ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
結局74話修正なしです。番外編+番外編セット更新です。
というわけで、74話修正無しです。
色々考えたんですが、どれもピンとこなかったので。
何か閃いたら修正するかも知れませんが、基本的な流れはまず変わりませんので、その点はご安心を。

お馴染み番外編+番外編セットです。
すいません、いつのまにやらまたセット溜まってました(汗)
どうもセットは作るのコロッと忘れてしまいまして。

あと今回の番外編、微妙に作者の怨念がこもってるかもしれません。
作者、現在自主的な糖質制限中でして……絶対に食えない大好物を書くのは、色々ときっついものが(笑)
成果はアホらしくなるぐらいに出てるのが救いです。

では、コメント返しさせていただきます。


anosさん

第八部は幕間の意味より、一休みの意味が強いかもしれません。
第九部に向けての前振りもやるつもりではありますが。
心情変化的な内容はやる予定です。

料理ですが、作者の場合変な店に行くよりは自分で作って食べた方が安くて美味い、ぐらいを目指します。
基本的に良い材料買って作っても店よりは安くつきますし、材料が良ければよほど変な事しなければ美味しくできますから。
それと、私も同様にそのライン超えると探究心失せます。
それよりはレパートリー増やす方向に行ってしまいますね。

話に関しては……まあ、人前に出す以上はきっちり整えないとってのもあるんですが、何より作者がそんな話読みたくないので(笑)
そして……第八部からは多少更新早くなると思います。
正直、第七部は色々キャパ越えてたので(汗)

ふぃろうさん

肉体系はどうにもなりませんが……圧勝はありえます。
正面衝突以外なら、いくらでも殺害手段持ってる男ですから。
最善は姿を見せず時限爆弾、でしょうか(汗)

エアニートさん

うーん色々答えにくいんですが……とりあえず、素の最強はティファーナです。ローラも勝てません。
出してない、というか明確に出てない設定が絡みますので、ランキングは御容赦を。

たけおさん

口封じはきっちりやる男です。
そういえば二人とも今回喋ってなかったですね(汗)

あとマリアは真っ向勝負だと古参で下位です。
劣化版雫、がニュアンス的には近いかも。

hさん

ちょっと作品を読んで見たい気がします。

hi09さん

誰に屈服したのかまだ明確には出してませんが、あれはラムサスの主観です。
まあ、誰がやったのかバレバレだとは思いますが(汗)

 さん

とりあえず、今回は直接接触なしです。
次話で出番ありますが。

名無しの権兵衛さん

一応連休ありましたんで、若干早かったです。

海人の手札ですが、メイドにバレたのはシェリスかローラが予想済みの内容だけです。
知ったところで迂闊に動くとマジで粛清or始末されかねないので、ほぼ静観するでしょう。
プチドラゴンに関しては……次話のお楽しみ、という事で。



さてさて、次話で長かった第七部も終わりです。
色々と突っ込むんでいつもより長めになりそうではありますが、次話で終わるはずです。
後は予定通りの終結だけなんで、更なるペース悪化はないと思います。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。














 番外編



 海人邸食堂。
 屋敷の住人達は、いつも通り全員揃って昼食を楽しんでいた。
 
「うむ、やはり海人殿の作る御蕎麦は美味しいですね。ルミナス殿の天ぷらも、素晴らしいです」

 蕎麦を啜り、刹那が満足そうに微笑む。

 この蕎麦もつゆも海人提供の物だが、質が恐ろしく高い。
 濃厚な蕎麦の旨味と、それに対抗するかのように強力なつゆの味。
 旨味の強いつゆが蕎麦によく絡み、噛んだ時に生じる味はまさに至高だ。

 まず、つゆの食欲をそそる香りと味が口内に広がる。
 出汁と煮切りの味が濃厚に絡み合うそれはそのままでは刺激が強いが、
蕎麦が纏う水分で薄まる事で、絶妙な美味と化す。

 次に主役たる蕎麦の味が出てくるのだが、これがまた凄い。
 一噛みするごとに、隠れていた味がみるみる顔を出してくる。
 蕎麦のほのかな、しかし確かに存在する良い香りと甘みが一噛みごとに強くなっていくのだ。
 それだけでも素晴らしいのだが、それに僅かに残ったつゆの味の残滓が絡んだ時の味ときたら、もう言葉も出ない。

 さらには最後に嚥下する時の心地良い感触。
 米の飯を飲み込む時の快楽にも僅かに似ているが、米のそれとは違い、爽快感のようなものを感じる。
 ついつい、一口二口と手が伸びてしまう。
 
 更に、刹那の手元には天ぷらもある。
 
 ルミナスが海人からイメージを聞き、彼が作った物を試食し、そこから理想形を導き出して作った逸品。
 思い描いた食感にはまだ遠いらしいが、これでも十分に美味い。

 齧るとサクッと音が鳴り、カラッと揚がった衣の食感とプリプリした海老の食感による、官能的な感触を与えてくる。
 味も衣の香ばしさと良質な具材の旨味が引き立て合い、堪えられない。
 特に刹那の前にあるのは海老と野菜数種なので、様々な味を楽しめる。 
 
 蕎麦の合間に時折これを齧り、御茶で流してまた蕎麦に向かう。
 これだけで、一昼夜過ごしてしまいそうな程に、絶妙な組み合わせだ。 

「そりゃ良かったわ。カイトはこの天ぷらどう思う?
あんたの知ってる最高の物を百点として答えてほしいんだけど。あ、当然遠慮はしないようにね?」

「ふむ……六十点かな。衣が僅かに重く微妙に揚がりすぎ、素材の甘味が弱まっている。
とはいえ、この短期間で実物も食わずにここまで再現するのは凄まじいと思うが」

 自分の前にある天ぷらを齧り、冷静な評価を下す。

 海人の目の前にあるのは、かき揚。
 海老と小柱のみを使ったそれは揚がりすぎず、かつ火はちゃんと通っている見事な出来。
 衣はさっくりと香ばしいし、具材の旨味も引き出されてかなり美味い。
 不満を抱くような出来ではなく、むしろ蕎麦の付け合せとしては良く出来過ぎているぐらいだ。

 ――――が、本職の一流に比べれば、流石に遠い。

 あくまでもほんの僅かだが、衣が固すぎる。
 そして香ばしさの中にほんのりと焦げ臭さが混ざっている。
 一口食べた程度では分からない程度の差だが、二口三口と食べるとその差を強く感じるようになってしまう。
 どうしても、比較すれば粗が出てしまう。
 
 勿論、実物を食べずこの短期間でこのレベルに達するのは並大抵ではないが。
 一流の技を目の前で何度も見た事がある海人の助言があったとはいえ、普通はここまで再現できない。
 流石の腕前、と言って問題ないだろう。

「ありがと。ま、合格出るまで頑張るとしますか」

「や、そこまで気合入れなくとも。あたしは十分だと思いますよ?
衣の付き具合とか、良いバランスなんですよねー」

「たわけ。折角香ばしく揚がった天ぷらをつゆに沈めたお前に発言権はない」

 ずずーっと蕎麦を啜る妹を、刹那が睨む。

 雫が食べているのは、かけそばに海老のかき揚を乗せた物。
 揚げ立てゆえに香ばしさが残っているが、汁に浸っているので素の天ぷらの質の良さはあまり関係ない。
 どんなに上手く揚げたところで、あっという間に汁を吸って全ての食感が失われてしまう。

 その美味さを知るがゆえに、許し難い事だった。

「ちっちっち……分かってないねぇ、お姉ちゃん。確かに揚げ立ての天ぷらの香ばしさは凄いよ。
でも、つゆをたっぷり吸った天ぷらの美味さもまた凄いんだよ。もし勇気があるなら……試してみたら?」

 不敵な笑みを浮かべ、刹那に丼を差し出す。

 揚げたての天ぷらが美味い。そんな事は雫も重々承知だ。
 そこに否定の余地などなく、むしろもし否定する者があればぶっ飛ばしてしまいかねない。

 だが、そばつゆを吸った天ぷらの味が美味いのも、また事実。
 
 確かに、たっぷりつゆを吸った衣からは香ばしさもさっくりとした食感も消え去る。
 揚げ手の丹精込めた作品を破壊する、冒涜的な行為と言われても仕方がないかもしれない。
 しかし、その代わりにふんわりとした食感と、衣とつゆの味が絶妙に絡まりあった絶妙な美味が生じる。
 これを蕎麦と絡めて食べた時の味わいは、揚げたての天ぷらとざるそばの組み合わせに劣る物ではない。

 妹の挑戦するような眼差しを受け、刹那は静かに丼を手に取った。

「……こ、これは……!」

 一口食べた途端、刹那はくわっと目を見開いた。

 中から飛び出てしまった海老と衣を絡めて食べた途端、未体験の美味が襲い掛かった。
 ふんわりとした衣の食感、海老の小気味良い弾力、そしてつゆをたっぷり吸った衣と海老の味の絶妙な味わい。
 揚げたての天ぷらのような興奮はない。だが代わりにしみじみと心和ませるような味わいが生じている。
 蕎麦と一緒に啜ると、蕎麦と小麦の甘味と海老の旨味が絡み合い、揚げ油の味がそれを数倍に増幅する。
 これは確かに、甲乙つけがたい味わいだ。

 驚愕している刹那に、海人が横から声をかけた。

「ああ、ついでにこれをちょっと舐めてからまた汁を啜ってみろ」

「山葵、ですか? 流石に、風味が壊れるのではないかと……」

「ま、物は試しと思ってやってみろ」

「はっ……」

 海人の言葉に渋々ながら頷き、刹那は山葵を少し舐めた。
 
 予想通り、それまでの余韻が全て吹き飛ばされた。
 鼻に抜けるような強烈な香り、舌に突き刺さる鮮烈な辛み。 
 舌に残っていた味の残滓も、綺麗さっぱり消えてしまう。

 少しひりひりする舌に眉をしかめながらつゆを啜ると、刹那は再び目を見開いた。
 
「こ、こんな事が……!」

 もう一口汁を啜り、慄く。

 山葵を舐めた直後のつゆの味。
 舌がひりついて良く味わえないだろうと思ったが、いざ飲んでみれば山葵のほんのりとした香りの残滓と
つゆの香りのなんとも言えぬ絡まり具合に衝撃を受けた。
 しかも、それで山葵の味は綺麗さっぱり押し流され、次の一口は再び存分に蕎麦の味を楽しめる。
 
 思わず、繰り返してしまう。
 ちょっと山葵を舐めつゆを啜り、蕎麦を食うというローテーションを。

「ぎゃあああああああああっ!? あたしのかき揚そばぁぁぁぁぁっ!?」

 凄まじい勢いで失われていく自分の昼食に、思わず雫が悲鳴を上げる。

 これは、ただ食事が減るというだけではない。
 つゆの染み込み具合、蕎麦の柔らかさ、全てが一番美味い頃合いだったのだ。
 一番楽しみにしていた物がみるみる消えていくのは、拷問に等しい。

 しかし余程夢中になっているのか、刹那はその魂の叫びに気付いた様子もない。

「刹那、落ち着け!」

 ごすっ、と海人の手刀が刹那の頭に叩きこまれる。
 限界越えの肉体強化によって咄嗟にガードした刹那の腕諸共叩き込まれた手刀によって、
刹那はどうにか正気にかえった。

「っつう~~~……海人殿、何を……あ゛」

 自分の手にある丼を見て、絶句する刹那。

 そこにあるのは、見るも無残な丼。
 蕎麦は根こそぎ食い尽くされ、ほわほわと柔らかそうだった天ぷらは僅かな残滓を残すのみ。
 ちゃぷん、と心許ない音を立てるつゆの残りが、なんとも切ない。

「ああ、あたしの、あたしのかき揚そば……こ、こんな、こんな酷い姿に……海人さぁぁぁん……」

 わなわなと震え、横にいる海人に泣きつく雫。
 海人はその頭を優しく撫でながら、刹那に視線を移した。
 どうするんだ、と問いかけるように。

 その視線に我に返った刹那は、慌てて雫に頭を下げる。

「す、すまん! せ、拙者の残りの天ざるをやるから……!」

「あれの代わりが熱々じゃなくなった天ぷらと蕎麦だけなんて……くすん」

「わ、分かった! きょ、今日の拙者の分のデザートもやろう! お前の大好きな白玉ぜんざいだぞ!」 
 
「……ホント?」 

「武士に二言はない!」

「それなら許したげましょー。あ、ルミナスさん、すみませんけどかき揚もう一個揚げてくれます?」

 海人の胸から顔を上げ、ルミナスに声をかける雫。
 その目には、涙の跡すらない。

「それはいいけど……したたかねぇ」
 
 ケロッとした顔の雫を見て、苦笑する。

 雫―――というか海人以外の食事は、たかがかき揚そば一杯では足りない。 
 当然ながらおかわりが前提であり、まだまだ材料はたくさん残っている。
 一杯失ったのは悲しいだろうが、あそこまで嘆く意味はない。

 刹那を嵌める為に一芝居打った事など、傍から見れば丸わかりだった。
 ついでに言えば、海人が理解した上で芝居に付き合ったという事も。

 遅ればせながらそれに気付いた刹那が抗議しようとするが、
  
「武士に二言はない、だったよねー?」

「ぬぐっ!?」

「完敗ですわね、セツナさん。そもそも、貴女に非があるのは事実ですし」

「ううううう……」
 
 シリルの言葉に、がっくりとうなだれる刹那。

 元々非は刹那にある上に、言質を取られた。
 確かにこれは覆しようがない。ましてあの口の立つ妹。
 下手に動けば、更にむしり取られかねない。

 白玉ぜんざいは刹那にとっても大好物なのだが、諦める他ないだろう。
 
 あの上品な汁の甘味、所々入っている小豆の濃厚な味わい、そしてもっちりとした官能的な食感の白玉。
 付け合せの塩昆布と交互に食べると、止まらなくなる。
 食べすぎると口の中が甘くなるが、その時には御茶を飲めばまた新鮮な味を楽しめる。
 実に素晴らしい、毎日でも飽きそうにない素晴らしいデザートなのだが。

 さめざめと涙を流している刹那に、海人が声をかける。

「やれやれ……私の分をやるからそういじけるな」

「い、いえ、それはいけません! 大好物とはいえ海人殿の物を取るなど……!」

「気にするな。元々甘い物はさして好きではないし、私は食いたくなれば魔法で作ればいいだけだからな」
 
「で、ですが……」

「あんまりつべこべ言っとると、無理矢理口の中に突っ込むぞ?」

「う……で、では、御言葉に甘えさせていただきます……その、ありがとうございます」

「だから気にする必要は……なんだ、シリル嬢?」

「なんでもありませんわ」

 訝しげな海人に、肩を竦めて返すシリル。

 つくづく、身内に甘い男だと思う。
 必要な所は締めるが、それ以外では本当に駄々甘だ。
 これが刹那でなくシェリスなら、のたうち回るのを楽しげに観賞して楽しむだけだろう。
 交換条件付きで、魔法による製作を請け負う事ならあるだろうが。

 一応シリルとしてはこの性質を好ましく思っているのだが――――それを見て心を乱してしまう人間もいる。

 悲しい事に、今鍋の方で小さな舌打ちのような音が聞こえてきたのがそれを如実に表している。  
 おそらく、手が滑って揚げていたかき揚がバラバラにでもなったのだろう。
 本人も自覚していない感情のせいで。

 ――――ままならぬ現状に、シリルは小さく溜息を吐いた。


コメント
お疲れ様です
本編読んだ次の日に番外編とか幸せすぎますね。あと寝不足で文章が変になってるかも

さて今回の話ですが、ルミナスのとある感情のことは番外編というより本編に組み込んだ方がいいかなと思いました。

カイトは確かに甘々だが、ルミナスもわかってると思うのだが…
やはり自分のポジションがとられたように感じたのだろうか?
それとも……

感情に気付くのが楽しみです。
最後に刹那かわいい
[2013/05/13 05:09] URL | 名無しの権兵衛 #VvCHpd0c [ 編集 ]


前回の自分の書き込みの返信が無く残念です

ルミナスも自分が同じ位置にいるのはわかってるはずなんですが、舌打ちまでするようになりましたか。
何とかは盲目ってやつですかね?

次回の更新も楽しみにしています。
[2013/05/13 09:27] URL | fuji #viWYSvG2 [ 編集 ]

更新お疲れ様です
大人の対応を再勉強してきました。
さて番外編ですが
海人のSっぷりを見て思ったのですが、正座とかで足が痺れてる人をみたらツンツンしちゃいそうですね。その後吹き飛ばされて気絶。
そしてどこか虐めたくなるような刹那はMっ気のある子犬属性に見えてきました。……刹那派になりそう
雫は…いつも通りの小悪魔ちゃん
そしてメインヒロイン(?)のルミナス、あれは失敗にイラついていたんですね。てっきりあの感情かと思いました。で、そろそろルミナスの母性溢れるシーンやローラも期待かなーと。
シリルは…いろいろお疲れ様です
[2013/05/14 01:08] URL | 復活のラングドシャ #VvCHpd0c [ 編集 ]


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