ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。 4/6
番外編です。
そう珍しくはないネタになります。

では、コメント返しさせていただきます。

コスモ さん

あれは特に深い意味はなく、そろそろ仕事来るだろうなーって意味です。
仕事来た段階で海人はあの家を出ないと断崖絶壁のせいでどこにも行けなくなりますから。

ちなみに、なろう投稿の場合向こうに番外編は投稿しない予定です。
やはり違いを出さないと今のサイトがある意味ないと思いますし。

消えるさん

御意見ありがとうございます。
概ねその通りになりそうなのが怖いですね。
ただ、感想で攻撃された事が原因で進まなくなる事はないかと。
好きで書いてるわけですし、そもそも何言われても結局自分の思うようにしか書けないので。

 さん

動物性は原則NGですが、元が液体の物は一部を除き作れます。

それとなろう投稿の場合は、基本本編のみ、活動報告は修正した時などのみになると思います。
第六部以降違う展開にしてこちらとの違いを出しつつ書きやすくしたいなぁ、と。
まあ、予定は未定なのですが。


うーむ、次話難しいです……約二名あからさまに暴走しやすいのがなぁ……。
序盤の接合はもうひと押しで何とかなりそうな気がするんですが。
何とか頑張りたいと思います。
それと、次回更新は諸事情で土曜日になると思います。
日曜は間違いなく更新する暇ないと思うので。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。



 番外編


 シェリスは、力なく大地に倒れ伏していた。
 洒脱なドレスは薄汚れ、自慢の髪も土に塗れ、
先程まで両手に握っていたナイフさえも地面に虚しく転がっている。

 立ち上がろうとしても、もはや足が動かない。
 先程までは渾身の気力を込めればどうにか両の足で立つ事が出来ていたが、
今となってはそれでも微かに震えるのみ。
 ならばせめて、と腕でどうにか体を起こそうとするが、それも叶わない。
 ナイフを二本とも弾き飛ばされた際の衝撃が、未だに両腕を貫いている。

 完全な、死に体。
 もう何をされようが、抗う術はない。
 魔力もほぼ使い果たし、低位魔法を放つ余力もないのだから。
 出来ることなど、唯一動く喉を使っての力ない罵倒ぐらいだ。
 
 ――――これが鍛錬でなければ、悲惨な末路が待っていただろう。

 そんな事を考えながら、止めを待っていたシェリスだが、ふと違和感を感じた。
 普段ならとうに止めの一撃が放たれているはずだが、この状態になってから一分程は放置されている。
 この状況を作り出したローラは、すぐそばで見下ろしているようだというのに。

(……鍛錬終了、にしては妙ね。どうにか意識あるし、終了も宣言されてない。
でも終わりでないなら、追撃がしないはずもないでしょうし……)

 どうにか繋ぎ止めている意識の中、シェリスはそんな事を思う。

 鍛錬の終了宣言がなされていない以上、ローラが手を止める理由はない。
 終了宣言はシェリスの体が動かなくなったと判断された瞬間行われるが、
それまでは甘えるなと言わんばかりの追撃が叩き込まれるのだ。
 稀に追撃がない時もあるが、その時もシェリスが立ち上がらざるをえないような言葉をぶつけ、
奮い立たせるだけだ。

 この組手形式の鍛錬を始めてからかなりになるが、今回のようにシェリスが倒れ伏した状態で、
追撃も言葉もなくただ見下ろされているというのは、初めてだった。

「――――そこそこには仕上がりつつありますね」

 静かに、ローラの口から言葉が発せられた。

 その言葉に、シェリスの体が僅かに揺れる。
 何という事は無い言葉だが、あまりにも意外な言葉だった。

 ローラの組手は、ひたすらに厳しい。
 教え方は分かりやすく上達速度も速いが、褒められるという事が少ないのだ。
 一応どんな些細な上達も認めてくれはするのだが、まだまだですが、という言葉が続く。
 組手終了後総評を語られるのだが、それも一切容赦が無く改善点を山のように突きつけてくる。
 僅かに褒められる事もあるが、その後に次はそれを前提に組手をさせていただきます、と続く。
 
 総評を纏めればプラス評価だった事などなく、マイナス評価の嵐。
 マイナス評価を少しずつ0に変えているような認識だった。

 それが、ここに来てそこそこには仕上がった、との言葉。 
 せいぜい及第点に引っ掛かったぐらいの意味だろうが、これは大きい。
 
「とはいえ、過信なさってはいけません。まだまだ未熟な事に変わりはなく、
せいぜいマリア程度ならば時間を稼ぐ活路が見えなくもない、といった程度です。
言うまでもなく、まともにぶつかれば時間稼ぎも夢のまた夢です」  
  
「……それでも、嬉しいわ。貴女からそんな言葉が出るまで、何十年かかるんだろうと思ってたもの」

「努力が報われるとは限りませんが、それでも相応の成果は現れます。
とりあえず一応の及第点を出せる程度には、成長なさったという事です」

 どこまでも淡々と語るローラ。

 確かに、シェリスはまだまだ未熟で弱々しい。
 ある程度体が戦闘用に出来上がり始めているが、それだけの話。
 武技はまだまだ鈍く、足運び、体捌き、改善の余地は気が遠くなるほどに残されている。
 中位の魔物の群に遭遇すれば高確率で死が待っている、その程度の力だ。
 
 が、それでも間違いなく鍛錬の成果は現れている。

 武技が上達し、体も鍛えられた為、実力の向上は鍛え始めた時とは比較にならない。
 特に重点を置いて鍛えた防御面の向上は目覚ましく、ローラと組手可能な時間が僅かずつ伸びている。
 精神面でも強くなり、天高く殴り飛ばされようが、地面と平行に吹っ飛ばされようが、
地面に叩きつけられようが、精神力で動かせる間は即座に体を動かし続ける領域だ。
 
 最初と比べれば、雲泥の差である。

 鍛え始めた時は、本当にどうしたものかと思ったものだ。
 公爵家令嬢として嗜み程度の武芸は習っていると胸を張っていたが、まったく使えない。
 せいぜい運が良ければ野盗から逃げられる程度でしかなかった。
 
 それが低位の魔物数匹程度なら撃退できるレベルに達したのだから、成果は出ていると言えるだろう。
 
 ――――時間はかかったが、これでようやく次の段階に行ける。

 ローラがそんな事を思った瞬間、シェリスの体がびくりと大きく跳ねた。
 多少直感も鋭くなったようだ、などと思っていると、シェリスが震えた声で訊ねてくる。 

「……ローラ、何か企んでない?」

「特には。強いて言えば、これからの鍛錬の予定です。以後は、実戦も混ぜます」 

「っ!?」

 伏したまま、シェリスの目が見開かれた。

 実戦。短い言葉だが、その意味は非常に重い。
 加減などなく、相手が初手から己の命を奪わんと襲い掛かる。
 一瞬でも油断をすれば、積み重ねた武技すらも役に立たず、命を散らす事に繋がる非情の場。

 そして、シェリスの祖先達が数多の屍を積み上げ、今日の繁栄への礎とした場でもある。
 貴族として、有事には迷いなく赴かねばならない場だ。

「まだまだ甘い私が、実戦に出られるの?」

「その程度の自覚があれば、とりあえずは十分です。
まずは実戦の空気を体感していただく為、格下の魔物から相手をしていただきますので」

「……場合によっては、慢心に繋がらない?」

 ローラの言葉に、シェリスは懸念を示した。

 格下相手なら命はある程度保証されるだろうが、勝利が慢心に繋がる恐れもある。
 初めての本物の命のやり取りでそこまで成果を出せるとは思わないが、出してしまった時が怖い。
 なまじ今まで地獄を見て実力を伸ばしてきただけに、今の己を過大評価してしまう可能性がある。

「その心配はないかと。命の危機は何度も体験していただきましたが、所詮殺意の無い攻撃です。
明確に己の命を狙ってくる相手となれば、また勝手が違います。
格下相手でも、かなり梃子摺る事になるでしょう。
そもそも、容易に狩れる程度の魔物を選ぶつもりもございませんし」

「……参考までに聞きたいんだけど、候補は?」

「レッドベア、クラウンライノ、ブラックリザードを考えております。
実力的には、今ならほぼ確実に勝てる相手です」

「……どれも村の付近に出たら、ほぼ領主に嘆願か冒険者ギルドに依頼が行く魔物なんだけど」

「そうですね。頑張ってください。
丁度近くにレッドベアの親子が出たという情報がありましたので、明日早速参りましょう」

「……明日は、メイベルから視線誘導術、レザリアから変装術の基礎を教わる予定……」

「習得速度を考えますと、シェリス様の場合戦闘訓練の方が優先されます。
予定は問題ないよう調整し直しますので、御心配なく」

 どうにか先延ばしにしようとする主の逃げ道を潰すローラ。
 相変わらず静かな口調だが、それゆえに交渉の余地を全く感じられない。

 観念したシェリスは、涙を流しながら繋ぎ止めていた意識を手放した。 
 


 
コメント

ああ…うん、その、なんだ、頑張れとしか言いようがないですね。まあ、ローラに誉められたと言うことはローラ視点から見てだいぶマシになってきたと言うことですし。


追伸
ふと思ったんですが、スカーレット女史ってゲイツがもし何者かに殺された場合、その相手を背後の何者かごといかなる手段を駆使して皆殺しにしたあと、ゲイツの後を追いそうですね。
[2015/04/06 08:16] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


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