ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
というわけで番外編です。
定番ネタですが、ほんの少しだけひねった……かも?

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

実は前回の番外編は、色々想像してもらうのが狙いでした。
なので、時系列含め色々と曖昧にしてあります。
仰る解釈は妥当だと思いますが、最後に残った二人の家族や友人に是が非でも見たがってる人間がいたというのもありかもしれません。
ローラに関しても一緒に行きたいけど現実的に無理なので渋々仕事に活用する、といった解釈もできるかと。

餅ネタ……実は一部定番餅料理に作者が良さを理解してないという致命的な問題がありまして(汗)

 さん

あれの時系列によって考えられる展開が変わるかもしれません。
一例としては、
告白前→ローラが上手い理由を作り、友人のお誘いという事で海人が受ける。
告白後→期待を持たせるのも酷だから、と海人がバッサリ断る。
などですね。
おっしゃるような展開の続きは……書くとすれば番外編のもしもネタになりますね。

てぃしぃさん

今回の戦闘に出張ってる事さえ知られなければ、とりあえずいいのです。
仮に諜報員が情報集めてる事に気づかれていたところで、国の機関が不審な情報を集めてるのは不自然ではないですし。
エアウォリアーズ戦力が出鱈目なので、全滅させても目撃さえされなければシュッツブルグの関与は大きくは疑われません。
もっとも、実際の狂信者見てシェリスはそれだけでは安心できないと思ったわけですが。

なお余談ですが、兵士村については元の村人皆殺しとかやったわけではありません。
年月かけて少しずつ人間を送り込み、それが怪しまれない程度の速度で各地に新しい村を作った感じです。



次話ですが、割と順調です。
書きたかった場面が多いせいか、筆自体は進んでます。
執筆時間も年末に比べれば確保できているので、悪くはない感じです。
どのみち遅筆ではありますが、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方のご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。




 番外編



 シェリス・テオドシア・フォルンは思う。
 世の中実に不公平だ、と。

「シェリス様~? 寝るにはちょっと早いわよ~?」

 少し離れたところから、そんな能天気な声が飛んでくる。

 今しがた間合いを詰めようとしたシェリスの機先を制して右手を引っ叩き、
そのついでとばかりに顎に一撃叩きこんだ人物。
 さらには仰け反りながら意識を飛ばしかけたシェリスを、
腹に風魔法の砲弾をぶち込む事で叩き起こした人物でもある。 

 狸寝入りしていたいのは山々だが、シェリスの経験上それをやると追撃されるだけだ。

 軽めの時は、下から掬い上げるような一撃で宙を舞うだけ。
 普通の時は、宙を舞った直後、再び一撃で叩き落とす。
 重めの時は、宙を舞っている間に連撃を叩きこまれ、最後には捕らえられギリギリ意識を失えない程度に地面に突撃させられる。
 そんな具合に、彼女の親友ほどではないものの、なかなかに容赦のない追撃を叩きこむ。

 ゆえに、さっさと起きる以外に道はない。

「……さ、三年もあったのに、ここまで差が詰まってないなんて、ねぇ……?」

 立ち上がりながら、下手人―――メイベルを睨み付ける。

 三年、そう三年だ。
 三年もの長きにわたり、シェリスは鍛錬を積んできた。
 メイベルが本格的な鍛錬を行えなかったであろう、その期間に。
 ローラという、地獄巡りを対価に最高効率で力を成長させる教官の元で。

 にもかかわらず、三年前と戦闘力の差はほとんど詰まっていなかった。
 
 先程から幾度も挑んでいるが、間合いすら碌に詰められない。
 メイベルの使う鞭の射程に入った途端射程外に叩きだされている。
 その間、最長で三十秒。泣きたくなる時間だ。
 
 小細工なしにシェリスの最高速で突っ込むと、足を絡めとられ投げ飛ばされる。  
 ただ突っ込むのではなく、鞭を回避したり払ったりもしているのだが、大体三手耐えられない。
 逆にゆっくりと鞭の動きを見極めながら距離を詰めると、十八手までは耐えられるが、
耐えている間に間合を広げられる為、意味がない。
 攻撃魔法や投げナイフによる牽制と突撃の合わせ技も試したが、魔法は軽々避けられ、
ナイフは鞭に弾き飛ばされ、シェリス本体もついでに体のどこかを捕らえられて投げ飛ばされる。
 
 今のところ牽制と突撃の合わせ技が一番肉薄できたが、シェリスのナイフの間合には程遠く、
また何度か試している間に投げナイフが尽きた。
 戦いながら回収しようとしたのだが、何度もあと一歩のところで鞭に阻まれた挙句、
おちょくるように鞭の軌道内に落ちていたナイフ全てを軌道外に叩きだされ、
諦めざるをえなかった。

 メイベルにその気があれば、とうにシェリスは息絶えていただろう。

「そりゃー、怖~い人がいるもの。
潜入任務だろうが何だろうが、成長してなきゃ何されることやら」

「……そーよねー」

 クスクスと妖艶に笑う部下に、げんなりとした声を返す。
 それで成長できるなら苦労はしない、と心で反論しながら。
 おしゃべりはここまで、とばかりに飛んできた鞭を払いつつ。 

 メイベル達の潜入先は様々だったが、彼女は特に監視が厳しい事が予想される場所だった。
 そこへ実力をまったく悟られずに潜り込むだけでも凄まじいのに、その上で鍛錬まで行うなど人間業とは思えない。
 まして、実力をさらに伸ばすようなレベルのものなど。

(……まったく、世の中不公平だわ)

 凄まじい速度で飛んでくる鞭の乱舞をどうにか回避しながら、そんな事を思う。

 年齢が違うとはいえ、それでも十は離れていない。
 ついでに言えば、シェリスとて一応は幼い頃から貴族の義務として戦闘訓練は受けていた。
 今にして思えば子供の遊戯と呼ぶのも空しいレベルだが、一応の基礎らしきものぐらいはあったのだ。
 対してメイベルは、平民出身で戦闘訓練も十を過ぎてからだという。

 その後の過酷極まりない戦闘経験あってこその現在の差だとは思うが、
やはりそもそもの素質に大きな差があるとしか思えない。

「はいはい、気が抜けてるわよ~?」

「わきゃあああああああああああああっ!?」

 暢気な声と共に飛んできた鞭の連撃を、どうにか捌いていく。

 上から飛んできた鞭を横に回避し、すぐさま軌道を変えて追いかけてきたそれを飛んで避け、
再び軌道を変えたそれを風魔法で強引に後ろに飛んで回避する。
 すぐさまメイベルから間合いを詰めて追撃に来たが、そのタイミングに合わせ残りの投げナイフを投擲。
 それを払っている隙に、再び最高速で間合いを詰めていく。
 メイベルの元へと戻っていく鞭が行きがけの駄賃とばかりにシェリスの後頭部を襲うが、
それも身を伏せて避けつつ足に力をため、頭上を鞭が通り過ぎたその瞬間、一気に飛ぶ。

 そのまま次の鞭が飛んでくる前にメイベルをナイフの射程に収め、
 
「うん、本日一番の成績ね。最後の最後で頑張ったじゃない」

 軽い言葉と共に襲ってきた蹴りを胸にぶち込まれ、意識が飛び始めた。

 シェリスとて、素手による攻撃は警戒していた。
 メイベルなら鞭が間に合わずとも、迷いなくそれで迎撃するからだ。
 だから、一番狙われやすそうな胸の前に左腕を構えていたのである。  
 
 が、いかんせんメイベルの蹴りは見事すぎた。
 
 初動が、シェリスの死角となる絶好の位置。
 速度が、シェリスの予想を軽く上回る超高速。
 威力が、シェリスの腕ごしにとんでもない衝撃を叩きこむ域。

 ゆえに、当然の帰結としてシェリスの体は玩具のように空へ吹っ飛んでいった。

 各々の鍛錬を終えた最古参のメイド達や、
たまたま果物などを届けに来たのであろう海人達主従、
そんな自分では到底届かない怪物たちを視界の端に納めながら。   
 
 ――――薄れゆく意識の中シェリスは思う。 

 本当に世の中つくづく不公平にできていると。

(……これだけの人材が、私なんかの元に集ってくれているの、だも、の、ね……)

 最後の力を振り絞り受け身を取って地面に衝突すると、シェリスはそのまま意識を失った。    
 

 


コメント

うむ、相変わらず厳しい訓練ですねぇ。まあ、恐らく手加減しているでしょうがメイベルの鞭を連続で避けられる時点でかなりの物なんでしょうが。…後はシェリスなんか、ではなくシェリスだからこそ彼女の元に集まったんでしょうね。

追伸
メイド服ネタはいかがでしょうか?
[2017/01/16 06:33] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


これはたしかにありがちに見えて良い落ち
[2017/01/16 10:47] URL | #- [ 編集 ]


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