ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
というわけで、番外編です。
特に珍しくはないネタになります。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


 さん

黒髪美少女が無邪気に兄のように慕ってくれたら甘くもなりますよね。

コスモさん

現在の海人はそうですね。
ただし、かつては徹夜がザラだった不健康な研究馬鹿ですが。

快眠グッズ……永眠グッズなら色々案があるんですけどねぇ。

ガリナオさん

私も睡眠大事だって年とって実感してます。
睡眠時間三日連続で三時間未満とかになると、明らかに体調が悪いので。

実際、海人の弟とか妹いたら色々と危険そうですね。
どう考えても普通の子供が生まれるとは思えないので。

 さん

あれ? 確か最低一時間前、できれば二時間ってどこかで見た気がするんですが(汗)
女性の手入れ時間も甘く見積もってました。教えていただいてありがとうございます。
にわか知識は危険ですね、反省です。


さて、次話ですが、いつも通りです。
順調そうに見えて、修正の嵐の気配が漂ってます。
前に指摘いただいた内容の修正もしているんですが、やってるとだんだん頭がこんがらがってくるので、そちらは本編の合間に少しずつ進めています。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。





 番外編



 刹那は、森を散歩しながら武における妹の育成方針に悩んでいた。

 才能は、十分すぎるほどにある。
 姉の欲目というわけではなく、事実として高次元だ。

 まず、小太刀の二刀流。
 防御に優れるそれを、雫は実に器用に使いこなす。
 右でも左でも器用に相手の攻撃を流す為、容易には防御を破れない。
 短いリーチという攻撃の欠点も、素早さと好戦的な気性が上手く補っている。
 
 次いで、体術。
 戦闘においては小太刀の補助的な面が強くなるが、技術が悪いわけではない。
 基本的な打撃は無論の事、投げや関節もそれなりの水準にある。

 最後に、暗器術。
 金属の糸や苦無が主体だが、他にも細々とした物を使いこなす。
 意識の間隙を縫うその技は元より優れていたが、現在はさらにあくどくなっている。
 雫発案、海人開発という凶悪な暗器が幾つか誕生している為だ。

 雫はこれら全てを戦闘中に組み合わせ、臨機応変に使い分ける。
 その多様性による立ち回りは、時に刹那すら苦戦を強いられる程だ。 

 が――――雫には途轍もない欠点が存在する。

 それは厳密に言えば、欠点というよりは才能の圧殺。
 使いこなせば姉をあっさりと下しうるそれを、雫は自ら潰している。
 良くも悪くも才能と相反する、自らの気性によって。

(いやまあ、あの気配消しを完全にしうるような気性でも困るが……ままならぬものだな)

 物憂げに、溜息を吐く。

 雫の気配消しは、天才を通り越しもはや化物の次元だ。
 気配を消された後に一度姿を見失えば、再捕捉はほぼ不可能。
 天性の暗殺者、そう言って差し支えない才能だ。

 が、いかんせん本人の気性が暗殺者には程遠い。

 敵対者限定ながら、殺戮を好むその気性。
 年齢を考慮しても稚気が多く、油断の多いその性格。
 両方が組み合わさった結果、攻撃の際ほんの僅かに殺気が漏れてしまう。 

 とはいえ、普通なら大きな問題ではない。
 刹那でさえ、慣れと集中でようやく確実に感知できるレベルだ。
 大概の相手ならそもそも感知できず、感知できたとしても反応する前に命を奪われる。

(……海人殿の護衛となると、なぁ)

 これまで巻き込まれた事件の数々を思い出し、頭を抱える。

 外に出ても、屋敷に引きこもっていても何故か揉め事に巻き込まれる主君。
 それに加え世界有数の傭兵団の幹部級や、この国を陰で支える公爵令嬢、亡国の王女との交友。
 厄介事はそれこそ羽虫の如く寄ってくるだろうし、事実寄ってきている。
 
 そして、その厄介事においては強者と敵対する事も多い。
 そういう時に雫の暗殺能力は極めて優秀で頼りになるのだが、刹那としては不満が残る。
 相手が相手なので断言はできないが、潜在能力的にはローラにも通じうる手札なのだから。

 ゆえにどうにか改善したいのだが、上手い案が思いつかない。 
 困ったものだ、と刹那は溜息を吐き――――飛んできた苦無を刀で弾いた。

「雫、当たったらどうする」

「当たってよお願いだから! ってか今の絶対殺気出てなかったと思うんだけど!?」

「馬鹿者。そんな位置から投げれば空気の流れで反応するに決まっているだろうが」

 ふん、と鼻を鳴らす。

 確かに今の一撃は見事だったが、ここは周囲に誰もいない森の中。
 魔物はおろか小動物すらおらず、樹木の落葉の気配もない。
 そんな環境で風の流れに乱れが生じれば、感知せずとも反応するのは当然。
 まして雫がいる位置は刹那から少し離れ、苦無の速度も遅めだった。
 ならば、反応できないはずがない。
 
 本気でそんな事を思っているらしい姉に、雫は猛抗議した。 

「できるかぁぁぁぁっ! ねえお姉ちゃん、前々から思ってたんだけどここ来てからどんどん化物じみてきてない!?
前だったら今のは絶対に焦ってたはずなんだけど!?」

「現在の労働環境を与えられながら、以前と同じ成長速度でいいはずがなかろう。
お前とて、前よりは上達速度が増しているだろうが」

「そうだけども!」

「というか、拙者はなぜ襲われているんだ?
今日はお前を怒らせるような事をした覚えはないぞ?」

「……ほっほ~う? 覚えがない、そう仰いますか姉上」

 心外そうな顔をする姉に、雫の目が据わった。
 静かな言葉とは裏腹に、その瞳は時折紅く変わっている。
 内心は相当に荒ぶっているようだ。

「ああ。朝食は普通に美味しく作れたし、今日は煎餅も和菓子も食べてない。
掃除は……まあ、いつも通りだったが、怒るとすれば海人殿のはずだ」

「ふーん……じゃあ、昨日だね。寝る前になんかしなかった?」

「寝る前? 風呂上りに牛乳を飲んで、冷凍庫のミルクアイス……を……」

「さーて、それは誰が作った物でしょーか? 
何のためにわざわざ前日に作っておいたんでしょーか?
翌日のお昼のデザートにあんこをたっぷりかけて食べよーとしてた人がいるとは思わなかったのでしょーか?
さらにいえば、昨日海人さんとお姉ちゃんの分も作るか聞いた気がするんですが気のせいでしょーかぁ!?」

 雫は白々しい問いを繰り返していたが、最後で咆哮する。
 余程怒りの限度を越えたのか、瞳が輝かんばかりに紅く染まっていた。
  
「……う、うむ、拙者が全面的に悪かった。だから話し合おう」

「あっはっは、問答無用ぉぉぉっ!!」

 叫ぶと同時に、雫は刹那に襲い掛かった。

 彼女の剣幕たるや凄まじく、その後実に三十分にわたって激戦が繰り広げられる事となるが、それでも最後に立っていたのは刹那。
 憤怒に駆られるあまり、最大の持ち味である気配消しを役立たずにしてしまっていては勝てるはずもない。 
 起きたらちゃんと償いをしつつ、そちらも忠告せねばなるまい、そう思いながら刹那は屋敷へと戻り始めた。

 ――――自分が雫の罠にかかった事も知らずに。

 雫は、怒りに駆られた自分では姉に勝てないと重々承知していた。
 羨むほどの武才に加え、努力を怠らぬ超人。
 呑気な自分では勝てるはずもないと。

 ゆえに――――勝てる者を用意した。

 口実さえあれば、人をおちょくり弄り倒す事を楽しみ尽くすサディスト。
 気丈な姉が怯え慄く、くすぐりという最強最悪の手札を持つ魔王。
 なにより、正当な理由があれば絶対に姉が逆らえない権力者。

 彼を、唆したのである。
 非が全面的に刹那にあるという事実に、報復を試みた雫が無残に返り討ちという事実。
 それらは雫に代わって主君が裁くに十分な口実でしょう、と。  
 
 自分が生贄の子羊と化しているとも知らず―――――刹那は処刑台へと歩みを進めていた。 
  
  
コメント

うむ、雫が試合に負けて勝負に勝ったといった型でしょうかね。まあ、刹那に全面的に否があるんじゃ同情の余地なしですね。

追伸
たこ焼きネタはいかがでしょうか?
[2017/10/17 07:13] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


どうでもいいんですがカイト家の便所って相変わらず以前のままですか?
普通にカイト製スペシャル水洗便所とかになってそうですけどそれやったら異世界的なバレが来客にバレやすくなるとかかな?
[2017/10/21 13:23] URL | #- [ 編集 ]


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