ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
番外編です。
前回言ってた風邪ネタなんですが、簡略化して予定より登場キャラ数減らしました。
本気で収拾つかなくなりそうだったので。
それに伴い、長さもいつもの倍よりちょい短い程度です。
なお、本来なら設定的にありえない話です。肉体強化で治ってしまいますので。

では、コメント返しさせていただきます。


ホセさん

あーなるほど、そっち方面でしたか。
それも仮に広範囲で出来ても、やるとシェリスから突っ込まれるでしょうからやらないかと。
人知を超えた現象が起きたらとりあえず関与を疑う、程度にはシェリスも海人との付き合い方を心得てますので。


さて、次話ですがやっぱり血生臭さは消えません。
ある程度マイルドにはなり、元々マイルドな場面もあるんですが、どうも程よくならないです。
いっそ一人出番を簡略化すればなんとかなるかなぁ……。
まあ、どうにかしたいと思います。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。




 番外編




 海人の意識が、遠のく。
 重石を抱えて海の底に引きずりこまれるかのように。
 どうにか引きずり戻そうとしても、離れていくそれを捕まえる事さえ叶わない。
 足掻くだけ無駄、世界にそう宣告されたかのような無力感がある。
 
 ならばいっそ速やかに意識を失いたいが、それも出来ない。

 体が焔の如く熱く燃え盛り、それによって噴き出た汗が全身を濡らしているのだ。
 熱さのせいでやたら苦しいというのに、濡れた汗が気化して体温を奪い去る為、最終的にはえらく冷える。
 暑くてたまらないので布団を出たいが、一歩でも出ようものなら歯がガチガチと激しい音楽を奏で始める為、不可能。
 昨晩寝る前に創造魔法で作ったスポーツドリンクに手を伸ばすだけでも手が激しく震える始末。
 ここまでキツいと、かえって意識を失えない。

 ―――――数年ぶりに海人を襲った風邪は、なかなか強烈だった。

(……ぬ、う……いか、ん……このま、までは……)

 苦しさ以外感じない朧気な意識の中、危機感を募らせる。

 まず、水分が足りない。

 寝てる間によほど汗をかいたのか、喉がカラカラだ。
 現状生命は維持できているが、続くと流石にまずい。

 次に、着替えたいのに着替えられない。

 海人のパジャマは非常によく働いてくれたようだが、それでも湿り気が凄い。
 さっさと着替えねば体は冷え、体調は悪化する一方だろう。  
 だが、着替えようにも着替えがあるクローゼットは今の海人にとっては遠すぎる。
 創造魔法で作ろうにも、そんな集中力が残っているはずもない。
 なにより、今この場に着替えがあったところで、実行すれば外気に晒される事は間違いなく、
ガタガタ震える手ではまともに着替えられるはずがない。

 なにより最悪なのが、今の時間。
 朝の6時と早めでの時間なので、あと一時間は部屋に誰も入ってこない。
 下手をすると、8時に朝食が出来たと知らせに来るまで誰も来ない可能性さえある。
 大声で助けを呼びたいが、そんな余力があればそもそもこんなに焦っていない。

(こ、今度、から、薬を枕元、に常備……して、おかねば……今度、があれば、だが……)

 いつになく弱気な心で、そう決意する。

 自前で開発した薬さえあれば、気合で一時耐えてそれを飲めば後はどうにでもなった。
 一度で完治せずとも薬が効いて症状が和らいだ隙に、いくらでもやれる事があるのだから。
 ここしばらく病気をしていなかったとはいえ、油断しすぎたと言う他ない。

 布団の中で身を丸めながら自制していると、

「おっはよーございます海人さん! 今日は鍛錬中に良い物見つけましたよっ!」

 申し訳程度のノックと元気いっぱいの声と共に、雫が部屋に突撃してきた。
 その右手には、なにやら亀と思しき生き物を捕まえている。
 
「ほらほら見てくださいよこれ! 遡上スッポンですよ! 遡上スッポン!
ヒノクニでもめったに見ない超高級食ざ……ってあれ? 海人さん?」

 まったく反応のない主君に気付き、雫は海人の顔を覗き込む。
 そして苦しそうな表情と荒い息に気付き、慌てて右手の生物を放り投げて額に手を当てる。

「……す、すすす凄い熱っ!? ちょ、誰か! お、お姉ちゃー……い、いや、お姉ちゃんじゃダメだ!
ルミナスさん! シリルさぁぁぁんっ! どっちか、早く来てぇぇぇっ!」

 賑やかに慌てふためきながら、大声を上げて部屋を飛び出していく雫。
 その背中をぼーっと見つめながら、海人は安堵からかようやく意識を手放せた。











 十分後、シリルは苦し気に眠っている海人を見つめながら、軽く頷いた。

「……とりあえずは問題ありませんわ。おそらくはただの風邪。
消耗はものすごいようですが、着替えさせて飲み物を飲ませただけでかなり落ち着いたようですから」

 淡々と周囲に語る彼女の表情には、安堵の色が見える。

 雫が凄い剣幕で呼びに来た時は何事かと思ったが、蓋を開けてみれば風邪の一般的な症状。
 状態は普通より悪いが、この程度ならそう珍しい話でもない。
 無論、きちんとした対処を行えばの話だが。

「あうう……でも、苦しそうですよぅ……」

「それは仕方ありませんわ。それより問題なのは、薬がない事ですわ。
カイトさんにしては珍しい大ポカですわね。まあ、この場の全員に言える事なのですが」

 心配そうにしている雫の言葉を手短に切り捨て、シリルは今一番話すべき事柄を話し始める。

 なんと現在、この屋敷には風邪に効く薬がまったくない。
 海人はここしばらく病気と無縁だった為、用意しておく事をコロッと忘れ、
シリル達も最近かかっていなかったので同様だったのだ。

「ええ、迂闊でした。しかし、雫のおかげでなんとかなるやもしれません」

「ん? どういう意味ですの?」

「今日雫が捕まえた遡上スッポンですが、食材としても最高級ですが薬膳素材としても最上級なのです。
拙者はヒノクニで一度文献を読んで大まかな作り方は覚えていますので……どうした、雫?」

「……今お姉ちゃん大まかな、って言ったよね?」

 怪訝そうな姉に、この上なく冷たい目を向ける雫。
 その目にはどこか、殺気めいたものすら漂っている。
 
「ああ。半分ほどだが、素材が良いからなんとか……」

「大まかな記憶、なにより薬膳、つまりお姉ちゃんの調理過程の多い料理……海人さん殺す気?」

 純度100%の殺気を滾らせ、雫は小太刀の鯉口を切る。

 こと調理に関して、刹那は全くあてにならない。
 古くは両親、厳密には父を幾度となく死の淵に追いやり、近くは雫もその被害を被っている。
 普通の料理を作るのでさえそれほどの危険が伴うというのに、今度はレシピがうろ覚え。
 脆弱な海人が弱っている時に食せば即あの世行きという、文字通りの必殺料理になるとしか思えない。

 本気で強行するのであれば、地獄に道連れにしてでも止めねばならなかった。 

「待て待て待てっ! いくら拙者でも薬膳で人を殺すなどという事は……!」

「今まで死人が出てないのは、あたしとかお父さんが毒に強い耐性あるだけだとは思わないかなぁ?」

 思わず抗議してきた姉に、雫はにこやかな笑顔を返す。
 被害者歴の長い妹の殺意があふれ出る言葉に、刹那の腰が若干引けた。 

「……ま、貧弱なカイトだし、極力リスクは避けるべきよね。
薬膳ってのとは違うけど、私が風邪に良い料理作るわ。
うちの家族に何回も作ってるから、実績はあるわよ?」

 軽く肩を竦め、ルミナスは案を出した。

 ルミナスの一家は病気になる頻度は少ないが、皆無というわけではない。
 数が多い事もあり、誰かが風邪に倒れる事は稀にあり、ルミナスは幾度となくその時用の料理を作っている。 
 栄養がたっぷりとれてかつ体が温まり、とても美味しいスープを。

「では、お姉さまはそちらの準備を。私は裏の森で薬の素材を調達してきますわ。
効果としてはたかが知れていますが、一応私でも調合できる薬がありますので」

 シリルも、ルミナスとは別の案を出す。

 シリルはルミナスの副官として、緊急時用に薬学もある程度は学んでいる。
 それに伴い調合技術も習得している為、材料さえあれば大概の薬は調合する事が出来るのだ。
 症状に一番良い薬となると流石に材料を今日中に調達できそうにないが、
一般的な物であれば裏の森で採れる材料で調合できる。

 速やかに行動方針を決めたルミナスとシリルにつられるように、雫も行動を決めた。 
 
「……あたしはカイトさんに付いてます。起きた時世話する人が必要でしょうから」

「では、お願いいたしますわ。さて、セツナさんですが……少し遠出していただきましょう」

 雫に短く頼むと、シリルはやる事が思いつかずおろおろしている刹那に提案した。

「と、遠出、ですか?」

「ええ。シェリスさんの所まで。あそこなら薬も良い物を用意してあるでしょう。
カイトさんが風邪をひいたと言えば、迷わず渡して下さるでしょうし。
私の作る薬は、あくまでもしもの為ですわ」
 
 首を傾げる刹那に、シリルは静かに説明する。

 シェリスの屋敷には医師がいるし、様々な薬も常備してあるはずだ。
 あの屋敷の業務を考えれば誰か一人倒れるだけでも洒落にならないので、万全の準備を整えていないはずがない。
 
 そして海人の価値を考えれば、薬一つ渡す程度惜しみもしないだろう。
 
 書類仕事一つとっても、彼が倒れたら代用は可能でも悪影響が笑えない。
 なにしろ、彼の処理量はあの処理能力に優れた屋敷の面々でも一人では絶対に代替不可能。
 あのローラにさえ不可能と言わしめる程なのだ。

 まして万一亡くなりでもしたら、その損失は計り知れない。
 書類の処理量は一気に膨れ上がり、授業によるメイドたちのトチ狂った進歩は止まり、
いざという時に頼れる超戦力すら失われてしまう。

 むしろ、事情を話せば向こうから最高級の薬を無料進呈してくる可能性すらある。

 また、これに関しては刹那が一番適任だ。
 海人製の魔法という恩恵を受け、かつ素の速度が雫より上。
 単純な荷運びであれば、この場で彼女よりも優れた人間はいない。 

「……分かりました! では行って参ります!」 

 やる気を出した刹那は、部屋に戻り財布を片手にシェリスの屋敷まで全速力で駆けていった。   
 
  

  
    
 

 

 
 一時間後、海人は朦朧とする意識のまま目を覚ました。
 
「……む?」

「あ、海人さん起きました?」

「ん、ああ……そうか、風邪、ひいたんだったか……」

 ふう、と溜息を吐く。

 風邪など、久しぶりだった。
 子供の頃はよくひいていたが、大人になってからはめっきりなかったのだ。
 この辛さを忘れすっかり油断した事を恥じながら、天井を見上げる。

「そーですよもー……心配したんですからね?」

「そりゃありがた……む……」 

「おわー!? 言ってるそばから倒れないでくださいよ!」

 体を起こそうとして倒れそうになった主を、雫は咄嗟に支えた。
 倒れそうになった方向が悪く、危うく床にダイビングするところだったのだ。
 
「……すまん、やはりまだまだ、治っとらんようだ……」

「そりゃあんだけ凄い熱出てたんですからね。ま、ゆっくりしてください。
いつもなんだかんだで休みなく働いてるんですから」

「……昔は、もっとがむしゃらに働いて、たんだがなぁ……」

「働きすぎですよ。少しはあたしを見習ってください。
あたしなんか朝昼晩の鍛錬以外は基本ぐーたらしてんですから」

 むん、と胸を張る雫。

 雫は鍛錬は欠かしていない、というか姉に欠かせてもらえないが、
それ以外の時間は基本的にぐーたらしている。
 地下室で海人の世界のゲームに興じたり、風情のある中庭で日向ぼっこしながらお茶を楽しんだり、
厨房で思いついた料理を作ってみたりとか、存分に人生を謳歌させてもらっているのだ。 

 対して海人は、怠惰という言葉とは無縁だ。

 朝起きて朝食を食べたら研究、それも昼食前まで。
 そして昼食を食べたらまた研究を始めて夕食前までぶっ続け、夕食後には再び研究に戻る。
 その途中で誰かにお茶に誘われたりすればそちらに行く事が多いが、それがない限り流れは変わらない。
 せいぜい研究が授業の準備になったり、他の雑務が混ざったりする程度だ。

 雫から見ると、放っておいたら一生働き続けるんじゃなかろうかと思ってしまう。

「……君も君で、なんだかんだで休んど、らんだろうが。
警戒網は、常時、広げっぱなし、なんだろう?」

「あたしにとっちゃ大した負担じゃないですよ。
一番負担大きい就寝時でも、せいぜい寝る前に枕の位置を真ん中に調整する程度の負担です。
つーか辛いなら無理に会話しないで寝てくださいよ」
 
「話してる、ほうが、気が、紛れる……」

 そうやって二人が会話していると、ドアからノックの音が響いた。
 雫が許可を出すと、ルミナスとシリルが揃って部屋に入ってくる。

「あ、カイト起きたのね。スープ作ってきたけど、食べられる?」

「ああ……消耗したせい、か、腹が、減ってる」

「よしよし。そんじゃ、あーん」

 はい、とルミナスは海人に向かって匙を差し出した。

 海人も特に抵抗することなく口を開け、スープを飲む。
 そしてその直後、まどろんでいた彼の目が軽く見開かれた。

 印象が強いのは、生姜の鮮烈な香り。
 ともすれば刺激が強すぎるそれが、他の肉や野菜の香りと交わる事で適度に和らいでいる。
 味の方も生姜が主体になりながら、肉の旨みや野菜の甘みが上手く絡まりあい、優しい味わいに仕上がっていた。
 
 香りや味もさる事ながら、具材の触感も気配りが細かい。
 どの食材も細かく切ってあるが、それぞれの食感を上手く残してある。
 肉は一瞬噛みしめれば解け、キャベツは舌で押すだけで崩れ、人参も歯で噛んだ瞬間に軽い反発を残して潰れていく。
 余力のない病人でも食べやすく、それでいて食感による楽しみはきちんと与えてくれている。  
  
 ついついやみつきになる味わいのスープに、海人はあっという間に一皿平らげてしまった。

「ごちそうさま。美味かった……」

「そりゃよかったわ」

 嬉しそうに笑うルミナス。

 その背後では、シリルが半眼で海人を見ていた。
 仕方ないとは分かっているが、海人は結局最後までルミナス手ずから口に運んでもらっていたのだ。
 理不尽だろうと、妬み嫉みは抑えきれなかった。
 もっとも、当の本人は体調ゆえにそれにすら気付いていないのだが。

 シリルが不満げな顔で調合した飲み薬をちゃぷちゃぷと揺らしていると、刹那が帰ってきた。

「海人殿! お目覚めでしたか!?」

「ああ、心配を、かけたようだな」

「シェリス殿の所からお薬をもらって参りました。ですが、その……」

「あれ? お姉ちゃん、なんで二つあるの?」

「それがな……こちらは即効いて体が楽になり、一時間ほどで全快する薬。
こちらが即座には効かないが、とりあえず二時間ほどで体が楽になり翌日には全快する薬。
ただし、即効く方は洒落にならないレベルで不味い、というか毒と思って吐き出す者が珍しくないほどらしいです。
もう一つの方は僅かに苦いだけで爽やかな香りがあり、飲みやすいそうです」

 禍々しく見える紫色の瓶を右手、爽やかな緑色の瓶を左手に持ち、刹那は解説した。

 シェリスの屋敷に行って出てきたメイドに事情を説明したら、ものすごい勢いで屋敷に駆け込んだ。
 そして医者と思しき女性を伴って変わらぬ勢いで戻ってきたのだが、説明と共に差し出されたのがこの二つの瓶。
 効果だけなら間違いなく紫色らしいのだが、シェリスのメイドがこれを飲まされそうになると逃げだそうとするらしい。
 なので患者を押さえつけておく必要があり、火急の時以外は用いられないという。

 が、効果が劇的なのも事実なので、一応持っていくようにとの事だったのだ。 

「……レゲメンダルの秘薬、とアルスレーンの慈薬、か……」

 熱にうかされた思考で、記憶を引っ張り出す。

 刹那の持ってきた薬は、どちらも市場に出ている最高級品だ。
 それぞれの開発者の名を冠するそれは、材料費だけでもバカにならない。
 その分効果は高いのだが、どちらを選ぶかは未だに議論が多い薬でもある。

 効果だけならレゲメンダルの秘薬なのだが、その味は殺人的の一言。
 口に近づけた瞬間、青臭さと焦げ臭さとその他多様な臭気が入り混じった匂いが嗅覚を蹂躙し、
口に入れた瞬間この世のえぐみや渋味の全てを凝縮したようなが味覚を凌辱し、飲み込んでからも十分は後味と残り香に苦しむという。
 
 アルスレーンの慈薬だと、効果は劣るが飲みやすい。
 決して美味い物ではないらしいが、それでも薬と考えれば問題ないレベルという話だ。

 海人は数瞬迷った末、答えを出した。
 
「……そっちの、即効く方をくれ」

「ちょ、カイトあんた正気!?」

「……やめた方が良いですわよ? 私も一度飲みましたが、死んだ方がマシ級のクソ不味さでしたもの」

「興味はあるん、でな……つーか、この状態が二時間も続く方が、キツ、そうだ……」

「か、かしこまりました……」

 刹那が、おっかなびっくりレゲメンダルの秘薬を差し出す。

 周囲が固唾を飲んで見守る中、海人は一瞬その紫色の小瓶と睨み合う。
 試しに蓋を開けてみると、中からはただならぬ臭気。
 口に近づけるまでもなく、手元にあるだけですでにキツい。
 少し離れているルミナス達でさえ顔をしかめているぐらいだ。

 が、海人は意を決するとそれを口元に引き寄せ、一気に飲み下した。 
   
「…………」

「か、海人殿……?」

 瓶を口元に付けたまま動かない海人に、刹那がおっかなびっくり声をかける。 
 その直後、海人の体がぐらりと揺れ、ベッドに倒れこんだ。

「カ、カイトォォォォォ!? ちょ、これ本当に大丈夫なの!?」

「気絶できてるだけ幸せかと。私の時は意識を失えなかったので地獄でしたもの。
起きた時には回復なさっているでしょう」

「いや、そんな冷静な意見に言われましても! ってか瓶の残り香で既に凄いんですけど!?
蓋っ! 蓋はどこっ!?」

「こ、これだ! くっ、海人殿が握りし……ていっ! ……あ」

「お姉ちゃぁぁぁぁぁあんっ!? マジ何してくれてんのっ!?」

 海人の手からコルクの蓋を抜きさるついでに窓ガラスを突き破り外に放り投げた姉に、思いっきり抗議する。

「文句言う前に蓋を拾いに行きますわよ!? あれがなくなっては一大事ですわ!」

 どたどたと部屋を駆け去っていくシリル達の声に気付くこともなく、海人はくったりと目を閉じていた。

 ―――余談だが、起きて全快した海人が真っ先にやったのは創造魔法で風邪薬を作る事だったという。



コメント

風邪は辛いですからねぇ…やはり強い熱があると集中できなくて魔力強化が出来ませんでしたか。ならいっそのことお粥ネタも一緒にやっても有りだったかも知れませんね。

追伸
酸辣湯麺のような酸味のある料理ネタはいかがでしょうか?
[2016/11/28 18:31] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


こういうネタを読むと、やっぱり肉体強化はずるい、と思っちゃいますね。

よくある間違い知識ですが、薬は風邪を治せません。
病気全般にも言えることですが、
体を治すのはあくまで自身の回復力であって、
薬がその回復力がうまく作用できるように補助します。
よくある補助方法の一つは、病気の症状を緩和か抑制することですが、
肉体強化があれば自身の回復力だけで済みますね。


ところで、個人的な意見ですが、
血生臭さに関してはそこまで気にする必要がないと思います。
どっちかというと血生臭さのあとのフォーローの方が重要ですね。
血生臭さのままだけで終わらなければそれで十分だと思います。
勿論作者さんがよりよい作品のために妥協したくないのならば、
一ファンとして待ち続けますよ。
[2016/11/29 05:02] URL | ホセ #- [ 編集 ]


おお、久々に番外編で素直に面白かったと思えた
欲を言えばもう少しシェリス勢(特にシェリスとローラ)の反応がみたかったけど
[2016/12/01 15:57] URL | 名無し #- [ 編集 ]


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