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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編+誤字修正。
というわけで番外編です。
毎度のように完全思い付きなネタになります。

それと御指摘いただいた誤字を修正し、分かり辛そうな箇所を一カ所修正いたしました。
一応書いておきますと、シリルが重傷を負わせたのは自分の肉親です。

あと、拍手のコメントについてですが、読ませてはいただいていますが原則コメント返ししない事にしております。
もしもコメント返しをご希望であれば、お手数ですが通常のコメントの方にお願いいたします。
御存じの方も多いと思いますが、念の為。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

宗教が、というのもありますが、ゼオードの能力や人望自体が仇になったというのも大きいです。
彼の責任ではないですが、半ば絶対視されていた分反動も大きかったわけですね。

しゃぶしゃぶ……個人的に牛肉のしゃぶしゃぶが若干苦手なので、上手く描写できないかも(汗)

名無しさん

誤字のご指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正いたしました。

 さん

お待たせして申し訳ありません。
楽しんでいただければ幸いです。

 さん

いずれにせよシェリスの中で色々葛藤があるのは事実ですね。
借りを返そうと何かしても彼が喜ばなければ押しつけにしかならず、それでは返したとは言えない。
今回負債増えましたが、その後ちょっと返せそうなので喜んでたりします。

戦闘に関しては、どんな敵になるにせよ読んでてつまらない展開にはならないようにしようと思います。
安直すぎると書いててつまらなそうですし。

シャオさん

国ごとではなく、都市ごとですね。
91話最初に書いてありますが、イナテアはあくまでプロイムスという国の一都市です。

それと、シリルの起こした事件は表向き存在していません。
そうでもなければ、流石に背神者として手配されていたでしょう。
シェリスが語っているのは、確かな根拠のある隠された情報を見つけ、それを組み合わせて導き出された情報です。
海人がすんなり受け入れているのは、彼女が相応の根拠なしに語る人間ではないと信用しているからです。
情報伏せまくってはいますが、なんだかんだで彼はシェリスの事を信用しています。
分かり辛くてすみません。ちょこっと修正加えました。

戦闘シーンはもう少しお待ちください。
他にも書かなきゃいけない事があるので。



さて、次話ですが結構執筆はかどってます。
今回書きたかった箇所に突入し始めたので当たり前なんですが。
執筆時間さえまともに確保できれば、ちょっとだけ本編更新早まるかもしれません。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。





 番外編




 唐突だが、雫は自由気ままな少女である。

 昼食直後であるにもかかわらず屋台の美味しそうな香りに釣られてソーセージを三本食べたり、
主君が好物の料理に頬を緩ませてる隙にそれを横からかすめ取ったり、
寝てる姉の顔に髭を描いたらどんな感じになるかと懐の筆記具に手を伸ばしたり、
とても後の事を考えているとは思えない事を平気でやってしまう。

 腹が苦しい中倍加した訓練に耐える羽目になったり、
物を食べた直後に姉の箸置きが喉元で炸裂し、蹲ったところに主君の拳骨が叩き込まれたり、
いざ落書きをしようとした瞬間に筆記具を持つ手を骨ごと握り潰されそうになっても、懲りない。

 無論、その程度なら大事な人達が本気で怒る事はないと分かっているが故だが、
なにより己の欲求を優先させがちな性格によるところが一番大きいだろう。
  
 が、時としてその気質は思わぬ悲劇をもたらす。

(………え、あれって……まさか、ええっ!?)

 屋敷の裏の森を散歩していた雫は、前方にいる魔物を見て思わず大声を上げそうになった。

 その魔物の姿は、兎そのもの。
 可愛らしい真っ赤な目と長い耳が特徴的だ。
 違うのは体毛がありえない程に白く、僅かに発光している点。
 そのせいでまるで雪が日光を反射しているかのような美しさがある。
    
 シャインパールラビット、そう呼ばれている魔物だ。

(あ、あれって確かとんでもない賞金が……)

 魔物から視線は切らず、随分前に冒険者ギルドで読んだ資料の記憶を引っ張り出す。

 その昔、シャインパールラビットは多くの冒険者がこぞって探し求めた魔物だった。
 滅多に見かけない事、そして一般的な兎より一回り大きく逃げ足が異常に速い事以外はただの兎と変わらない魔物だが、
買取価格が異常に高かった為だ。

 最大の理由は、その毛皮。
 死して尚その美しさを失わず、それでいて耐久性と保温性に優れる逸品。
 その稀少性と相まって、貴族達の間では襟巻用の最高級素材として垂涎の的。
 手に入れた者がパーティーを開けば、それを見る為に高い爵位の者までやってきたと言われる程だ。
 
 肉も、凄まじい美味らしい。
 兎肉のクセのない食べやすさを持ちながら、味は濃密。
 随所に入ったサシにもくどさがなく、どっしりとしたドラゴンステーキが苦手な者でも、
シャインパールラビットなら何匹でもと言われる程。
 
 ――――が、それらは全て百年以上前の話。

 あまりに求められすぎたシャインパールラビットは乱獲され、元々の稀少性と相まって今では絶滅したと言われている。
 冒険者ギルドでは生け捕り限定で多額の賞金がかけられているが、それを得たという報告は百年前以降一切ない。 
 さらに言えば賞金の額は到底現実的とは言えない、一生遊んで暮らせるような額だ。 
 
 我知らず、雫の喉がゴクリと鳴る。

(慎重に、慎重に……焦って逃がしたら元も子もない)

 迸りそうになる殺気を抑えながら、雫はシャインパールラビットの気配をがっちりと捕捉する。

 キョロキョロとしているその姿は実に兎っぽい愛嬌に満ちているが、
一瞬目を離したらその瞬間に視界の外まで逃げ去っていたなどという伝説を持つ魔物だ。
 万一を考えれば、念を入れるに越した事はない。

 気配を消し、遮音魔法で音も消しながら、雫は一歩また一歩とゆっくり近づいていく。
 気付かれぬよう、あくまでも慎重に。

 そしてついに魔物が雫の苦無の有効射程に入った時、彼女はふと思った。 

(でも、賞金って生け捕り限定なんだよねぇ……そーすると当然お肉は食べられないわけで)

 昔とは違い、今のシャインパールラビットの賞金は生け捕り限定。
 当然雫の手元に残るのは大金だけで、シャインパールラビット自体は残らない。

 当然、上位ドラゴンの肉に比肩するというその美味を味わう事も出来ないだろう。

(いやいや何考えてんのあたし。一回美味い物食べる為だけにあんだけの大金逃すってアホすぎでしょ。
あ、でも生け捕りにしたら場所も聞かれるだろうし、出鱈目な場所教えたら調べられた時に面倒だよね……)

 うーん、と背を向けているシャインパールラビットを見下ろしながら考え込む。
 
 この魔物の稀少性を考えれば、冒険者ギルドに持って行くとまず間違いなくギルドの調査が入る。
 出鱈目な場所を教えたとしても、その近隣で雫自身の目撃情報が皆無であれば疑念を抱かれるはずだ。
 シェリスに頼んで適当に捏造してもらえば防げるだろうが、
それは雫が、そしておそらくその主君である海人が彼女に借りを作る事になってしまう。

 雫はたっぷり一分程悩んだ末に、  

「ふっふっふ……どんぐらい美味しいのかな~」

 シャインパールラビットの首を刎ね、血抜きをして皮を剥ぎ始めた。

 ほどなくして全ての処理が終わると、雫は残った毛皮を火炎魔法で灰に変える。
 肉を食べると決めた以上、一目でそれと分かる毛皮は残しておいても百害あって一利なし。
 そう判断して。
   











 昼食が終わり、海人達は中庭でまったりと過ごしていた。

「しかし、今日の肉はやたらと美味かったな。
魔物の肉と言ってたが、何の肉だったんだ?」

 膨れた腹を撫でながら、海人は雫に訊ねた。

 昼食は雫が狩ってきた魔物の肉のステーキだったのだが、異常に美味かった。
 旨味が非常に濃いのに味わいは軽やかで、飲みこんだ瞬間再び食べたくなる。
 そのくせ塩味だけの単純な味付けにもかかわらず御飯との相性も非常に良く、
海人にしては非常に珍しい事に三杯もご飯をおかわりしてしまった。
 しかも刹那や雫にいたっては、途中急遽大量の米を炊いてそれを空にしてしまったのである。
 
 いかなる肉か、気にならないはずがなかった。

「シャインパールラビットの肉です」

『ぶっ!?』

 海人と刹那が、揃って飲みかけていた御茶を噴出した。

「げほっ、けほっ! ま、待て雫! シャインパールラビットと言ったか!?」

「うん。特徴全部一致してたんで間違いないと思う。
ちなみに、稀少性とか全部知ってたけど、諸々考えるとなかった事にした方が良さそうだなーと思ってお肉にしたんだよ。
あんなの、この辺りで見つかったなんて知れたら洒落にならないでしょ?」

 むせながら問い詰めてくる姉に、静かに答える。

「た、確かにそうだが……お前、せめて一回生け捕りにしてから相談というのは考えなかったのか?」

「いや、それで海人さんに面倒は自分が背負うから、
売ってあたしの小遣いにとか言われたらお肉食べにくく……いたたまれないし」

「さらっと本音をもらしたな!?」

「落ち着け刹那。雫の判断そのものは責められる事でもないだろう?」

「そ、それはそうですが……」 

 海人の諭すような言葉に、刹那の勢いが弱まる。

 確かに、責められる事ではない。
 理由はどうあれ、雫は海人の為に最善の行動をとったと言える。
 金に目が眩む事なく、美味しい物を皆に分けたのだから、むしろ褒められるべきかもしれない。

 が、どうにも素直に褒める気になれない。
 けらけら笑ってるその頭に拳骨でも落としてやりたくなる。

 そんな釈然としない様子の刹那に苦笑を向けながら、海人は雫に話を向けた。
 
「なんで、それはいいんだが……雫、肉は食いつくしたが、毛皮はどうした?」

「狩ったその場で燃やして灰にしました」

「ふむ……骨は?」

「スープ用に出汁取ったら全部ボロボロに煮崩れたんで、漉した後川に撒いてきましたけど……」

「……そうか。なら仕方ないな。
ただ、今度から貴重な生物を見つけたら骨ぐらいはそのまま取っておいてくれ」

 些か残念そうに語ると、海人はゴロンと地面に寝っ転がった。

 ――――流石に、語れなかった。

 僅かな肉、毛皮、あるいは骨、どれかあればその遺伝子からシャインパールラビットを再生できた可能性があるとは。
 魔力という存在の関係上絶対とは言えないが、実際に絶滅種を再生させた事自体は何度かあるとは。  
 雫がもう少し我慢して生け捕りのまま持って来てくれれば、蓄養も可能だったかもしれないとは。

 全ての言葉を飲みこみ、海人はもう食べられないであろう美味に思いを馳せた。
 念の為、厨房に僅かな肉片ぐらい残っていないか後で確認しようと思いつつ。

 かくして、雫のささやかな欲望任せの行動がもたらした悲劇は終わりを告げる。

 主君の心に若干の無念を、姉の頭に頭痛を与え、
それと引き換えに極上の口福を与えながら。  

 ――――最大の悲劇である、シャインパールラビットという種の絶滅には誰一人気付かぬまま。  
 

 

コメント

今の価値観で考えてはいけないんでしょうが生物の絶滅は意外とクるものがありますね。
しかし、この話の作り方なら捕獲して海人の元に持っていった結果おこる珍騒動というif話ができそうですよね。

追伸
海人は元の世界ではありえないぐらい強い力を持っていたから転移したのか、この世界に来たから強い力を得たのか、どちらですか?
[2016/08/29 07:22] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


リアリティがないのでこういうネタは番外編であってもこの作品に合わないと思います。
ラスト一匹ならそもそもラス1になった時点で終わりだし、ラス2なら理論上は雌雄揃わないのでアウトだけど、理論上はもう片方見つければカイト的にはオーケーになってしまうので、よく考えると変。

それより本編の執筆がんばってください。
[2016/09/01 23:14] URL | #hg7rk.SA [ 編集 ]


今回の番外編、綺麗にオチがついててとてもよかったです。うまく締めましたね😉
[2016/09/01 23:18] URL | ててて #A0lRjkHo [ 編集 ]


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