ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編……そこそこ調子は戻ったと思います。
例によって即興ですが、番外編です。
今回はあの姉妹の過去話です。

前回に引き続き私事ですが、ようやく犬がいなくなった実感が湧いてきました。
どうにも、家がやたら広く感じて落ち着かなくなってきてます。
根っこが薄情なのか、やはり涙は出ないんですが。

とりあえず、うちの犬がらみの話は今回で最後にしようと思います。
今更ですが、ここはあくまで楽しんでいただくためのサイト。暗い話は好ましくないと思いますので。

では、コメント返しさせていただきます。


ジャイルさん

悼んでいただきありがとうございます。

印象としては、虚しいが一番強いです。
犬の定位置だった場所を通る時に思わず跨いでしまう時などに、
ああいなくなったんだって実感しますね。

私の場合休みすぎると単なる怠けになりかねないので、ちゃんと毎日書いていこうと思います。

Meltさん

さて、どうでしょう。
案外しぶといかもしれません。

yubell63さん

キャラが掴みきれない……現段階でなら、多分大丈夫です。
今はなんだかんだで独り言言ってるだけですから、他と絡めば掴みやすくなると思います。

設定集……一応手元にあるんですが、出すにはネタバレ排除の関係で時間がかかりそうです。
時間が空いたら考えてみます。

takewayさん

迂闊に答えるとネタバレになりかねないので、最後のところだけ。
視線自体は気付いてますが、現状は海人の曲芸的早描きの見物人ぐらいの印象です。
なお、僅かでも殺気があれば青年の運命はその日に終わってます。

vecさん

お気遣いありがとうございます。
ただ、執筆が手に付かないような状態ではないです。
代わりにノーパソ向かっても何も浮かびませんでしたが、それも一応改善されました。
むしろ、書いてないと妙に落ち着かない感じがします。

それと……すみません、最後の御言葉の意味が分からないので、
どういう意味か教えていただけると助かります。

狼少年さん

御同情ありがとうございます。

平行世界さん

秘密です。
ただ、海人はけっこう動物好きです。

煉恋々さん

精密な絵です。
ただし、構図など要所に海人の計算が入っています。

青年の方は、後のお楽しみという事で。

法皇の緑さん

どこの所属であれ、どんな立場であれ、関わった人間が悪すぎた事には変わりありませんからね。
今更ですが、性質悪い主人公ですよね。



月曜費やした結果かどうかは分かりませんが、そこそこ文章が浮かぶようになりました。
話の順序自体は決まってるので、最近と大差ないペースになると思います。
皮肉な話ですが、日課が一つ消えてしまい執筆に割ける時間は増えましたので。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。



 番外編10


 とある山中にて、宝蔵院刹那が瞑想していた。

 まだ魔物が完全に鎮静化していない時間帯だというのに、彼女の周りだけが静まりかえっている。
 周囲一帯には魔物の気配はおろか動物の気配すらなく、虫の鳴き声さえ聞こえない。
 まるで刹那を恐れているかのように、周囲には生の気配がなかった。

 それどころか、刹那本人も彫像のように微動だにしていない。

 耳を澄ませれば微かに呼吸音が聞こえてくるが、それだけ。
 身動ぎはおろか、その美しい面立ちさえ動かさない。
 知らぬ者が見れば精巧な人形と間違えるだろう。

 生命の色豊かな山において、この一角だけが別世界。
 まるで聖域のような厳かさに満ちていた。

 が――――――それは儚く砕け散る事となる。

「お姉ちゃーーーん、御飯出来たよー!」

 遠慮の欠片もない賑やかな声が、静寂を木端微塵に打ち砕く。
 それと同時に刹那の目がゆっくりと見開かれた。
     
「……この程度で集中が切れるか。まだまだ修行が足りんな」

 溜息を吐きながら立ち上がり、固まっていた体を軽く解す。

「今日は何時間やってたの?」

「二時間程度だな。とはいえ、お前の声一つで集中が途切れるとは我ながら未熟な事だ」

「この山の中で二時間ずーっと瞑想続けられてどこが未熟なんだかねー。
あたしなんかまだ一時間耐えらんないってのに」
  
「お前は堪え性が無さすぎるだけだ。大体、精神修練には―――」

「瞑想が一番、でしょ。分かってるってば。だから毎日欠かさずやってんでしょーが。
じっとしてんの嫌いなのに」

「ま、それに関しては褒めてやろう。ぐだぐだ文句を言いながらも続けてはいるからな」

 むくれて抗議する妹の頭を、優しく撫でる。

 雫はまだまだ未熟で、精神修練は急務。それは事実だ。
 決して妹の自制心が弱いとは思っていないが、抑えるべきものが強すぎる。
 それを考えれば、文句を言わずに修練に励めと言いたくなってしまう。

 が、雫が努力しているのもまた事実。

 大人しくしている事は大の苦手だというのに、かれこれ数年間毎日瞑想を続けている。
 一回一回の時間は短いが、総合的な長さそれ自体は刹那と同等。
 妹なりに努力している事は、疑いようもない。     

「そー思うんだったらなんか御褒美とか欲しいんだけどねー。頑張ってる妹としては」

「この間拙者の分のプリンをやっただろうが」

「あたしの努力ってプリン一個なの!?」

 目を見開き、絶叫する雫。

 少し前に貰ったプリンは、確かに価値がある。
 あれはこの山奥からはるばる遠くの都市まで足を伸ばさねば手に入らない。
 そのうえ、人気故に売り切れが早く、場合によっては前日に家を出なければ買い逃してしまう。

 月に一度のその楽しみを譲ってくれた事は喜んでしかるべきだし、実際飛び上がって喜んだ。
 文字通り飛び上がってしまったせいで天井に頭をぶつけたが、それも気にならないぐらい嬉しかった。

 しかし、しかしである。

 何年も嫌いな瞑想をやり続けた褒美としてはあまりに安すぎる。
 しかも、それとは別に毎日地獄のような鍛錬にも耐えているのだ。
  
 いくらなんでも、惨すぎる。

「そう言われてもな。拙者の小遣いで出来る事などたかが知れているし……では、ケーキならどうだ?
エイゼルクロートで、今度苺をふんだんに使った新作が出るそうだ。今度町に行った時に買って――」

「そーじゃないでしょ!?」

 姉の言葉を遮り、抗議する。
 怒っているのだが、小さい体で地団太を踏むその姿はどちらかと言えば可愛らしい。

「お前は、苺が好きだろう?」

「好きだけど! 大好物だけど! 勿論その新作ケーキも食べたいけど!
なんか違うと思わない!?」

 ちゃっかり自己主張しつつ、素でボケている姉に言い募る。

「では肉か? だが、拙者の小遣いでは高級肉は手が出ないし、この近くには良い獲物がいないからな……」

「食べ物から離れてぇぇぇぇっ!」

 どんどん違う方向に話を進めてしまう姉に、思わず叫んだ。 

「食べ物ではない……?」

「そうだよ。服とか装飾品とか、色々あるでしょ?」

「……拙者の小遣いで手が出る範囲では、良い物が手に入らん」

 疲弊した妹に、残酷な現実を突きつける。

 刹那の資金源は、現状母から渡される小遣いのみ。
 それ以外の資金調達は現状許されておらず、その額も決して大きな物ではない。

「お母さん説得するとか」

「聞いてくれると思うか?」

「無理だねぇ……」

 がっくりと、肩を落とす。

 二人の母は、決して酷い親ではない。
 基本的には優しく、温厚な部類だと言える。

 が、金に関しては厳しい。
 
 家の財布を完全に握り、夫には必要最低限の小遣いというのは序の口。
 刹那が昔破壊した家具や食器の代替を全て近場の森の木から自作し、夫の酒も自宅で栽培した果物から自作し、
果ては森で囲んできた魔物達をこれ幸いと干し肉に変えてしまった。
 その徹底した倹約ぶりによって、宝蔵院家の貯蓄はかなりの額に達しているのだ。

 そして母は現状娘達に冒険者免許取得を禁じている。
 取得すれば才能溢れる二人はきっとあっという間に大金を稼いでしまう。
 そうなれば、将来金遣いが荒くなってしまう可能性があると言って。
 
 そんな状況で、小遣いの増額など望めるはずがない。

「まあ……冒険者免許を取って稼げるようになったら何か買ってやろう。
ただし、それまでは勿論それからも瞑想はやり続けるように」

 落ち込む妹の顔を覗き込み、優しく諭す。
 その瞬間、雫の顔がぱあっと明るくなった。

「当然! うっわ今から楽しみだなぁ~!」

 全身で喜びを表現しながら、家へと駆けて行く雫。
 そんな妹を、苦笑しながら見守る刹那。

 ――――二人は、知らない。

 冒険者免許取得許可は、町に一度行っただけで小遣いを使い果たす雫の金銭感覚が改善されるまで出ない事を。
 刹那は取っても良いと思われているのに、雫がそれに拗ねて勝手に取りに行ったら困るからと許可が出ていない事を。
 結果、二人の免許取得はこれから数年後になる事を。

 ――――二人は、想像もしていない。

 冒険者免許取得を機に家を出た途端、自分達の金運が地獄の底まで突き抜ける事を。
 稼ぐ事は上手くいかず、稼いだとしてもその端から金が消えて行く事を。
 小遣いで悩んでいたのが、どれほど幸せだったか回顧する事を。

 そして――――その先にある未来もまた、知る由はなかった。




コメント
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[2012/09/24 01:32] | # [ 編集 ]


更新お疲れ様です^^

まず思ったことを一つ・・・・・刹那母すごっ!森で囲んできた魔物を干し肉に変えるとかただものじゃないですね><
これは宝蔵院家自体がそういう教育をしている、ということでしょうか?それともただ母親が異常なだけ?宝蔵院家がそうだというなら、父親も十分異常なんでしょうね(笑)

設定集すでに作成済みとは嬉しい誤算です。
おっしゃる通り時間が空いたらで全然かまいませんb。

それでは忙しい身でしょうがいろいろとお頑張りください!
[2012/09/24 08:35] URL | yubell63 #- [ 編集 ]


 二人の金運が地の底を突き抜けたのってなんか理由あるんでしょうか?
 宝蔵院家はだいだい金運が地の底を突きぬけていて、母親が嫁いできてから中和できていたとか。
 だから母親は二人に金銭感覚が身につくまで冒険者免許を取得させなかったとか。
[2012/09/24 10:18] URL | 法皇の緑 #USanPCEI [ 編集 ]

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[2012/09/24 19:14] | # [ 編集 ]


更新乙です

母がすごいのか、父、というより血筋的にすごいのか・・・
値引き鬼刹那の原型を垣間見た感じですねぇ

先週の最後のコメントですが、
監視役がアンリだと思ったので、「あれ?アンリって女じゃなかった?」って思った次第です。
なんで、彼?とか青年?と思ったわけで・・・

間違ってたらお気になさらず^^;
[2012/09/25 00:01] URL | vec #adGPv4JA [ 編集 ]


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