ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編……さて、目途は立っても時間があるか(汗)
番外編です。
ほのぼのとしてます。
時系列は特に考えてません。

では、明日早いので急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。

コスモ さん

シェリスはとても頑張り屋です。
普通なら何千回も心折れてるぐらいの体験してます。
まあ、自分で選んだ道ではあるのですが。

スカーレットに関してはその通りかもしれませんね。
少なくとも後先無視して下手人・黒幕全滅に動くのは間違いありません。
しかも助力頼む相手さえ間違えなければ、ほぼ確実に望みが叶います。
ゲイツを狙う段階でリスキー、そして達成してもその後の未来はほぼない……自殺行為ですねぇ。


次話、一応目途は立ったんですが、来週執筆時間が取れるか怪しいです。
時間が取れれば、遅くとも次の次までには更新できると思うんですが。
毎度遅筆ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。
なお、次回更新は19日の日曜予定です。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。




 番外編


 とある日の昼間。
 海人の屋敷の中庭は、なんとも居心地の良い場所になっていた。

 適度に降り注ぐ日差しはポカポカと温かく、
時折吹き抜ける風は肌に柔らかな刺激を与えつつ、
日光で体が温まりすぎないよう心地良い冷たさも与えている。
 景色を見渡せば、光を浴びた木々の緑とどこまでも晴れ渡る青空のコントラストが素晴らしく、
芝生もその生命を示すかのように青々と生い茂り、寝っ転がりながら空を見上げれば、
さぞかし晴れやかな気分に浸れるであろう光景だ。

 そこに、刹那が茶と茶菓子を持ってやって来ていた。

「ああ、やはり今日の中庭は良いな。さて、普通に茶を淹れるか、それとも冷茶にするか……」

 後ろ手に屋敷へ繋がるドアを閉めながら、考える。

 この景色の中で普通に御茶を淹れて飲むのは、当然良い案だ。
 爽やかな風景で目を楽しませ、温かいお茶の香気を楽しみ、美味しい茶菓子を摘まむ。
 想像しただけでも、思わず頬が綻びそうになる案である。

 が、冷茶もまた捨てがたい。
 過ごしやすい環境ではあるが、日差しが心持ち強く、長時間いると暑さを感じ始めそうだ。
 それを考えると温かい御茶よりは、冷茶で涼を取るべきかもしれない。
 しかも冷茶は些か香気に欠けるが、熱がない分より御茶の味を味わいやすいという利点がある。

「……だが冷茶は時間がかかるし……いや、のんびりするならむしろそれは利点か……?」

 うーん、と悩みながら歩みを進める刹那。

 中庭にやってきた理由は単純にのんびりする為だが、
朝からそこを動いていない気配の主―――海人に差し入れをする為でもある。
 準備の良い彼の事だから、茶と茶菓子ぐらい持ってきているだろうが、
時間的にどちらも尽きている可能性が高い。
 そう思って、海人の分も持ってきているのだ。
 
 とはいえ、普段ならこの程度で刹那が悩む事は無い。

 急須は一つしか持ってきていない為どちらか一択ではあるが、
彼女としては海人の意思が最優先なので、本人に聞けば即解決だ。
 間違いようもなく、差し入れ相手に喜んでもらえる最善手である。

 なのだが、今日はちょっとばかり見栄を張りたくなった。

 というのも、毎度毎度日常生活では残念な子扱いされているので、
たまには見返してみたいという思いが出てきているからだ。
 今までの実績を思えば無理もない、というか創造魔法があるとはいえ、
未だ家事の練習すら止められないのだから平身低頭して感謝すべきと分かってはいるが、
それはそれ、これはこれである。
 両親からもこれで家事さえ出来れば完璧なのに、とか、でも家事の練習はしないで最悪一家全滅だから、とか、
せめて武才の万分の一でも家事に才があれば命の危機ぐらいは免れたかもしれないのに、とか散々言われた自分を、
寛容に受け入れてくれた事には感謝しているが、それでも捨てきれない女の見栄があるのだ。

 しかも今日は所詮二択だし、外れても変えれば問題ない。
 それでちょっとでも見直してもらえる可能性がある以上、やらない理由はなかった。
   
(……うむ、今日は冷茶にしよう。熱い御茶もお好きだが、このぐらいの気温なら冷茶を喜ばれるはずだ)

 そう決め、刹那は木陰で休む海人に声を掛けようとして―――止まった。
 すやすやと、気持ち良さそうな寝息が耳に入った為に。

「……お休みだったか」

 軽く頬を掻きながら、刹那は音を立てず海人の隣に腰を下ろした。

 横から彼の顔を覗き込むと、起きている時とはまるで違う表情が見える。
 皮肉気な笑みもなく、鋭さのある視線もなく、ただ穏やかな寝顔。
 起きている時は年に似合わぬ風格のある男だが、寝ている時はむしろ幼い印象だ。

 ――――どちらかと言えば、刹那はこちらの表情が好きだった。

 起きている時の顔も、無論嫌いではない。
 極端にレベルが高いわけではないが、それでも高水準に整った顔立ちなので大概の場合見栄えがする。
 むしろ真剣に研究作業に打ち込んでいる時の横顔など、見慣れた今でも見惚れそうになるぐらいだ。
 その絶大な能力に見合った、超越者の風格を漂わせていると言える。
 
 だが、刹那が好んでいるのはこの寝顔だ。

 邪気など一切感じられない、無垢とも言える寝顔。
 それは同時に穏やかで柔らかく、大きな包容力を感じさせられる。 
 まるで千の齢を数えた大樹の如く、頼もしくも側にいて気分が安らぐ、そんな表情だ。

「……まあ、どちらも海人殿らしいが」 

 そんな事を呟きながらしばし寝顔を観賞していると、海人が少し身動ぎをした。
 むう、と小さく呻きながら枕にしていた木の根から頭を外している。
 そのまま地面に頭を下ろすと、数瞬呻きつつも、再び静かな寝息を立て始めた。

「ふむ、感触が良くなかったのかな……?」
 
 呟きながら、海人が枕にしていた木の根に触れる。
 特別固い、というわけではないが、木の根らしい固さはあった。
 これを枕に寝ては、さして寝心地が良くなかっただろう。

 次いで、今海人の頭がある地面に触れる。
 木の根よりは多少柔らかく、芝生で覆われている為感触も悪くないが、所詮地面。
 頭を置く場所としては、少々固すぎる。

 とはいえ、そこらに手頃な枕が転がっているわけでもない。
 かといって、このまま寝心地の悪そうな場所に主を放置というのも気が咎める。
 そして、枕はないがその代わりになりそうな物ならばなくはない。
 
 ならば、やる事は一つ。
 刹那はそう判断すると、すぐさま実行に移した。

「ん~……むう」

 海人は再び身動ぎをしたが、またすやすやと寝息を立て始めた。
 今度は感触が柔らかくて寝心地が良いらしく、先程より更に穏やかな表情になっている。

(うむ……お気に召したようだな)

 自分の膝上にある海人の顔を覗き込みながら、刹那は微笑んだ。

 鍛え抜いている足だが、肉体強化さえしなければ女性特有の柔らかさがある。
 いわゆる深窓の令嬢などのそれに比べれば劣るだろうが、木の根や地面よりははるかにマシなはずだった。
 
 ついでに言えば、この体勢は刹那としても珍しい海人の寝顔を間近で鑑賞できるという利点がある。
 海人の寝顔は好きだが、早起きで昼寝もあまりしない彼のそれは珍しく、滅多に見れないのだ。

 とはいえ、こんな体勢を雫に見られれば面倒な事になる。
 からかい好きな彼女は間違いなく、姉をからかうネタに使うだろう。
 いつも通りその場ではっ倒せばいいだけだが、面倒は面倒である。   
  
「……まあ、雫が帰ってくるまでまだ一時間ぐらいはあるだろうし、少しこのままのんびりするか」   

 自主鍛錬兼食料調達に行った妹の顔を思い浮かべ、刹那は柔らかく微笑んだ。  
 

 
  
コメント

これはいいほのぼの回ですね。
これは細部を少し変えればルミナスでもできそうですね。

追伸
前の追伸のスカーレット女史の件ですが、後は追わないまでもルミナスやローラでも似たようなことが起こりそうですよね。
[2015/04/13 08:13] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


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