ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編+番外編セット……執筆速度か執筆時間が倍加して欲しい。
というわけで、番外編と番外編セットです。
内容としては本編の補完っぽくなってますが、例によって無関係という事でお願いします。
ちょっとした思い付きで強引にまとめた為色々問題はあるかもしれませんが、
寛大な気持ちで読んでいただけると幸いです。

では、コメント返しさせていただきます。


マリーアントニオイノキさん

ルミナスの海老料理はそのままの形でこそなので。
一応残さず料理には使われてます。

へむへむさん

屋敷の至近距離には食用の良い魔物が生息してないのであまり問題なかったりします。
いずれにせよ今の刹那の最高速度なら誤差範囲ですが。

エアウォリアーズに関しては当面秘密、という事でお願いします。
色々と出してない設定も絡んでますので(汗)

おさふねさん

いつかサッカリンレベルの話が書きたいものです。
そういえば最近ステビアまったく見かけませんね。
一時期はポカリと並んで売ってたと思うんですが。
思い出したら久々に飲みたくなってきました(汗)

高2で厨二さん

エミリア主体の話は本編では書けない甘々要素が含まれてますからねぇ(汗)
両親の話はその内やります。というか番外編で父親の話が書きたいんですが、本編の回想で出てからと考えているので。
一番番外編書きやすそうなんですけどねぇ(涙)

さっささん

楽しんでいただけたようで何よりです。
以降も頑張りたいと思います。

 さん

楽しんでいただけたなら何よりです。
番外編は毎度毎度急造なので楽しみと言っていただけるとほっとします。

ルミナスとエミリアですが、性格が結構似てます。
違う点も多いですが、それはいずれ本編でという事で。



次話ですが、諸事情で今週あまり執筆時間取れませんでしたが着実に書いてはいます。
今週も忙しくあまり時間取れなさそうですが、可能な限り書き進めたいと思います。
毎度遅筆ですが、気長にお付き合いいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。






 番外編



 口は禍の門、という言葉がある。
 何気なく言った事でも思わぬ災いを招く事があるので、
言葉には十分気をつけよという戒めのことわざだ。

 ――――ルミナスは、この言葉の意味をよく知っている。

 彼女は無駄な敵を作らぬようある程度言葉には気を付けているつもりだが、
それでもこれまでに言葉で色々と地獄を見ている。

 代表的な物だけでも、上司に苛烈にしごかれた愚痴をこぼしていたら当の本人がいつの間にか背後にいたり、
とある同僚の私生活の不器用っぷりを口の堅い部下達と話していたら、何故か後日その同僚に話が伝わっていたり、
部下の一人に気楽な調子で休暇中暇なら家に来れば美味しい物を御馳走すると言ったら、
その話が隊全てに伝わってしまったりと、色々あったのだ。

 そして、それらが招いた災いは本気で大変だった。

 上司にはそれだけ愚痴る元気があるならまだやれるわね、と問答無用で再度鍛錬に連行されたし、
同僚からは余計な事を言うなと釘を刺され、それから数日毎晩就寝直後に強烈な殺気で叩き起こされるという地味な嫌がらせをされ、
部下全員が家に押しかけてきた時に至っては買ったばかりの高価な調味料が全て台所から消え、
しばらく食事のバリエーションが貧しくなった。

 ゆえに、言葉には気をつけなければならないというのが嫌になる程身に沁みており、
部下達にも口を酸っぱくして言っている。

 が、悲しいかなそれでもやらかしてしまうのが人間。
 そしてどれほど優秀で普段迂闊な事などしない人間でも、失敗はしてしまうものだ。
 
 目の前でギリギリと歯軋りをしている副官を見て、ルミナスはそれが嫌になる程分かった。

「うががががががががっ!? こ、この根性根腐れ男! 少しは情けとか容赦とかありませんの!?」

 憎々しげに海人を睨み付けながら叫ぶシリル。

 原因は、彼女の前にあるディルステインの盤面。
 シリルの駒が盤上に一つも残っておらず、代わりに海人の駒が大量にある。
 目を覆いたくなるような無惨な状況だが、シリルがハンデをつけて戦ったわけですらない。
 五分の条件で戦い、見事に叩き潰された結果だ。
 
 ちなみに海人はディルステインをやるのは今日が初めて。
 対してシリルは六歳の時にルールを完全に覚えた熟練者。
 付け加えるならこのような凄惨な盤面は本日五回目であり、今までシリルは一度も勝っていない。
 
 なんというか、プライドを上位魔法で爆砕された気分だった。

「やれやれ心外だな? 私はちゃーんと情けをかけ、容赦をしていた。
しかし君はそれを理解した途端侮辱と言い、全力を求めてきた。
そして私は君に望まれ仕方なく、そう―――仕方なく! 全力で叩き潰した。
ゆえに私が非難される云われは微塵もないと思うんだが、どうかねルミナス?」

「ま、手を抜かない事それ自体には非はないわよね。
でもシリルが半泣きになってからも全く手を緩めなかったり、
それどころか悔しがるこの子の顔を楽しげに眺めてたりとかしてたのは人としてどうかと思うけど?」

 肩を竦めつつ、半眼で海人を睨み付けるルミナス。

 確かに、そもそもの非はシリルにある。
 折角海人が一方的にならないよう、そしてシリルに悟られぬよう気を配って手加減してくれていたのに、
それを悟って手加減を侮辱とまで言い切ってしまったのだ。
 圧倒的すぎる実力差で叩き潰されたのは、まあ自業自得と言える。
 
 が、それ以上に本気を出してからの海人は色々と問題があった。
 シリルにさえ惨敗以外の結末を与えない圧倒的かつ無慈悲な知略も無論だが、
それ以上に態度の変化が強烈だったのだ。

 それまでは突っかかる妹を軽くあしらう兄のような風情だったのだが、
本気になってからは手も足も出ない勇者を甚振る魔王の如し。
 シリルが歯噛みすれば嗤いが深まり、シリルが睨めば傲然と見下した視線を返し、
シリルの目にうっすらと涙が滲めば嘲笑を浮かべ、ともうこれでもかと言わんばかりに一方的な蹂躙を楽しんでいた。

 確かに折角封じていた本気を出させてしまったのはシリルの迂闊だが、
徹底的に叩き潰す事をこうも楽しんでいる点は、海人自身の性悪さとして非難されるべきだろう。
 
 が、腐れ外道と化した男はルミナスの言葉に悪びれもせず、白々しい言葉を返す。

「ふ、目の錯覚だろう。それとも君は、私が自身の選択を思いっきり後悔しているシリル嬢の反応や、
自分から言い出した手前今更手加減の要求も出来ない葛藤に悶える様子や、
活路を見出してもそれすら掌の上ではないかと迷いまくる姿を楽しむような腐れ外道だと思っているのかな?」

「うん」

「即答か!?」

「普段はともかく、あんた条件揃うと色々酷いからねぇ。
こないだ洗脳した連中、未だにカナールで奉仕活動してるらしいわよ?」

 即答は本気で意外らしかった海人に、ルミナスは溜息を吐いた。

 海人は大事な友人だし、基本的には良い男だと思うが問題点も多い。
 その一つが、特定状況下で発揮される外道性である。

 と言っても今回それによって起きたシリルの惨状は非常に軽い、というかお遊び止まりでしかない。

 盤面は凄惨だが、挑発して勝負を投げ出せなくなるような事もしていないし、
ただシリルが勝手に懊悩しているのを眺めて楽しんでいるだけ。
 シリルがいじけるなり怒り狂うなりで勝負を投げればそれで終わる。
 まだまだ、軽い悪ノリの範疇だ。

 比べて、以前カナールで海人に絡んだせいで洗脳された男達など悲惨そのものだ。

 前は何やらちょくちょくと悪さをしていたらしいが、今やまさに善意の奉仕者。
 毎朝町の清掃を自主的に行い景観維持に貢献するばかりか、重い荷物を持つ老人がいれば家まで荷物ごと運んでやり、
迷子を見つければ肩車して親を探してやり、変な男に絡まれている女性がいれば助けに入る。
 本当に、絵に描いたような善人に変貌しているのだ。 

 これは社会的に見れば態度の悪かった荒くれ者が改心して善良な人間に変わったという美談だろうが、
実態は人格をほぼ完全に破壊されて別人格を植え付けられたようなもの。
 海人曰く元々善良な素養があったからこそああも定着したとの事だが、
いずれにせよかつての人格が破壊されている事に変わりはない。

 それでも微細だろうが罪悪感を感じているようなら、社会的には善行と素直に評価できるのだが、

「ほう、つまり荒くれ者が減り善人が増え、結果治安の改善に繋がったと。
うむ、我ながら良い事をしたな」

 はっはっは、となんら悪びれる事なく胸を張る海人。 
 その様子には演技の色など微塵も見受けられない。

 予想通りの反応にルミナスが肩を落としていると、シリルが口を開いた。

「……無駄ですわお姉さま。友人をこれだけ甚振り弄んでも罪悪感を抱くどころかどんどん愉悦を深めていく魔王に、
人間の倫理の理解を求めるなど無謀極まりありませんわ」

「ほほう……そこまで言ったからには、どれだけ私が無慈悲に叩き潰しても文句は言うまいな?」

「うふふふふふ……こんっっだけ無惨な惨敗を繰り返している以上、もはや十敗でも千敗でも変わりありませんわ。
何度破れようとも、必ずやその傲慢を打ち砕き屈辱に身悶えさせてやります。覚悟なさいませ……!」

「意気や良し。その大言、実現できるものなら実現させてみろ」

 シリルの獰猛な笑みに不敵な笑みを返し、海人は再び駒を並べ始めた。
 

 





 
 
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