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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編……意外に縛りが多い事に今更気付きました(汗)
というわけで番外編です。
いつも通り本編とは無関係ですが、海人と雫の話です。

どうでもいい話ですが、番外編意外に縛りが多い事に今更気付きました。
本編で出してない話に関わる話がやれないんですよね(汗)
本当は第五部と第六部の間の海人とフェンの話とかも書きたいんですが。

では、このあたりでコメント返しさせていただきます。


法皇の緑さん

確かボブ・ロス画法というのがあったんで海人なら超発展させられるんじゃないかなぁ、
と思ってたんですが……そうだとしても別の問題がある事に気付きました。
カフェ行くのに油絵のあの匂いは無理ですよね(汗)

なので、気付いた箇所だけ修正しておきました。
明記はしてませんが、水彩画です。
細部食い違い出てるかもしれませんが、その場合後ほど修正いたします。

リファルスさん

ラクリアとアンリでケルヴィン取り合い……面白そうですね。
まあ、アンリの感情がどうかは不明ですが。

油絵ですが……あの強烈な匂いする物抱えたままカフェ行けるはずない事に今更気付きました。
なので、とりあえず気付いた箇所だけ修正いたしました。

 さん

本編とは関係ありませんが、作者脳内では番外編が一度目のつもりです。
あの話の後、祖父が約束守るためにやつれた姿目にしたりして精神的に成長したってイメージです。

まゆみさん

多分、業者の方だとは思いますが……当面ランキング登録の予定はありません。
こんな更新速度でランキング登録などおこがましいと思いますので(汗)


69話ですが、とりあえず三連休でかなり書き進んではいます。
毎度のように後で大量の書き直しが目に見えてはいますが(汗)
毎度の事ながら完結の意欲は衰えてませんので、気長にお読みいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。






 番外編16。




 屋敷の地下室で、海人と雫がパズルゲームで対戦している。

 一応、傍で見ている分には楽しい勝負だろう。
 ボンボンボンと忙しなく花火が上がる音が鳴り響き、
無意味な程大きい大画面に次々に華麗な光の芸術が咲く。
 せいぜい音がもう少し落ち着いていればと思う程度で、間違っても不快感は抱くまい。

 が、対戦している当人達――――より正確には、今にも負けそうな雫は事情が異なる。

 ハンデは、たっぷりと付けてもらった。
 海人とはこの手のゲームにおける経験が違いすぎるし、なにより素の知力の差が大きすぎる。
 なので、海人には下段五列に五回花火玉を隣接させて消さないと消えない妨害ブロックを積んでもらった。
 それでもまだ勝ち目が薄いだろうと思ったので、開始から五分は三連鎖以上禁止という縛りも付けてもらった。
 ついでなので海人側が消した時に雫に送る妨害ブロックの数を半分、雫が送る数は倍にもしてもらった。

 ここまでやれば、いかな海人相手とはいえそこそこ戦えるだろう。
 ゲームが始まるまでは、そう考えていた。

「なんであんだけハンデ付けてこんな早く追い詰められてんですかぁぁぁぁ!?」

「はっはっは、甘いな雫。せめて妨害ブロックの耐久度を十回にしておくべきだった。
それならもう少し持ち堪えられただろうになぁ」

 必死で花火玉を消し続ける雫に対し、余裕の笑みを向ける海人。
 
 当然ながらその間画面からは視線を逸らしているのだが、それにもかかわらず次々に五連鎖以上を引き起こしている。
 予告の花火玉を見た段階でどこにどう置くべきか完全に把握しているからこその芸当だ。

 そして、花火玉を粗方消し終えると再び一瞬の迷いもなく積み上げまくり、次の攻撃の準備を開始する。
 ハンデの妨害ブロックの大半を消してから、延々続けている鬼のようなループだ。
 妨害ブロックを送れる数のハンデさえなければ、とうの昔に勝負は決まっていただろう。

 とはいえ、雫はかなり立派に戦っている。
 山のような妨害ブロックが送られてきた際も、めげずに持ち前の動体視力と反射神経を活用して着実に消し続けているのだ。

 そしてこのゲームでは対戦限定でキャラごとの固有技が使えるのだが、雫はそれも最大限活用してもいた。
 彼女が使うキャラの固有技は一時的に花火玉やブロックの落下を止め、任意の一列を消すというもの。
 海人相手ではまるで役に立たなそうな技だが、
これは一列を消した際四連鎖以上するとまだ落下していない妨害ブロックを全て消す効力も持ち合わせている。
 これでどうにか雫は何度かあった即死の危機を乗り越えていた。

 そればかりか、彼女は未だに勝負を諦めていない

「ぬぐぐぐ……まだ、まだです! まだ勝負は終わってません……!」
 
「くっくっく、確かにそうだ……が、私がまだ固有技を一度も使っていない事には気づいているかな?」

「海人さんのは大した事ない固有技じゃないですか。いくらなんでもそれだけじゃ敗因にはなりません!」

 邪悪に嗤う主に、雫は雄々しく叫び返した。

 確かに、海人はまだ一度も固有技を使っていない。
 単純に連鎖を作って消しているだけで、雫を追い詰めている。
 固有技を使えば、更に脅威となる事は間違いないのだろう。

 が、海人が使っているキャラの固有技は大したものではない。
 妨害ブロック一つの色を任意の色の花火玉に変えるというだけの物。
 色を選択している間は落下が止まるし、それで連鎖を起こすと送る妨害ブロックの数が増えるという利点もあるが、
変わるのはたかが一個、それもどの妨害ブロックが変わるかは選べないのだ。

 実力差は変わらず圧倒的だが、それゆえに今更固有技を使われたところで大した意味は無い。
 雫はそう思っていた。 

「ま、確かに使い方は難しいな。
だが雫……私の妨害ブロックが既に一つしかなくなっている事には気づいているかな?」 

 海人の言葉に、雫の肩がびくりと跳ねた。

 防御に手一杯で海人の状況までは確認できていなかったが、見れば確かに妨害ブロックの数は残り一つ。
 つまり、邪魔なこのブロックを任意の色に変えられる。
 十連鎖すら造作もなく組み上げるこの怪物が。

 慄く可愛らしい護衛に海人は優しく、だが無慈悲に止めを刺す。

「これで終わりだ」

 海人は雫の顔を眺めながら、おもむろに妨害ブロックの色を変化させた。

 まず、最下段の花火玉が六個消えた。
 次にその上に乗っていた花火玉が連鎖して消え、それで崩れた上の段が更に連鎖を起こす。
 まるで手品のように次から次に花火玉が消え、どんどん大きな花火が打ち上がる。

 同時に画面から楽しげな野太い男の声が聞こえ始める。
 三連鎖以上になると、選択キャラクターの音声が流れる仕組みなのだ。 
 海人が選んだキャラの声はやたら元気で威勢が良く、たーまやーだのうっしゃあだのひゃっはーだの、
うっひょーだの、もう腹立たしくなるほど楽しげな声が次々に放たれる。

 そして海人の画面に残されていた最後の花火玉までが消え去ると、

『俺様っ! ビィィィィッグボンバァァァァァ!』

 海人が使用していたキャラが、叫び声を室内に轟かせる。
 それは、海人の勝利を祝う声でもあった。

 というのも、もはや雫に打つ手はないからだ。
 
 固有技使用に必要なゲージはほぼ空。
 多少の連鎖で打ち消せる妨害ブロックの量ではない上、今の雫に出来るのは三連鎖止まり。
 隕石に小石を投げる以外の対抗手段がないようなものだ。

 ――――それでも雫は小石を投げた。

 容赦ない主に恨めし気な視線を向けながら。
 そして儚い抵抗は打ち砕かれ、ずしんずしんと妨害ブロックが積み上がり――――雫は敗北した。

「んっがあぁぁああぁぁっ! 完全に負けたぁ! あんっっっだけハンデ付けたのにぃぃぃぃっ!」

 画面を見て、雫は頭を掻きむしる。

 そこにあるのは、妨害ブロックに埋め立てられた多くの花火玉と、綺麗さっぱり何もなくなった闇。
 かなりやりこんだ上大量のハンデまで付けたというのに、あまりにも圧倒的な差だ。

「あの程度のハンデで勝てると思うあたり、まだ甘いな。
だがまあ……私相手によく粘った。偉いぞ」

「偉いと思ったんだったら手心加えて下さいよぅ……」

「はっはっは――――必死で立ち向かってくる相手を叩き潰すのは楽しいと思わんか?」 

「……ふん、いいですよーだ。今度やる時はきっちり必勝の策立てますから」

 腐れ外道な発言をする主に向かって、べーと舌を出す。 
 その仕草は外見と相まって実に可愛らしく邪気を感じないのだが、海人は念の為釘を刺しておくことにした。 

「言っとくが、ゲーム中に私に直接攻撃するのは禁止だからな」

「えー?」

「そこで不満そうにする自分をおかしいと思わんか?」

「勝つ為にはいかなる卑怯卑劣な手段も用いる。それこそが戦いってもんです」

 何ら恥じる事はない、と胸を張る雫。
 実戦ならともかくお遊びのゲームにその価値観は問題大有りだ。
 
 が、海人は部下の発言にこれといって動じた様子もなく、あっさりと言葉を返した。

「ふむ、まあもっともだ。では、今度は刹那に審判をやってもらい、負けたらくすぐり一時間という事で。
あ、勿論ハンデは無しだぞ」

「うわー、容赦皆無ですねー」

 あまりの徹底っぷりに、むしろ感心する雫。

 刹那が審判を務めれば直接攻撃など許すはずがない。
 やろうとしたところで、その前に止められるか迎撃される。
 その上ハンデ無しとなれば勝ち目はなく、罰ゲームは確定する。
 最悪、怒った刹那にぶん殴られた挙句くすぐり地獄に御招待だ。 

 一応こういう容赦の無さも雫にとっては好ましいのだが――――対象が自分でさえなければ、と但し書きが付く。

「人聞きの悪い。本当に容赦しなかったら、すぐにでも刹那に今の発言を教えて協力してもらい、
教育という名目で今後私に対してそんな企みを抱けないよう明け方までくすぐりフルコースだ」

「鬼ですねっ!?」

「はっはっは、えげつなさで私に勝とうなど百年早い。さて、丁度昼食時か。今日は何だろうな」

 壁にかかっている時計を眺め、海人は上で作られているであろう料理に思いを馳せた。
 今日の食事当番は刹那だが、最近はかなり上達しているので期待できる。
 自分で新しい料理を作ろうとすると、途端にリスクが跳ね上がるのが難点だが。 
 
「ブラウンライオットの塩焼きに大根おろし乗っけて丼にするって言ってましたよ。
それとルミナスさん直伝ドレッシングを使ったサラダにお豆腐と油揚げのお味噌汁。
あとは昨日あたしが作ったのの残りを小鉢でちょいちょいと」 

「そういえば、昨日のひじきは美味かったな。
味付けがいつもよりほんのり甘めだったが、良い感じだった」

「ふっふっふ、ちょっと工夫してみたんですよ。
最近お姉ちゃんが上達してきてますし、あたしのプライドの為にも抜かれるわけにはいかないです」

 めらめらと、瞳に闘志を燃やす。
 
 姉の料理の腕が上達したのは、喜ばしい。
 文字通り殺人料理か、不味さで人を殺せそうな料理しか作れなかった姉が普通に美味い物を作っている事自体は、
妹として嬉しい事は本当だ。

 しかし――――だからと言って料理の腕で抜かれる事を許容できるかは別の話だ。

 文字通りの殺人料理はともかく、あまりの不味さに死にそうになった料理の数々。
 あんな味を作り出していた人間に抜かれるなど、プライドにかかわる。  
 これでも実家で母から丁寧に手習い、貧しすぎる冒険者時代も美味い物を食おうと頑張って腕を磨いていたのだ。
 今更、姉に負けるわけにはいかないのである。
 
「ふむ、まあ私としても美味い物が食えるならその方が嬉しい。
切磋琢磨して頑張ってくれ」

 負けず嫌いで向上心旺盛な護衛の頭を撫でながら、海人は研究室を後にした。


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