着こなしてみたいw
次回も楽しみにしております。
[2011/06/07 03:32] URL | 光 #- [ 編集 ]


あの宝石は魔力を貯めるんじゃなく、宝石を通った魔力の性質を変えるとかそういうのなのかな?
プリズムとかに魔力貯めたらどうなるんだろうか。
そして100万ヒットおめでとうございます&次の更新も楽しみに待ってます。
[2011/06/07 10:41] URL | 神楽 #Z7cZQ2fY [ 編集 ]


カイトなら自分の血ぐらい人工的に大量生産できそうですが。
それでは効果ないんでしょうか?

まあ、それはともかく刹那に吸われるとはなんて羨ましい。 リア充爆発しろ!!!
[2011/06/07 15:56] URL | sana #YjTMmlic [ 編集 ]


確かに今回ネタバレというか伏線が多いですね。
自分なりに伏線を拾って繋げてみたけど、うまく繋がりきらない感じです。
ストーリーが確定するほどの伏線は出てないか自分が拾い切れてない部分があるか、ですかね。
ちゃんと全部拾えてるのに組み立てられてないだけって可能性もありますが。

伏線から自分が勝手に想像した事件の裏側?の答えあわせは次話以降にこっちで勝手にやるとして、
自分の答えがあっていることを望みつつも予想を裏切るような次話以降を期待しつつ、気長にのんびり待たせていただきます。
[2011/06/08 15:07] URL | ぱし #bjX/C94Y [ 編集 ]


>>謎のダイアモンド?

どう見ても最重要イベントアイテムです本当にありがとうございました
また巻き込まれフラグが1つたったね!

>>ハロルド老

意外に身体能力高いハロルドさん、
伊達に偉い地位についているわけではないですねぇ

>>旧ルクガイア領

んー、シュッツブルグとガーナブレストで分割統治するのかな?
というかシェリスパパン初めて出たなぁww

今回も面白かったですっ!
[2011/06/09 19:25] URL | リファルス #- [ 編集 ]


100万おめでとうです
伏線いっぱいですね、回収するのは何話先ですかね?

あと名前間違いすみませんでした、別のとごっちゃになってたみたいです。
1から読み返してきたのでもう間違えません!
[2011/06/10 22:04] URL | 煉恋々 #h2YGRmSs [ 編集 ]


100万ヒット突破おめでとうございます。
以前から読ませていただいていたのですが、100万ヒットを機会にはじめて感想を書かせていただきます。
海人を中心としたキャラクターたちが生き生きと描かれていて、いつも楽しんで読ませていただいています。
これからもそんな日常の掛けあいが見られればと思います。
更新頑張ってください。
[2011/06/12 22:20] URL | ライア #JUGsyThY [ 編集 ]


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