ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編……頭が、回らない。
というわけで、番外編です。
前回と同じく、主人公の子供時代です。
毎度の事ですが、本編とは無関係という事でお願いします。
本編の過去にこれがあった、とは限りません。

では、コメント返しさせていただきます。


名無しの権兵衛さん

今はあんな有様ですが、彼にもこんな時代はあったのです。
ちなみに、彼眼鏡はかけてません。
作者的にも凄い似合いそうだなとは思うのですが(笑)

ちなみに、私は妖々夢などではサラシで押さえつけてたのだと勝手に解釈してます。
決して命が惜しいからとかではなく(笑)

コスモさん

実は声優さん詳しくないので、これといった声は特にないのです。
強いて言えばオーガストが初代亀仙人の声が合うかな、とは思います。

飛べないブタさん

ええ、両親さえいればああはなってません。
海人を守り通し、比較的真っ当な道を歩ませる事に成功していたでしょう。
体質的に日々のトラブル自体は避けられなかったでしょうが(汗)

 さん

すいません、不勉強で運命石とやらのネタが分かりません。
その言葉で連想できるのは捧げちゃうとラスボス超強化されるあれだけです。
気になるので、教えていただけると嬉しいです。


次話ですが、今週あまり進みませんでした。
時間は多少の予定外はありつつも十分取れたんですが、どうも頭が回りませんで(汗)
それでも一応概ねの流れは決まったので、少しペースは上がると思います。
毎度ながら、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。





 番外編



 天地月菜は仕事から帰ってくると、荷物を置いてすぐに厨房に向かった。

 今日は予定外に仕事で時間がかかった為、すっかり遅くなってしまった。
 下拵えは出掛ける前に一通り済ませたとはいえ、急がねば夫の帰宅に間に合わない。
 空腹を満たせれば温かい手料理を食べられずともあまり気にしない男だが、
日頃から頑張っている彼にはやはり良い物を食わせてやりたい。

 そんな事を思いながら腕時計で時間を確認し、作業手順を整理しながら厨房に入ると、

「あ、おかーさん、おかえりなさーい!」 
 
 息子が、小麦粉に塗れながら手を振って出迎えた。

 その笑顔は、まさに天使。
 最近の子供にありがちなこましゃくれた様子など微塵もなく、ひたすら無邪気。
 それに加えて母譲りの整った顔立ちと幼子特有のつるつるすべすべした肌が魅力を激増させている。
 そこに同年代と比べても小柄な体格と華奢な手指を懸命に振る仕草が加わると、
その愛らしさはまさに破壊的。

 とてとてと駆け寄ってくるその姿など見た日には、心を強く持たねば思わず抱き殺しかねない。
 そんな事を思いながら月菜は渾身の精神力で自制し、息子を優しく抱き上げた。

「ただいま海人。何してたの?」

「クッキー作ってたんだよっ!」

 むん、と何やら誇らしげに胸を張る海人。

「クッキー? どうして?」

 息子の言葉に、小さく首を傾げる月菜。

 クッキーが作れる事それ自体は、不思議でもなんでもない。
 海人には一度作り方を教えた事があり、この規格外な息子は一度で全行程を詳細に記憶できる。
 強い筋力が必要な工程も難度の高い工程もあるわけではないので、
彼にとってはクッキー作りなどさして難しくはないだろう。

 ただ、作る理由が分からない。

 海人はまだ七歳だが、超絶的な研究馬鹿。
 生み出す成果もさる事ながら、のめり込みっぷりが尋常ではない。
 それを放って、さして好きでもない料理をするなど少々考えにくい。 
 
「明日ホワイトデーって日なんでしょ?
バレンタインデーでチョコ貰った人におかえしする日!」
 
「あー、なるほど……って、待ちなさい。それならどうしてこんなにたくさん作ってるの?」

 元気の良い返事に思わず頷きかけたが、その寸前で海人が作業していた台に視線を移した。
 
 そこにあるのは、焼かれるのを今か今かと待っているクッキー生地。
 それはまるで菓子屋の作業場の如き様相で、とても子供の手によるものとは思えない。
 整然とした並べ方や整った形もそうだが、数が明らかに個人が作る量ではないのだ。

「えっ? みんなに返すにはこれぐらいないと足りないよ?」

「……待ちなさい海人。あなた、バレンタインデー何人から貰ったの?」

「ちょっと待ってね。みよちゃん、ちーちゃん、あいちゃん……」

 指折り数えながら、名前を読み上げていく海人。
 その声に淀みはなく、思い出しているのではなくただ確認しているだけという事がありありと分かる。

 次々に挙げられる名前を聞きながら、月菜は眩暈を感じていた。
 ある程度貰っているだろうとは思っていたが、ここまで多いなど予想外だ。
 義理ばかりだったとしても、この年でその数は将来が心配になる。

 ついでに、最初の方は馴染のある名前だったが、後半になるにつれて明らかに知らない名前が混ざり始めている。
 知らない人から物を貰っては駄目と躾けてあるから知り合いなのだろうが、
いつの間にそんなに交友関係を広げたのかが分からない。

 気になってその旨を問い質してみると、
 
「学校の大掃除の時に仲良くなったおねーさんたちだよ。
えっと……あとお母さんだから、全部で十八人だね!」

「か、海人……あなた貰ったチョコどうしたの?」

 あっけらかんと語る海人に、引き攣った顔で尋ねる。

 息子がそんなに大勢から貰うなど考えてもいなかった為、
月菜が渡したチョコレートは多くはないが少なくもない量だった。
 その上でそれだけの数から貰ったとなると、息子の性格上えらい事になっていた事は想像に難くない。

 そして、事実その通りであった。

「時間かかったけどちゃんと全部食べたよ! 
おかーさんのチョコが一番美味しかった!」
 
「そう……ありがとね。お母さん凄く嬉しいわ」

 予想通りの返答を返した息子を哀れみつつ、愛おしげに抱きしめる。

 つくづく、良い子すぎると思う。
 ただでさえ少食な海人に、十八人分のチョコは厳しすぎる。
 それを残さず自分で食べ尽くすなどかなり過酷だっただろうに、
その間も海人はそれをおくびにも出さず母の作った食事を残さず平らげていた。
 
(そんな子だからそんだけの数貰ったんでしょうけど……はあ……ん?)

 ふと、月菜は視界の片隅になにやら怪しげな物がある事に気付いた。

 息子を抱き上げながら近寄ってみると、どうやら包装用の道具。
 お洒落なリボンにクッキーを入れる為と思しき透明フィルム、そして箱と包装紙。

 それだけ聞けば、年に似合わぬ手の込みようではあるものの、おかしくはないのだが、
  
「……海人、どうして包装紙が全部違うのかしら?」

「え? だってみよちゃんは猫好きだし、ちーちゃんは鳥が好きだし、
あいちゃんはお花が好きだし……みんな、好きな物描いてある方が嬉しいでしょ?
あ、勿論おかーさん用はその桜のだよ?」

「……うん、好きな物覚えててくれたのね。お母さんとっても嬉しいわ」  
 
 何かを諦めたかのような儚い笑顔を息子に向ける月菜。

 よくよく見れば、クッキーの形も実に様々。
 猫の形もあれば兎の形もあるし、花の形などもある。
 優しい息子らしい、実に誠意溢れる手のかけ方だ。
 それだけに、貰う人間によってはある意味残酷なのだが。

 海人が陰のある母の表情に首を傾げていると、月菜は気を取り直すように首を振った。

「頑張ったわね。きっとみんな喜んでくれるわ。
そうそう、お母さん今から夕飯の準備するけど、それオーブンに入れた後で手伝ってくれる?」

「はーい! じゃあすぐ入れてきちゃうね!」

 大きな声で返事をすると、海人はクッキーを抱えてオーブンの前へと歩いていった。
 月菜は小さな体でえっちらおっちら運ぶ息子の背中を見ながら、

(素直で優しくて、言われれば家の手伝いも嫌がらずにやる。
私が仕込んでるから料理の腕も悪くはない……これだけなら良い旦那さんになりそうなのにねぇ)

 非の打ち所は少なくも問題が山積みな息子の将来を憂い、密かに溜息を吐いた。  

 
 
 
コメント

食うとか食わせるとか女性が使うと違和感がががまあルミナスとかは傭兵なんでありなのかな?
[2014/04/20 23:38] URL | hi #- [ 編集 ]


次の本編の更新は来年ですか?
[2014/04/21 01:45] URL | #vXeIqmFk [ 編集 ]

更新お疲れ様です
あれ?私なんで眼鏡って書いたんだろう?自分でもわかりません笑
まぁ確かに似合ってそうですね

そして、またまたショタ海人に親馬鹿月菜さんですか笑
ほのぼのしてていいですね。
この頃の海人は純粋でモテていた様ですが、両親の失踪から性格や人付き合いが変わったのかな?
本当にどうしてああなったし…
あとさすがに呼び名までは酷くはないようで安心しました笑
女の子達からこう呼んでほしいと言われたのかな?


あ、お願いがあるのですが月菜編とエミリア編を纏めて載せてもらうことってできないですかね?もし時間に余裕ができたらでいいのでお願いします。
[2014/04/21 03:46] URL | 名無しの権兵衛 #y2a4lNMg [ 編集 ]


海人はこの頃からモテてたんですねぇ。
そしてこんなに溺愛している子供を残して両親が消えた理由が気になりますね。・・・やっぱ海人と同じように異世界転移したんでしょうか?

追伸
ふと思ったのですが、今の所メイベルを除けば海人の恋人候補は全員比喩的な意味で乙女ですか?
[2014/04/21 07:39] URL | コスモ #uFRmGgrM [ 編集 ]


>すいません、不勉強で運命石とやらのネタが分かりません。

STEINS;GATEっていう作品に白衣がよく似合う格好いい主人公がいるんですよ
[2014/04/21 11:31] URL | #- [ 編集 ]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2014/04/22 00:26] | # [ 編集 ]

おもんな
おもんな
[2014/04/22 18:24] URL | おもんな #- [ 編集 ]


前話に続いてほのぼの回ですね、癒されます。

あと、おもんなさん
唐突に自己紹介するなんて、変わった人ですね。
自己紹介ではなく、ちゃんとこの番外編に対するコメントを書きましょうよ
[2014/04/27 02:49] URL | #VvCHpd0c [ 編集 ]


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