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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編……ネタが浮かぶのも良し悪しですね(汗)
というわけで番外編です。

今回は元王女様のお話です。
勢いのままに書いたためひょっとすると矛盾とかあるかもしれませんが、
寛容な気分で呼んでいただけると幸いです。
一応、時期的には第五部と第六部の間になります。


では、コメント返しさせていただきます。



 さん

周囲の土地は現時点では放置されてます。
理由は概ね仰るとおりで、ロボット無しに建てるのは難しいからです。
後は何を飼うかの選別をしているという理由もあります(卵も色々ありますので)

そしてケルヴィンとアンリですが……おそらく、本編でやると思います。
気が向けば番外編でそれの詳細、ですかね。
いいかげんな作者なんで、予定は未定ですが(汗)



さて、案の定というべきか、見事に週間執筆時間最短記録更新しました(涙)
ネタは浮かぶたび手帳に書いてたんですが、こういう時に限って浮かぶ浮かぶ。
悪い事じゃないんですが、全部やりたいのにやったら収拾つかなくなるのが目に見えてるのが困りものです。
小出しにしていけば良い話なんですが、せっかちなもので(汗)
まあ、上手くまとめて書いていこうと思います。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。














 番外編




 とある森の中で、ラクリアは一人戦っていた。

 相手は、小さい猪形の魔物。
 見た目こそつぶらな瞳が特徴的な愛らしい外見だが、その性質は凶暴。
 俊敏な動きで得物を翻弄し、その速度のまま鋼よりも頑強な鼻で突進して相手の骨を砕き、
最後には強靭な歯で骨ごと食らい尽くす、物騒な生物だ。

 が、ラクリアは素早さで上回るその魔物を見事に翻弄していた。
 
 最大の要因は、炎の攻撃魔法による猛攻。
 下位魔法ではあるが、宝石で威力を増幅されたそれは触れた敵を無慈悲に焼き尽くし、確実に殲滅する。
 当たれば一撃必殺、掠っても大火傷というえげつない攻撃の乱射。
 全てを完全に避けなければ次がない。

 このままなら、魔物の命運は遠からず尽きる。

 それを感じ取ってか魔物はその速度を更に増し、攻撃の隙間を狙って反撃に転じるが、
魔法の乱舞を掻い潜りながらでは必然的に辿れる道筋は限られる。

 ラクリアは接近されても慌てず、あらかじめ発動待機させていた無属性防御魔法の障壁を展開し、
魔物をそこに衝突させた。
 バキン、という鈍い音と共に障壁は砕かれてしまうが、突進の勢いは完全に相殺されている。
 
 そして、それはこの状況下において勝敗を決するに十分な要素であった。

「――――鋭く力強き天の風、我が元に来たりて敵を討て《アックスウインド》」

 短い詠唱と同時に、ラクリアの眼前にいた魔物の首を突風が通り抜けた。
 一瞬遅れて魔物の首が地面に落ち、傷口から血を噴出しながら体が倒れていく。
 
 おびただしく流れる血の上を歩きながら、ラクリアは魔物の血抜きを始める。
 そしてきっちり血抜きが終わったところで皮を剥ぎ、食材として解体していく。

 この魔物は内臓は食べられないが、その分骨と肉が良い食材になる。
 骨は短時間で美味いスープが取れるので、そこらに生えている食用植物と一緒に煮込み、
塩胡椒を混ぜるだけでお手軽に美味しい一品が出来る。
 肉は冷却しておくだけで一月は食用に耐えるので、旅の真っ最中であるラクリアにとっては格好の食材だ。
 
 これでしばらく食料に困らない、そんな事を考えていると森の奥からフェンが戻ってきた。

「……フェン、お腹いっぱい食べられた?」

「ウォンッ!」

 主の問いに、元気よく返事を返すフェン。
 それを聞きながら、ラクリアは小さく溜息を吐いた。
 
「……今から食事作るけど、食べる?」

 捌き終わった食材を眺めながら、問いかける。

 完全な意思疎通とまではいかないが、ラクリアはフェンの鳴き声を聞けば大体どんな事を考えているのか分かる。
 今のは不満はないが、完全に満足してはいない時の鳴き方。
 王城で好物以外の食事を出された時に良く聞いた声だ。

 おそらく、生の肉や骨を食っただけでは腹は膨れても満足しきれなかったのだろう。
 元々王城で良い物を食べていたせいか、彼は味にうるさいのだ。

 ラクリアの予想は概ね当たっていたらしく、フェンは嬉しそうな鳴き声を返した。

「ウォンッ!」

 ぺたんとお座りの体勢になり、主を見つめるフェン。
 ハッハッ、と舌を出しながらパタパタ尻尾を振るその仕草は、まさしく健気な忠犬そのものだ。
 
 ラクリアはそんな騎獣の顎を軽く撫でてやり、調理に取り掛かった。
 
「まずはお米を……」

 食料袋から貰った米を取り出し、水を注いだ鍋に放り込む。
 そして柔らかく丁寧に米を砥いで水を捨てると、再び水を注ぎ蓋をして火にかけた。

(……たったこれだけで、あんなに美味しい物が出来る。
時間守れば誰でも作れるし……ちょっと焦げてもそれはそれで美味しいし。とても、便利)
 
 厚めに肉を切り分けながら、そんな事を考える。

 ラクリアが思うに、米の優れた点は味もさる事ながら、炊き方がそう難しくないという点だ。
 覚えるべきは米の量とそれに見合った水の量、あとは大雑把な火力と時間だけ。
 しかも多少失敗したとしてもおこげという物ができ、かえって魅力を増す場合さえある。
 極めるのは難しいらしいが、練習段階で大きな失敗が起きにくいというのは充分に優れた点だろう。
  
 これほど便利な食糧なら、大々的に広める価値があると思う。
 既にこの国では試験的な生産が行われているらしいが、
それこそ大陸全土に広めていく価値がある食材ではないかと思わずにはいられない。

 既に政治力がある身ではないが、何かできないかなどと考えていると、いつの間にかかなりの時間が経過していた。
 
「……あ、そろそろお肉焼かないと」

 呟きながら、近場で取った野菜を刻み、肉に強めに塩を振って胡椒を軽く振る。
 そしてフライパンに肉から切り離した油を引くと、肉を焼き始めた。

 肉の焼ける香ばしい匂いが立ち上り、ラクリアのお腹が鳴る。
 彼女の後ろではフェンも涎を垂らしながら待っていた。

 肉の両面が香ばしく焼けたところで、刻んだ植物をフライパンに放り込み、一緒に炒め始める。
 この野菜は、肉と一緒に炒めると実に相性が良い。
 ほのかな苦みと少し癖のある香りがアクセントとなり、旨味を引き出してくれるのだ。

 そうして肉と野菜が仕上がったところで、丁度米も炊けた。

「……ん、良い炊き具合」

 炊きあがった米を見て、満足そうに頷くラクリア。
 米は眩いばかりの光沢とふっくら感を持ち、かつ縁にカリカリとした美味しそうなおこげが出来ている。 

 ラクリアは米を平皿に盛り付けると、その上に肉と野菜を乗せ、肉をナイフとフォークで切り分けた。
 その途端に塩分を含んだ肉汁が下にある米へと流れていく。   
 それを見て生唾を呑みこみながらもう一皿作り、それをフェンに差し出す。

 そして道具入れから箸を取り出すと、両掌を合わせた。

「いただきます」

 料理に向かって軽く頭を下げ、食事に取り掛かる。

 まずは、一口肉汁のかかっていない米だけを食べる。
 ふくよかな甘味が口の中に広がり、噛むにしたがってその甘味が増していく。
 もちもちとした食感も心地良く、なかなか噛むのを止められない。

 おこげを食べてみると、こちらはカリカリとした食感。
 甘味は少し飛んでしまっているが、これも美味い。 
 肉は狩ったばかりなせいで少々淡白な味だが、それでも肉の味がしっかりと感じられた。
 その肉汁が絡んだ野菜もまた、肉の旨味との相乗効果で旨味が増し、
更にシャキシャキとした食感の心地良さもあるので堪らない味わいだ。

 そしていよいよ、肉と野菜、そして米を一緒に食べる。
 
「……ん~♪」

 もぐもぐと咀嚼しながら、嬉しそうな声を上げるラクリア。

 それも単品で食べて美味い味わいだったが、全てが合わさると一気に味の次元が変わった。
 肉の旨味、野菜の滋味、米の甘味、それら全てが混然となり、なんとも良い味になっている。
 喜びに浸るラクリアの後ろでは、フェンも一心不乱にがっついていた。

 やがてラクリアもフェンも食事を終え、一息つく。

(……ん、食材の良さもあるけど、前に比べると腕は上がった。みんなに感謝)

 お腹を撫でながら、そんな事を考える。

 箱入り育ちの身ゆえに、最初にラクリアが作った料理は酷かった。
 食材の基本的な扱い方はおろか、塩の適量すら把握できず冗談抜きに食べられた物ではなかったのだ。

 それが、つい数日前まで滞在していた屋敷の住人達に料理を仕込まれ、めきめきと腕を上げた。
 旅をするなら料理技術は必須、と約二名が熱心に教えてくれたおかげで、
最終的には全員に美味しいと言ってもらえる出来になったのである。 

 しかも彼らは米や調味料一式まで餞別として持てるだけ持たせてくれた。
 元々の恩義もあるが、本当に感謝してもしきれない。

(……いつか、何かしらの形で恩を返したいな)

 遠い空の下にいる友人達の姿を思い出しながら、ラクリアは野営の準備を始めた。 








コメント
食べることは大事
えー、そうです。食は大事です。私は両親が自営業で忙しく、小学生低学年の頃から日曜日の昼食は私と弟の分を作っていました。
最初は、卵をうまく割れないために崩れた目玉焼きがおかずだけの昼食でした。弟はそれでも食べてくれました。
他には、丸くしか握れないおにぎり。具は何だったか、覚えていません。三角に握れるようになったのは中学生になってからだったと思います。
今ですか、休日の昼食は妻と娘の分も含めて私が作ることが多いです。もっとも、二人の娘のうち長女は大学に進学して家を離れたので次女だけです。
まあ、香辛料好きで生姜過多のチャーハンを作ったりしますが、それでも大豆アレルギーの次女のために醤油を控えめにしたうどんを作ったりしています。
[2013/07/29 00:17] URL | hatch #QGsADGPw [ 編集 ]


むぅ・・・・なんというか美味そうな・・・・
野菜はクレソンの親戚なのかな・・・
というか元女王・・・わりとたくましい・・・のね・・・

次女様が大豆アレルギーとは・・・
醤油・味噌が使えないとなると和食の範囲が厳しいでしょうね・・・

ぱっと思いつく範囲だと・・・アサリの酒蒸しの汁に昆布だし+炒めたきのこ類+かんきつ果汁の
CPが凶悪に悪い塩ポン酢というか鍋の漬け汁(?)とかがオススメ・・・できないなぁ・・・w

・・・ほかには白身かザス(カジキ)の昆布締めを塩ポン酢でとかは良いかも?
塩分がひどいことになりますが・・・
[2013/07/29 23:24] URL | #- [ 編集 ]


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