ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編+最新話修正です。
番外編と最新話の修正です。
番外編は珍しい、というか初なネタです。
ほぼ思いつきなんで粗が多いと思いますが、寛大な心で読んでいただけると幸いです。
最新話の修正は、色々御指摘いただいて気付いた盛大にミスってた箇所を幾つか修正いたしました。

では、コメント返しさせていただきます。

コスモさん

力については当面秘密という事で。

なお、シリルは求められたら拒みます。
良くも悪くも彼にはそういう感情が一切ないので。
今後どうなるかまでは分かりませんが。

三姉妹のネタは多分本編にぶち込みます。

 さん

まさしく運命の出会いです。
かくして餌付けされた強者がまた一人……。

きぎたなさん

楽しんでいただけたならよかったです。
作者も食欲こらえながら書いた甲斐がありました(笑)

 さん

ありがとうございます。
退屈はよくないですね。今後はそうならないよう精進したいと思います。

k-harさん

ええ、実は一方通行なんです……何てことはなく、作者の大ポカです(汗)
御指摘本当にありがとうございます。該当箇所を修正しておきました。

なまけものさん

お久しぶりです。御指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正しておきました。
没案の名残を直し忘れてたようです。助かりました。

メルヴィナの真実、驚いていただけたならよかったです。
これの為に彼女の心情描写は最小限にしてた為、気づかれてそうで冷や冷やしてたんですよ(汗)

シリルの槍ですが、正確には科学技術と魔法技術の融合品です。
制作にあたっては魔力も使用されていますので。
オカルトな槍なのは間違いありませんが。

名無しの権兵衛さん

御意見ありがとうございます。
砕けた感じで喋ってるつもりで書いたので、 このままです。
むしろ、どうせじゃなくてどーせでもよかったかも?

大団円を楽しんでいただけているならよかったです。
ワンパターンすぎないかな、というのも悩むところなので。

シャオさん

おそらく大雑把な顛末は本編でやると思います。
詳細なのは……変態集団は番外編で書くかもしれません。
ナーテア教の方は結構暗い上に長くなりそうなので、微妙です。


次話ですが、初っ端から収拾がつかなくなりつつあります(汗)
予定通りのはずが、約一名暴れまわってまして。
あと、最新話の修正&加筆を検討中です。
伏線張って回収し忘れたネタが一つあるのと、それに絡んでちょっと誤解を招きやすくなってる内容があるので。
どうぶち込むかが少々難しそうですが。

では、今回も数多くのご来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。








 番外編




 ゼオード・グラウクスは、しばしば偉人と称される。

 武において彼に勝る者はなく、知においても軍師いらず。
 その能力は戦場においていかんなく発揮され、初陣からこれまで常勝不敗。
 ひとたび彼が戦場に赴けば味方には至上の安堵を、敵にはどん底の絶望を与えるという。

 それでありながら、人格は清廉そのもの。
 敵であろうと無闇に命は奪わず、むしろ戦い終われば手を差し伸べる。
 弱き者を虐げる者あれば味方であろうとその武で誅し、道を正す。
 通常人の噂は善悪入り乱れるが、彼に関しては悪の噂が全て事実無根であるがゆえに出た端から消えていく。
 あまりに清廉すぎる人格ゆえか、側によるだけで悪人はたちどころに改心し、正しき道に戻るという。
 
 彼こそまさしくナーテアの申し子。
 苦しみ多きこの地上に遣わされた人類の希望。
 ナーテアが降臨するその日まで人々を守り続ける、永劫の戦士。
 ナーテアに与えられし使命を全うする為、全ての欲を切り捨てた世界の奉仕者。

 ―――――そんな噂に、ゼオードは頭を抱えていた。

(過大評価が過ぎるし、明らかにおかしい話が混ざりすぎてるでしょ!?)

 自室で一人悶え苦しむゼオード。

 確かにナーテア教徒として、なるべく清廉であろうとは心がけている。
 恥じる所あれば人助けにも迷いが生じるし、そこが弱みになりかねない。
 だから裏表なく日々人助けに邁進し、誰に馬鹿と言われようとひたすら突き進んでいるのだ。
 人々の笑顔が好きなのは事実なので、偽善者と言われようと気にもならない。 
 
 ――――が、清廉であろうとしているだけで、清廉というわけではない。

 鍛錬直後は腹が減るので、つまみ食いの常習犯。
 書類仕事が増えすぎて辛くなったら悲鳴を上げる部下達にプレゼント。
 仕事で狩った中位ドラゴンの鱗をちょろまかしたりもしている。

 つまみ食いは皆への差し入れを食堂に持っていき、そのドサクサ紛れにバレない程度の少量、
書類押し付けは彼らの将来の為と詭弁を弄し、鱗のちょろまかしはわざとかすり傷を負ってこの記憶を忘れぬ戒めにする為
として堂々と行うなどで全てごまかしているが、あくまでもごまかしているだけだ。

 堂々としていれば意外に悪事もバレないものだなぁ、とゼオードは他人事のように思っていた。

(そもそも全ての欲を切り捨てたってなにさ!? 僕程欲に塗れた人間いないよ!?
部下の綺麗どころとかつい目が行きそうになるし、ってか胸大きい子だと一瞬行っちゃうし!
槍術の腕が悪かったらとっくに女性団員から袋叩きだよ僕!?)

 一番現実から遠い噂に、身悶えする。

 当然だが、ゼオードにも欲望はあった。
 金や権力にはさしたる興味はないが、美女は大好きなのだ。
 神官戦士団の制服が意外にボディラインを際立たせるため、日々戦いなのである。
 長年取り繕っている甲斐あって鋭い女性にも易々と視線を見破られはしないが、巨乳の美女は危険だ。
 教練中についつい視線が吸い寄せられ、固定されそうになる。

 バレそうになった時は真面目くさった顔で脇の締め方や動きの制御が甘い事を指摘してごまかしているだけだ。
 正直取り繕い方としては雑だとは思うのだが、不思議とこれまでバレた事がない。
 ゼオードがこれまで積み上げてきた実績と指摘の正しさによって、相手が自分の勘違いだと思ってくれるのだ。

(多分告白全部蹴ってるせいなんだろうけど……僕だって綺麗な女性と付き合いたいよ。
メルとシリルの事考えたら、とても今は誰とも付き合えないってだけで)  
 
 はあ、と溜息を吐く。

 セオードとて人並みに恋をしたいという思いはあるが、今は出来ない。
 最愛の妹二人。あの二人が本来あるべき姿になるまでは、恋にうつつは抜かせない。

 全ての元凶は、両親。
 家名を、そして己の名誉を高める事にしか関心のない二人は、控えめに言っても親失格。
 メルヴィナの時の教育は酷かったし、ゼオードも五歳で足を折られている。
 あんな人間に妹の教育を任せるなど、できるはずがない。
 
 しかしゼオードが優秀だった事、そして彼に教育されたメルヴィナがそれには及ばなかったせいで、
二人は自分の教育法に自信を持ってしまった。
 
 それによる害を防ぐ為シリルの教育はメルヴィナが厳しい鞭役を、
ゼオードが甘い飴役を担う事になったのだが、そのせいでゼオードの妹二人の仲はあまり好ましくない状況になっている。

(……メルが一番シリルに愛情かけてるのになぁ)

 不器用な妹を思い、嘆く。

 シリルにとっては鬼のような姉だろうが、ゼオードから見ればメルヴィナの愛情は凄まじい。
 この間ゼオードへの誕生日プレゼントの花を取りに行った時など、誰もシリルの居場所の見当がつかなかった中、
一人魔物が跋扈する山中に突撃し、見事見つけ出していた。 
 聞けば、一週間ほど前にシリルが兄への誕生日プレゼントに悩みながら花を調べていた事を思い出し、
希少性諸々考えれば該当箇所はそこしかないと突撃していったらしい。
 強化訓練明けで疲労困憊だったはずだというのに。

 そこで叱りつつも無事でよかったと抱きしめてやれるような脆さがあればよかったのだが、
メルヴィナは無言で拳骨を叩きこみ、すでにボロボロだった妹をひたすらに叱り飛ばしただけだったという。
 しかもその後普段と何ら変わりなく兄の誕生祝いをして自室に戻り、鍵をかけてぶっ倒れたのだから意地っ張りここに極まれりだ。

 一事が万事この調子だから、シリルはすっかり姉が怖いものだと思っているらしかった。
 実際は、この世で一番彼女を愛し守ろうとしている人間だというのに。

(……まあ、無意識には気付いてるんだろうけど) 
 
 山から帰ってきた二人の姿を思い出し、苦笑する。

 槍を片手に帰ってきた二人の手は、しっかりと繋がれていた。
 それもぶら下げられているメルヴィナの手を、シリルが握る形で。
 怖くても守ってくれる人だと、無意識では勘づいているのだろう。

 いずれはきっと、二人はあるべき姿になるはずだ。
 シリルに、あの両親の理不尽を弾き返す力がついた暁には、必ず。 

(とはいえ、それを座して待つだけでは兄の名が廃る、と)

 ベッドから起き上がり、ゼオードはクローゼットに向かった。
 そしてクローゼットを持ち上げると、その下に隠していた箱を取り出す。

「……まだ、足りないよなぁ」

 箱の中身を見て、溜息を吐く。

 そこには、これまでくすねたドラゴンの鱗がぎっしりと詰められている。
 下位ドラゴンの物が大半だが、中には中位、一枚だけだが上位の物も収められていた。
 この箱一つ売り飛ばせば相当な大金が入ってくるが、それでもゼオードの目標には足りない。

 ――――妹二人をこのイナテアから逃れさせ、生活させる為の資金には。

 ゼオードとは違い、妹二人はナーテア教を信じていなかった。
 どちらも、イナテアで普通に生きていくための方便として信仰しているだけ。
 ならば、無理にここにいる必要はない。
 
 近年のナーテア教の腐敗は、目に余る。

 ナーテア教の権力を握る教皇や枢機卿は、実質世襲だ。
 枢機卿の中から教皇が選ばれるが、その枢機卿がほぼ世襲なのだから誰が選ばれても予定調和でしかない。
 それでも地位に相応しい人物ならば問題ないのだが、ここ数十年の状況を見る限り絶対に違う。
 彼らに逆らった者に背神者の烙印を押して始末するなんて非道も、ざらに聞くのだ。
    
 ゼオードはこの状況をなんとかしようと色々試みているが、どれも芳しくない。
 教皇や枢機卿の地位が生まれて久しいが、その間にすっかり定着してしまい、
信徒の多くが彼らに逆らう事はナーテアに背く事と勘違いしている。
 全ての信徒は等しくナーテアの愛し子であり、そこに優劣はないというのに。
 
 皮肉にもゼオードの評判が上がる事でゆくゆくは彼を枢機卿、教皇にという声も生まれ始め、
突破口らしきものが出来つつあるが、実現するのは至難の業だし、できたとしても時間がかかる。

 そんな宗教団体の総本山で暮らすなど、良い事ではない。
 町の人々は良い人ばかりだが、それでも教皇達の影響は大きい。
 彼らが誰かを背神者と決めつければ、考えもせず石を投げてしまいそうなほどに。
 しかもこれからしばらくは悪化していく事が確実なのだ。
 
 ならばいっそ、早々に妹二人をこのイナテアから逃がすべき。
 メルヴィナは既に神官戦士団で頭角を現し始めているし、シリルの槍術の才はゼオードすら凌駕する。
 あの両親が本格的に利用しようと考え始めたら、相当面倒な事になってしまう。

 とはいえ、二人ともイナテアでの生活が染みついている為、外で生活を成り立たせるのは難しい。
 幼いシリルは勿論メルヴィナも神官戦士団で給料をもらっているので、金の稼ぎ方には疎いのだ。
 
 だからこそ、資金として十分な額を手渡してやりたいのだが――――足りない。

 一年二年で食い潰せる額では、安心できない。
 最低で五年、欲を言えば十年分は欲しいところだ。
 二人なら一年もあれば収入を安定させるだろうが、それでも不測の事態というものがある。
 病になるかもしれない、何かの事故で手足を失うかもしれない、寝たきりになるかもしれない。
 あらゆる事態を想定し、それに備えられるだけの金額なくしては、安心して妹達を送り出せないのだ。

(……そうだな、あと二年ちょい……うん、それぐらいあればなんとかなる。
ちょろまかす機会増やす為に出撃の機会も増やす必要があるけど……)

 これまでの貯蓄ペースから計算し、ゼオードはそう見積もる。

 あと二年と少し、それだけあればきっと妹達を逃がせると。
 二人の名を変え逃亡させる為の手配は、いつでもできる状態にしてある。
 後は資金さえ溜めれば問題ない、と。

「……ナーテア様。どうかメルとシリルを、僕の妹達をお守りください」

 見え始めた二人の妹との別れを思いながら、ゼオードは神に祈る。
 どうかこれからの二人に幸あれかし、と。

 ―――――二年後、自分に訪れる未来など知る由もなく。



コメント
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2017/04/24 02:11] | # [ 編集 ]


これまで名前しか出て来なかったけど、兄も人間臭い人間だったんだなぁ
[2017/04/24 10:12] URL | h #- [ 編集 ]


なるほど、兄の方の本音はこんな感じなんですね。
…まあ、宗教は大きくなればなるほど歪んでくるもんですよね。名前はいわないが、某宗教とか、歴史上でヤバいことが乗ってますし。ただ、闇雲に狂信するよりも色々と考える事が必要ですしね。

追伸
お花見・月見ネタはいかがでしょうか?
[2017/04/24 10:59] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


更新楽しみにしています。セオードの結末はとても悲しいものです。
[2017/04/27 00:45] URL | ロボット三等兵 #- [ 編集 ]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2017/04/30 12:55] | # [ 編集 ]


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