FC2ブログ
ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。危うく一日間違え……微妙にオーバーしました(汗)
というわけで番外編です。
海人と護衛二人の小話……みたいなものです(汗)
良いネタ浮かばなかったので、浮かんだ中から使えそうなものをどうにか一応の形にしました。

では、コメント返しさせていただきます。


 さん

御指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正しておきました。

 さん

申し訳ありませんが、荒れる元ですので挑発的な言動は控えていただくようお願いいたします。

なお、モチベーションに関しましては私が先を読みたいという欲望も大きいので、
どんな形であれ作者の寿命が続く限り執筆は続くと思います。

ほるすさん

御意見ありがとうございます。
ただ、正直いいかげんな作者ですので、変に吹っ切れると質がどうなるか(汗)
あまり神経質になり過ぎない程度に頑張りたいと思います。

法皇の緑さん

細かい事は先のお楽しみという事で。
二つ以外の可能性もあるかもしれません。
なお……拍子抜けするかもしれないので、あまり期待しすぎない方がいいかもしれません(汗)

らいらっくさん

マリアは第六部に出てきたメイベル含めた十人の一人です。
名前が出るのは初ですが、第六部ラストの方でそれらしき人物が出てると思います。

それと返信、という事ですのでお名前出しましたが、よろしかったでしょうか?
もしまずかった場合、次からは前書き部分に返答を入れる事も出来ますので、お気軽に仰ってください。

煉恋々さん

名前はあれですが、中位ドラゴンよりプチドラゴンの方が格上です。
なお、あの時海人が使ったのはサイズは手榴弾ですが実質時限爆弾のような物です。
体の中に放り込んでなければ味方にも死人出る物騒な武器です。

魚類さん

せめて、待った甲斐があったと思われるだけの話を書きたいと思います。

 さん

まあ、明言は避けても期待させてしくじったのは事実ですから(汗)
最善はやはり更新速度早める事なんでしょうけど。

 さん

過保護、とも微妙に違いますがどちらかといえばそちらです。
背中任せろと言われたら、迷いなく任せられる程度に信頼はしてます。
ただ、今の彼はどうしても失う事への恐怖が強く出てしまうんです。

海人が出たからこそ、しっちゃかめっちゃかになる……という事もあるかもしれません。

takeさん

ラクリアなら多分暴走はしません。
機会があれば生まれてきた事を後悔させる、ぐらいはやるかもしれませんが(汗)

雫強襲……起こるかどうかはさておき、そうなったら逃げても無駄かもしれません。
青年に幸……あるかな(汗)

なおさん

冷静な御意見ありがとうございます。
せめて、面白いと思い続けていただけるよう精進したいと思います。



さて、次話ですが、色々混沌としてます。
まあ、やたら人数増やしすぎたせいなんですが(汗)
可能な限り上手くまとめて早く書き上げたいと思います。
幸い、明日……既に今日ですが、概ね空いてますので書き進めたいと思います。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。










 番外編19





 海人の屋敷の地下室。
 ここは、普段は割と整った部屋だ。
 大量に作成された研究系の書類は分野別に丁寧に分けられ、
研究機材もすっきりと収まる場所に配置され、道具はどれもしっかりと手入れされている。
 少々無機質ではあるが、程良い清潔感と生活感が漂う部屋だ。
 
 一度部屋の主が研究を始めると大量の紙で部屋が埋め尽くされるが、それでも生活感は消えない。
 清潔感は消え、ついでに膨大に生み出される叡智の数々に現実感も消えるが、
一目で分かる膨大な労力の結晶が明白なだけに生活感だけは消えないのだ。

 ―――――が、今日はそれが皆無と言っていい程に失われていた。

 地面に散らばっているのは、無数の小太刀。
 半ば程からへし折れた物、砕け散った物、柄だけになった物等々、
実に多種多様な壊れっぷりを晒している。

 その様は、まさしく剣の墓場。
 一本たりとて無事な物はなく、その生を燃やし尽くしてしまっている。
 とりあえず、溶かして打ち直す以外の修繕方法があるものはない。
 生活感どころか、凄惨な戦場の風情である。

 そしてその中心に雫が立っているのだが――――ひどい有様だった。

 普段の快活な笑顔は鳴りを潜め、代わりに今にも倒れそうな疲弊が現れている。
 全身汗だくで短めの黒髪も顔に張り付き、やたら薄汚れて見える。
 
 しかし、彼女はそんな状態でも二本の小太刀をしっかりと握っていた。

「……だああああああっ!」

 本日何百回目かになる、雫の雄叫びが響く。

 同時に二本の剣閃が閃き、彼女の眼前にある光輝く直方体に襲い掛かる。
 姉には及ばずとも、雫の技量は卓越している。
 中位ドラゴンの鱗も易々と切り裂く、恐るべき攻撃だ。

 が、直方体――――海人作成の無属性防御魔法は、ひたすら理不尽だった。

 バキィン、と鈍くどこか甲高い音が響き、一本目の小太刀がへし折れた。
 次いでガキィン、という音が響いてもう一本の小太刀が砕け散る。

「また折れたぁぁぁぁぁあっ!? どんだけ出鱈目な強度なんですか!?
ってかそもそもこれ壊せる物なんですか!?」

「理論上壊せなくはない。まあ、現実的には難しいと思うが」

 地団太を踏む雫に、淡々とした口調で答える海人。

 今やっているのは、新作防御魔法の耐久実験だ。
 今まで開発した魔法のどれよりも圧縮率を上昇させ、それによって強度を跳ね上げた物。
 発動時間の長さに難があるが、悪夢のような強度とかなりの長さの持続時間を併せ持っている。

 とはいえその性能はあくまでも理論上の話。
 魔法は未だ未知の要素が多いので、計算外の事が起こる可能性は否めない。
 無論持続時間は計測したのだが、強度はやはり実際に試してみて確かめたかった。

 出来れば刹那に試してもらいたかったのだが、生憎彼女は裏の森に肉を狩りに行っている。
 帰宅を待つか、と思っていたところに雫が名乗りを上げたのでやらせてみたのだが、結果が今の現状だ。
 途中で作戦を変更して同じ個所に連撃を叩き込んでいるのに、ビクともしていない。
 それどころか、使った小太刀が次々とへし折れるという惨状だ。
 創造魔法のおかげで予備は山ほどあるが、まるで地獄のような光景である。
 
「……これお姉ちゃんでも無理なんじゃ……いや、でもお姉ちゃんなら壊せはしなくても斬れるかも……」

 山積みになった予備の小太刀を手に取りながら、考え込む。

 正直、この障壁の強度は異常だ。
 純粋な衝撃の威力での破壊は不可能に思える。
 
 が、刹那なら切断による破壊が望めるかもしれない。
 雫は技量的にそれは無理と判断し、連撃による衝撃の一点集中で破壊を試みたが、
姉の技量ならば斬れるかもしれない。

 幸いというかなんというか、さんざっぱら小太刀をへし折り続けている間に、姉は帰宅している。
 気配の動きからして、ついさっき厨房を出て今はこの地下室へ向かっているようだ。
 ひょっとすると、可愛い妹の仇を討ってくれるかもしれない。
 また、討てずとも姉で駄目ならどうにもならないと諦めもつく。
 
 そんな事を考えていると、部屋の入り口が開いた。
 
「ただいま戻りました。良いブラックボアが……あの、何が?」

 きびきびと報告していた刹那が、途中で唖然とした。

 まあ、無理もない。
 研究室であるはずの部屋に入ったら、部屋中央に光り輝く直方体、床には大量の小太刀の残骸、
ついでに疲弊しきった妹とそれを見つめている主。

 彼女ならずとも、分析するまで若干の時を要するだろう。

「お姉ちゃん、あれ斬って。あたしじゃ無理だったけど、お姉ちゃんなら……!」

「……察するに、防御魔法の強度を試したいという事ですか?」

「ああ。まあ……できれば、君の攻撃に耐えられるかも試しておきたいな」
   
「承知いたしました。では――――」

 海人の言葉に、刹那は粛々と頷いて腰の刀を抜いた。

 普段とは違い、抜く刀は一本。
 それを両手で持ち、青眼に構える。

 雫は未熟だが、決して弱くはない。
 その彼女がこれだけの数の小太刀を無駄にしたのなら、強度は間違いなく桁外れだ。
 打撃で壊す事は無理だろうし、斬撃も通るか怪しい。
 ならば自身が持てる全力、それを一撃に注ぎ込む必要がある。

 神経を極限まで研ぎ澄ます為、ゆっくりと呼吸を整える。
 その間にも対象との距離、踏み込み方、最高の一撃を放つ為の計算を進めていく。
 
 そして数瞬後――――刹那は一気に直方体へと踏み込んだ。

 無駄に優れた動体視力を持つ海人でさえ完全には捉えきれない、彼女の最高速。
 その速度を全て鋭さに変換し、対象を斬り捨てる事に注ぐ。
 全身全霊を込めた一撃が直方体へと振り下ろされ、

「…………なっ!?」

 直後、硬質な音と共に刹那の驚愕の声が響いた。 

 刹那の一撃は、直方体に傷一つ付ける事もできなかった。
 それは振り下ろされた刃をものともせずへし折り、何事もなかったかのように佇んでいる。
 やや遅れて、折れ飛んだ刃が地面に落ちる音がした。

「刹那でも無理だったか……とりあえず、この場で出来る耐久テストの結果としては満点だな」

「お姉ちゃんでも全く斬れないってどんな強度ですか、ホントに……」

 満足そうに頷く主に、げんなりとした声を出す。
 
 ここまでの強度となると、正直相手に何を想定しているのか分からない。
 姉より凄い剣技の使い手がいないとは思わないが、それでも世界有数だとは思う。
 使っている刀も相当な名刀なのにあれでは、他の人間に斬れるとも思えない。
 しかも雫の数百にも及ぶ攻撃を防いだ事で、衝撃面での耐久性も証明している。
 
 御伽噺に出てくる山よりも大きい悪竜とでも戦うつもりか、と言いたくなってしまう。

「……まあ、良い事だろう。これほどの強度の防御魔法なら、いかなる攻撃も防げる。
拙者達が独占できるという事まで考えれば、強力どころの騒ぎではない。
今までの防御魔法でも十分すぎる程強力だとは思うがな」

 海人から受け取った刀を腰に差し、淡々と諭す刹那。

 武人としてのプライドは少々痛んだが、これほどの防御魔法を独占できるとなれば心強い事この上ない。
 いかなる戦闘でも、相手の攻撃を確実に防げるならそれは大きな有利。
 全身全霊の攻撃を防げば、直後に必殺する事も可能だ。
 
 もっとも、今までの防御魔法でも十分似たような効果が期待でき、それが無駄な程に補強されただけでもあるのだが。

「あー……実は、この魔法色々問題があってな。君らが使えるように調整するのは、相当時間がかかりそうなんだ」

「ほえ? いやまあ、発動時間大体一分ぐらいでしたから実戦だと使い勝手悪いでしょうけど……持続時間文句なしですし、
耐久性は限界不明……とりあえず教えてもらう価値はあるんじゃないですか?」

「一分か。実戦では厳しいが……それで一撃必ず防げると思えば、使い道はあるな。
海人殿、とりあえず術式を教えていただけませんか?」

「いや、教えても無駄だ」

 刹那の言葉を海人は逡巡もなく切り捨てた。
 どこか後ろめたそうに、視線を逸らしつつも。

「そんなに難しい術式なのですか?」

「そうではなく……その、魔力消費がな」

「ん? いくつです? 二十万とか三十万ぐらいなら、それでも使い道ありますよ?」

「あー……五百万だ」

『ぶっ!?』

 海人が放った数字に、姉妹は仲よく噴出した。

 五百万。自分達も魔力量は多い方だが、それでも二百万には届かない。
 というより、世界的に見ても百万以上でさえ恐ろしく稀だ。
 五百万など、おそらく目の前の怪人以外に持っている人間はいないだろう。
 さらに言えば、その海人でさえ魔力補給なしでは一度しか使えない。

 役立たずもここまでくればいっそ清々しい。

「いや、強度を極限まで追求したらどうなるかという実験だったんだが……発動時間と持続時間は使える程度にできたんだが、
魔力消費が悪すぎてな。正直、ここから改良するにしてもどれだけ改善できるか分からん」

「あのー、つまりあたしは自分じゃ使えない上に海人さんもまず使わない魔法の検証の為にこんなバテたんですか?」

「一応途中で止めたが、君が意地になってしまってやめなかったんだろうが。
本当は君らに一回ずつ全力で斬ってもらったら、宝石で魔力補給しつつ六枚作って中に爆弾何個か入れて耐久実験しようと思ってたんだ」

 恨みがましく睨んでくる雫から、さりげなく視線を逸らす。
 
 実のところ、雫が五回目斬ったぐらいで海人は止めた。多分無理だから止めておけと。
 それを聞かず意地になって止めなかったのは雫であり、海人に非はない。
 
 が、あまりにも血走った目で色々試す雫に細かい話をしそびれ、疲労困憊まで放置してしまったのも事実。
 少々後ろめたくはあった。

「あうう……も、やだ」

 虚ろな目でそう呟くと、雫はバタンと床に倒れた。
 そしてそのまま、しくしくとこれみよがしに啜り泣く。
 
「……あー、うん。なんだ、私も止め方が悪かった。
詫びというわけではないが、今日は君の好きな菓子を作ろう。何が食べたい?」

「……冷やし汁粉食べたいです。白玉付きで」

 ピタリと泣き声を止め、はっきりと要望する雫。
 海人は図々しい妹に拳骨を入れようとする刹那を制し、承諾した。

「よし、では昼食のデザートはそれにしよう」

「……ついでに無駄に疲れた間抜けを食堂までおぶって運んでくれると元気が出るかもしれません」

「はいはい」

 苦笑しながら、倒れた雫を背中に乗せる海人。
 彼はどのタイミングで妹をはっ倒すべきか考えている刹那を宥めつつ、地下室を後にした。
   
 


  
 

  

   

  
 





 


   



 
コメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2012/12/24 10:51] | # [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2012/12/24 12:27] | # [ 編集 ]


あら、案外あっさり刹那さん

ひとりこっそり切り続けるかと思いきや
[2012/12/26 02:28] URL | h #- [ 編集 ]


わーい、クリスマスプレゼント有り難うございます!

周りと比べるとどうしても余り異常さが際立っていなかった海人の魔力量が今回は
強く印象付けられましたね~。

この超絶防御魔法をもし誰かに破られたら、
その破った人物が人類最強の人でも理不尽を感じるでしょうね!

だって消費魔力が(ry
[2012/12/26 03:45] URL | ジャイル #sCTdotXw [ 編集 ]


更新有難うございます。今回もたのしかったです。

このほのぼの感が白衣の英雄の色ですね。番外編は日常生活を切り取っているので登場人物の肉付になって良いと思います。

作中で語られるかもしれませんが、刹那と雫の魔力量はどのくらいなのでしょうか?
200万に届かないということはルミナスより多いのか!
となるとカイト謹製の魔法が有る2人は相当凶悪になっておりますねw

69話でも思いましたが白衣の英雄は寝る前に読んではいけない小説の上位に食い込むと思われます。食べ物の話が秀逸すぎておなかが減りますwww
でも食べ物の話は大好きなのでうれしいのですが。

次回もお待ちしております。お体にはきをつけてくださいませ。


[2012/12/26 08:47] URL | Mito #PW.NeanM [ 編集 ]


コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://nemuiyon.blog72.fc2.com/tb.php/276-07d618e1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

九重十造

Author:九重十造
FC2ブログへようこそ!



最新記事



カテゴリ



月別アーカイブ



最新コメント



最新トラックバック



FC2カウンター



検索フォーム



RSSリンクの表示



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QRコード