ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。8/3
というわけで番外編です。
時系列は第三部終了直後、定番なネタだと思います。

では、コメント返しさせていただきます。


 さん

過去のローラの苦労は……どうでしょうね。
主要人物中トップレベルで苦労してるのは間違いないですが。
なお、おそらく海人と一番相性がいいのは彼女です。

コスモ さん

実はシェリス絡みだとゲイツ狙うのはリスク高いんですよね。
対人戦苦手とはいえ、強いのは間違いないですし。
まだシェリスの家族狙った方が成功率高かったりします。

もしもの話は面白そうですが、ローラの場合……拾わず無視の可能性が一番高いかも(汗)

てぃしぃさん

御意見ありがとうございます。
確かにそうですね。とはいえ、主要女性陣に理不尽振るったら大概の男はひどい目にあうだけなのが難しいところです。
その場でひどい目にあわずとも後でもっと悲惨な事になりそうですし。
上手く折り合いつけられればいいのですが。

実はローラ初っ端で見ず知らずの海人脅して手を貸せって言ってたりするんですけどね(笑)
その後の対応などで判断が分かれてるのかもしれません。
おまけなシェリスは……統治者としては海人の信頼も厚いんですけどねぇ。

 さん

どのキャラもヤンデレ化は多分ないですね。
別方向で怖い方向に進化しそうなのが、約一名いますが。

 さん

人間自分のことは棚に上げがちなものです。
とはいえ、今回のケースはビジュアル的な問題も大きいかと。
ぱっと見、鍛えぬいた肉体の大男が華奢な一般女性を甚振ってるようにしか見えませんから。

 さん

あの世界にも同じことわざがあるだけ、と思っていただければ。

 さん

嘘が通じなくなった経緯は主人公が闇落ち状態になってしまうので、番外編ではちょっと書きにくいです。
かといってゲームでそれやらせると、片っ端から見抜いてしまう為、話の盛り上げが難しそう、と悩みどころです。
ダウトやらせようかと思った時もあったんですけどね。

救済の天使さん

面目ないかぎりです。
とはいえ先延ばししようと思ってやってるわけではないので、
おそらくこれを見て早くなるという事はないと思います。


次話、毎度の事ですが難航してます。
ここさえ上手くまとめられれば第九部から今までとは少し違った展開にできるんですが。
以降を展開しやすくする為、頑張ろうと思います。
毎度遅筆ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。











 番外編



 刹那は、歓喜に打ち震えていた。

 長年望み続けながら、ついぞ叶う事なかった夢。
 以前は当たり前のように享受し、ありがたみなどさして感じていなかったそれ。
 得られなくなって初めてどれほど重要な物だったか思い知らされた物。

 それが、ただの昼食で何でもないように食べられる。
 その幸福を噛みしめるように、刹那はじっくりとそれを味わっていた。 
 
「くぅっ……! 海人殿の護衛にしていただけて本当に良かった……!」

「喜んでくれるのは嬉しいんだが……そこまで喜ぶほどの物か?」

 涙すら流している刹那を眺めながら、海人は魚を口に放り込む。

 確かに、美味い。
 雫が裏の川で獲ってきた魚を焼いただけだが、良い焼き具合に仕上がった。
 香ばしくも焦げ臭さはなく、それでいて身には火が通りつつも汁気がたっぷり残っている。
 醤油を一、二滴つけて食べると、旨味が倍増してなお美味い。

 が、そこまで喜ぶ事か、と言われると海人としては微妙である。
 これはあくまで海人が焼いたにしては良い焼き具合というだけで、何の変哲もない焼き魚だ。
 一流の料理人が焼けばはるかに上をいくだろう。

 他の副菜も不味くはないが、特別美味い物というわけではない。
 ちょっと頬がほころぶ程度ならともかく、涙を零すほどではないはずだった。

「あっはっは、お姉ちゃんが感激してんのは魚よりも御醤油と味噌汁とお米ですよ。
ま、海人さんの腕も良いと思いますけどねー。うん、美味しい♪」

 海人の疑問に答えながら、雫も頬をほころばせる。

 今日のメニューは醤油を添えた焼き魚と味噌汁に葉物三種と御飯だ。
 ここが雫達の故郷であるヒノクニならば一般的な食事だと言えただろう。

 が、この大陸ではどんな大金を出してもまず食えない超貴重品である。

 米については少数ながら作っている者がいると聞いた事があるが、
醤油や味噌については噂すら聞いた事がない。
 稀にヒノクニから持ち込まれる事があると聞く程度でしかなかったのだ。

 しかし、どちらも―――特に醤油はヒノクニの人間にとって大事な物である。
 醤油を使わないレシピが皆無というわけではないが、正直数は少ない。
   
 そして、えてして故郷の味というのは、食べられなくなってから猛烈に恋しくなるものだ。 
 実際、雫達の両親はこの大陸に渡って一年程で、それが原因でたまに頭を掻きむしるようになった。 
 
 それを考えれば、刹那の反応は大袈裟でも何でもない。
 まして、ここに使われている素材はどれもヒノクニでさえお目にかかった事がない超高品質なのだから。
 
「……そういえばそうか。創造魔法のせいか、ありがたみが薄れていたな」

 米と魚を呑みこみながら、反省する。

 創造魔法を使えるせいでつい忘れがちだが、この世界では遠方の食材は容易には手に入らない。
 海人の世界、特に海人の故郷では流通や保存手段の発達などによって、
世界中のありとあらゆる食材がさしたる労なく手に入っていたが、
本来その国で生産されていない物を手に入れるというのは、恐ろしく金も手間もかかるものなのだ。

 忘れていたわけではないが、創造魔法の利便性ゆえにありがたみが薄れていたのは事実。
 これは反省すべき事だった。

「ま、しょーがないんじゃないですか? あたしらもヒノクニにいた頃はありがたみ感じてませんでしたし」

「だな。今こちらに渡ってくる前の自分に会ったら、殴り倒しそうだ。
どうしてああも楽観していたのか……」

 雫の言葉に、刹那が神妙に頷く。

 この大陸に渡ってくる前、刹那達の一家は食事について楽観視していた。
 人間が食べられる物なのだから、時間をかければ馴染めぬはずがないと。

 ある意味その認識は間違っていなかったが、断じて正しくはなかった。

 確かに、こちらの食事には馴染んだ。
 むしろ、初期はそれまでとはまるで違う系統の味を楽しんでいたぐらいだ。
 ヒノクニと似たような素材を使っていてもまるで違う調理法による新たな美味は、
一家の好奇心を刺激してあまりあったのである。

 が、ある程度味わったところで、問題が生じた。
 目新しくも馴染みの浅い料理に飽き始め、慣れ親しんだ料理が食べたいと思い始めたのだ。

 とはいえ家族が我慢している為誰もそんな弱音は吐けずにいたのだが、
ある時誰かが『茶漬けが食べたい』と小さく呟いてしまった。
 誰が口走ったのかはいまだに定かではないが、いずれにせよそれが悲劇に繋がった。

 父がヒノクニの食材を探してくると三ヶ月ほど旅に出たものの、当然のように見つからず。   
 次に母が旅に出たところ偶然醤油が見つかりはしたものの、貴族の先約が入っていて手が出せず。
 結局は留守番をしていた姉妹が町で気前の良い行商人から売れ残ったという魚の味噌漬けを貰えたのだが、
それがまずかった。

 行商人がくれたのは、小さな魚の切り身一枚。
 姉妹二人で分けるならともかく、親子四人で分ければ一人一口とかなり侘しい事になる。
 まあそれでもいいかと娘二人は思っていたのだが、残念ながらあちこち駆けずり回って色々限界がきていた両親はそうではなかった。
 量が少なすぎればかえって不満が残る、と主張し自分が食べると言いだしたのだ。
 当然どちらも譲らず、武器まで持ち出しての大喧嘩になった。

 結果は醜い争いに怒った刹那が両親を殴り倒して雫と分け合って食べたのだが、
目覚めた両親が空になった皿を見て無言で崩れ落ちた姿は、未だに記憶に焼き付いている。
 二人用にとっておいた分を出した時の、凄まじい泣き笑いの形相も。

 正直、移住前の自分達は甘く考えていたと言わざるをえない。

「まあ、慣れ親しんだ物のありがたみは忘れてはいかんという事だな。
ああ、そういえばカナールで売ってる魚は生で食べられる物も多いから、刺身もうおっ!?」

 姉妹から向けられた視線に、思わずたじろぐ海人。
 その目は強烈な期待に爛々と輝いており、興奮ゆえか姉妹揃って瞳の色が深紅に変わっている。  

「海人殿、実は拙者刺身が好物でして……」

「うむ、その反応を見れば一目瞭然だな。明日の朝にでも魚を買いに行くとしよう。
ああ、山葵も良いのが作れるから期待してくれていいぞ」

 気を取り直し、海人は話を続けた。
 反応の良さに驚きはしたものの、喜んでくれるなら何ら問題はない、と。

「山葵かぁ……昔ヒノクニで食べた時はきっつかったんだよねー」

「あれは父上が全面的に悪い。今の年なら山葵の味も理解できるだろう」

「昔、山葵で何かあったのか?」

「酔っ払ったお父さんがこれ付けて食べると美味しいんだぞーってあたしに山葵山盛りの刺身食わせまして。
一口で食べさせられたもんだから、七転八倒しました」

「……どこの父親も似たような事をやるものなんだな」

 雫の言葉に、海人が小さな呟きを漏らす。
 頭痛を堪える様に、だがどこか懐かしむように。

「海人殿、何か?」

「いや、なんでもない。それじゃ、明日はカナールで買い物だな。
折角だし、他の食材も色々と揃えよう。何か欲しい物はあるか?」

 怪訝そうに訊ねる刹那に軽く手を振り、海人は話を進めた。  
 
 
コメント

ああ…日本の…というか故郷の味はずっと離れているとキツいですよね。同じ国の中ならなんとかなっても海を隔ててしまうとどうにも…。まあ、受け売りですけどね?

追伸
ifストーリーネタですが、もし転移してきたのが妊娠中の奥さんと一緒だったら。というのはいかがでしょう?
[2015/08/03 08:30] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]

更新お疲れ様です
慣れ親しんだ物を食べれなくなって、辛い気持ちはよくわかります。私も海外出張で米を2ヶ月食べれなくった時は禁断症状が発症したみたいになり、米を山盛り食べる夢を何度か見ました(笑)

さて、質問というか気になる事ですが、各主要人物達の親の事ですね。
海人の両親の事は置いておくとして、ルミナスやシリル、刹那達の両親は存命なのか、その親は回想以外で今後、海人の前に登場することがあるのか気になります。
まぁ、ネタバレになりそうな質問ですので、存命か だけ教えていただけるとありがたいです。
もし既に本編にその事が書いてあったら、申し訳ないです。
[2015/08/03 12:46] URL | 名無しの権兵衛 #y2a4lNMg [ 編集 ]


このWeb小説が凄いで22位で掲載されていましたよ!

本当にすごいです!!↑↑
[2015/08/03 17:10] URL | #- [ 編集 ]


カイトてラーメン作れないんですか? 自分でも創造魔法でも
後者は多分とんこつやら魚介類やらあるから無理でしょうけど
というかラーメンは伝わってないんですかね? 改めてこの世界の食事情がよう解らん……
あんだけ色々共通してるのにカレー知らないとか
[2015/08/05 12:44] URL | o¥/y #- [ 編集 ]


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