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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編+誤字修正。
というわけで番外編です。
珍しくもない定番ネタになります。
誤字修正は御指摘いただいた60話の一カ所のみです。

では、コメント返しさせていただきます。


コスモさん

あの時期だと仰る通りですね。
本人全く自覚ないですが。

好物に関してはネタバレなので伏せさせていただきます。
嫌いな物は、特にないです。親の教育が良かったのでしょう。

ムクさん

ふーむ、仰る作品は読んだ事ないんですがちょっと気になりますね。
漫画家さん本人の御厚意でも無料で読むのはちょっと申し訳ない気がしてしまいますが(汗)

シェリスのあれは、評価が低いというより海人のデタラメ具合をまだ甘く見てたからです。
あの国で栽培可能という段階で数は少ないと考えますし、栽培法も普通ならそこまで詳細に知るはずがないですから。
それに、まだあの国で栽培成功したわけではありませんからね。
海人の知識が間違っている可能性もなくはないから、と考えていただけると。
まあ、それからも順調に負債は積み上がり続けてるわけですが(汗)

 さん

御意見ありがとうございます。

海人の恩恵については、実際周囲はかなり甘えてるでしょうね。
ただ、この場面は受けて当然というより、出しても海人的に問題ないのにすこんと忘れてる間抜けさにぴきっときてる感じです。
海人の知力面のレベルを知ってるだけに、なんでそこで失念する、といったとこでしょうか。

ルミナスの家に残された連絡先が海人の屋敷になってる事は本人承知済みです。
内容的に、エアウォリアーズの誰が来てもおかしくない事も。
ルミナスの部下達が来た時に海人がそれには反応していない事などから伝わるかと思ったんですが、甘かったですね。



次話ですが、案の定まとめるのに苦戦してます。
書いてて楽しい時ほど、読み直すと色々やらかしてる率が高いんですよねぇ。
とはいえ、多分次回かその次には本編更新できると思います。
毎度遅筆ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。








 番外編



 暗い、暗い森の中。
 月明りすら差さぬ、その最奥。
 音すらも響かぬそこに、一匹の魔物がいた。

 ブラッディフォックス。
 狐に酷似した魔物だが、その体毛は漆黒。
 主にその色彩で夜の闇に潜んで狩りを行い日々の糧を得ている魔物だが、
これの一番厄介なところはそこではない。

 時に心臓すら止めて擬死を行い、獲物が近づいた瞬間喉笛を食いちぎり、
幼い獲物をあえて殺さず近くに潜み、親が寄ってきたところを仕留めるような狡猾さ。
 さらに弱い獲物を仕留める時はあえて生きたまま食い殺す残忍性。

 その生態ゆえに人里近くに現れると即座に討伐依頼が出されるが、大概は討伐されるまでに時間がかかる。

 というのも、この魔物は戦闘能力もかなり高いからだ。
 生半可な力量の人間が討伐に行けば、よくて返り討ち。
 酷い時はあえて見逃され、逃げ込んだ農村が一つ丸々食い尽くされるような事もある。 
 
 ゆえに、騎士団や自警団でも討伐に向かえる人間は少なく、冒険者ギルドでも依頼を受けられる人間は多くない。
 
 御多分に漏れず、この個体も一週間前に討伐依頼がかけられておりながら、未だ討伐されていなかった。

「……グルルゥ」

 ブラッディフォックスの耳がピクリと動き、全身に緊張が走った。

 近くに生物の気配がないにもかかわらず、先程まではなかった臭いがするのだ。
 注意深く嗅いでみると、先日狩った獲物と同系の臭い。
 それに、金属独特の臭いが混ざっている。

 これは、経験上よくない。
 以前似たような臭いの相手に深手を負わされた事がある。
 つまり、獲物ではなく敵の臭いだ。

 全身の神経を研ぎ澄まし、臭いの元を探る。
 逃げるにせよ戦うにせよ、相手の距離と方角を探らねば始まらない。
 
 慎重な彼はそう判断したのだが―――――それこそが命取りだった。

 首に触れる、冷たい感触。
 忘れもしない、以前腹に感じたその悍ましい冷気。

 それを感じた直後、彼の首は胴を離れていた。
 
「さっすがブラッディフォックス。気配消しても臭いでバレるとはねー」

 小太刀の血を拭い、鞘に納める雫。

 なかなか、貴重な体験だった。
 今日の夕飯を探し、ブラッディフォックスを見つけたのは偶然。
 気配を消しながら徐々に距離を詰めたのだが、小太刀の間合に入る前に感知されてしまった。
 気配を消していれば、大概の魔物にはまず首を落とすその瞬間まで存在に気付かれないというのに。

 流石は時にベテラン冒険者すら返り討ちにする魔物と言ったところだろうか。

「なんにせよ、臨時収入兼美味しい食材が手に入った、と。
確か内臓は食べらんないんだったよね~」

 呑気な事を言いながら獲物を捌いていく雫。

 ブラッディフォックスの討伐報酬は、かなり高い。
 討伐の難度と放置する事の危険性から、奮発されているのだ。
 その額たるや、日頃貧しい生活を送っている姉妹が一年食い繋げる程である。 

 それに加え、ブラッディフォックスの肉はかなりの美味だという。
 独特の癖があるので調理法は限定されるらしいが、その締まった肉の食感と味はクセになる者が多いらしい。
 
 昨日財布の入ったバッグを魔物に食われ、強烈な酸で跡形もなく消化された直後だったので、実に嬉しい話だ。

「なにやら殺気がしたと思ったら、やはりお前か」

「お姉ちゃん! 見て見て、これで当分町に泊まれるよ!」

 周囲の植物をかき分けながらやってきた姉に、自慢げに獲物を掲げる雫。

 もっとも、彼女の手にあるのは既に切り分けられた肉。
 それだけでは元がなんであるかなど分かりはしない。

 興奮しすぎてそれに気づいていない妹に苦笑しつつ、刹那は別の方向に視線を向けた。
 地面に転がっていた、毛皮と骨に。
 
「……ブラッディフォックスか」
  
 残骸を見て、渋い顔になる刹那。
 その反応に、雫は首を傾げた。

「どしたのお姉ちゃん? これで一年は食い繋げるじゃん。
しかも討伐依頼出してるのここから一番近い町だから、手間もかかんないよ?」

「……雫。よくやった、とは思うが、ブラッディフォックスの討伐は重度のランク制限がかかっている。
拙者達のランクでは報酬は一割、さらに昇格の評価にも加算されん。手放しでは喜べん」

「……あ゛」

 姉の申し訳なさそうな言葉に、雫も思い出した。

 ブラッディフォックスは冒険者が討伐するにはランクの制限がかかっている。
 かの魔物の性質上、弱者が挑めば本人以外の被害者が多数生じる危険性があるからだ。
 そしてそんな傍迷惑な挑戦を未然に防ぐ為、規定ランク以下の者が討伐しても得られる物は少なくなっている。  

 雫も刹那も冒険者ランクは、低い。
 魔物の討伐数自体は非常に多いのだが、毎度何かしらの理由で加算され損ねているのだ。
 当然、ブラッディフォックス討伐の為のランクは満たしていない。

 が、雫はめげなかった。

「う、うん。でもまあ、一割は手に入るんだしいいじゃん。
お金貯めても良いし、パーッと使っても良いし、これまでよりは格段にマシだよ、うん」

「そうだな。折角だし、そこの町で美味い物を食べようか。
確か、あそこは牛肉が有名だったはずだ」

「賛成! あとはブラッディフォックスの調理法調べないとね。
折角の美味しいお肉、食べないと勿体ないし。
さあさあ、そうと決まればさっさと行こ!」

 解体したブラッディフォックスのパーツを袋に放り込むと、雫は満面の笑顔で町の方角を指差した。
 
 姉の言う通り、あの町は良質な牛肉が名物。
 それに加え、飲食店もその肉を活かす為の技術向上に余念がないと聞く。

 雫の記憶が確かなら、一番の名物は分厚いステーキ。
 ミディアムレアに焼き上げた肉汁たっぷりのそれの味は、遠方からも客がやってくる程だという。
 それに加え、特製ドレッシングをかけたサラダがまた美味く、肉と交互に食べると止まらないらしい。
 
 その味を思うと、今からよだれが出そうになる。

 ―――――二人は知らない。

 今まさにその町が、魔物の群れに襲われようとしているとは。
 自分達が着く頃には町が半壊し、牛肉はおろか近くの牧場の子牛すらも魔物に食いつくされているなど。
 着いて早々、休む間もなく魔物を百匹近く斬り捨てる羽目になる事など。

 まして、町の人々のあまりの悲嘆にブラッディフォックスの報酬も町を襲った魔物退治の報酬も要求できず、
その死体すらも町の復興に役立ててくれとおいていく事になるなど、想像もしていなかった。


   
コメント

二人でいた頃の刹那と雫ですか、なかなか波乱に満ちた旅路をしていたようですね(笑)
まあ、ここで狐の報酬も受け取らないのも美点ですよね。

追伸
海人が創造したけれども好みの問題で食べられなかった話とかいかがでしょうか?
[2017/07/31 07:38] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


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