ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
というわけで番外編です。
特に珍しくないネタになります。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

荒っぽい環境なので漢の理論自体はルミナスも許容するんですが、ケルヴィンのやらかし連続は限度超えた感じです。
きちんと手加減できてれば彼女もうるさくは言いません。

カジノ……バレずにカウンティングやれそうな人間が約一名。
ただ、作者があまり詳しくないので難しいかもです。

ロボット三等兵さん

番外編楽しんでいただけたなら何よりです。
本編はもうしばらくお待ちください。

SSさん

はじめまして。楽しんでいただけたならなによりです。
ものすごい遅筆ですが、一応更新は続けております。
気長にお読みいただけると幸いです。


ようやく次話まとまってきました。
まだ調整に時間かかりそうではありますが。
毎度遅筆ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。





 番外編



 空を見上げれば、どこまでも澄み渡った青空。
 周りを見渡せば、陽光を浴びて生命感を増した緑。
 軽く息を吸い込めば、土と木々の香りが鼻孔をくすぐる。

 そんな心地良い環境で、雫は日向ぼっこに興じていた。

「あー……良い陽気だなぁ~……」

 まったりとした表情で呟き、緑茶を一口。

 たかが一口の茶だが、たまらなく美味かった。

 昨日から仕込んでおいた、水出し玉露。
 香りこそ若干弱めだが、その分味をしっかり楽しめる。
 苦味はほとんどなく、旨味と甘味はたっぷりと発揮されたその味を。
 
 程良く冷えたそれは、この陽気においては程良く体に染み渡る。
 寒い日は勿論、真夏でもこの優しい快感は得られない。
 あまり暑いと、全身に染み渡る速度が速すぎるのだ。
 今日のような暑くも寒くもない気温、そして日差しの温かさがあってこその快感である。

 雫はじっくりと一杯を楽しんだが、たかが一杯。
 さしたる時間をおかず、器は空になる。

 すると彼女は、用意してあった漆器の小皿に手を伸ばした。

「……ん~♪ やっぱこれ選んで正解だねぇ。良い味良い味♪」

 漆器の上の菓子を口に放り込み、顔を綻ばせる雫。

 菓子は、干菓子。
 特徴的な風味のある砂糖を固めただけの物だが、これがまた美味い。

 舌の上に乗せた途端さらさらと溶けていく食感。 
 濃厚でありながら、食感と同じくさらさらと消えていく甘味。
 少しばかり癖のある香りも、食べ終えて数秒とかからず消えていく。

 普段なら雫にとっては上品すぎてあまり好まない物だが、今日この場所においては最適解。
 上質な甘味を味わう快楽を享受しながら、この穏やかな環境の快楽は阻害しない。
 なんとも素晴らしい特製の味である。

 雫の大好物である汁粉だと、こうはいかない。
 確かに美味いが、主張が強い分意識がそちらに向きすぎてしまうのだ。
 間違いなく、この穏やかな空間を満喫する幸福が阻害されてしまう。

 雫は菓子を一つ食べ終えると、ごろんと地面に寝そべった。 

「あ~……幸せだねぇ……ホント、のんびりした生活ってそれだけで至福だなぁ」

 怠惰な幸福を満喫し、雫は今の日常に思いをはせる。

 朝眠い目をこすりながら、起床。
 鍛錬後美味しい朝食を食べ、自由時間。
 その後再び鍛錬を行い、やはり美味しい昼食。
 再び自由時間を過ごし、夕食前に鍛錬。
 鍛錬で掻いた汗を大浴場で流し、夕食、自由時間、就寝。
 鍛錬時間は日によって変わるが、流れは概ねこんなものだ。

 カナールに出かける事もあるが、その実態はほぼ休暇。

 やる事は海人の買物に付き合うだけだし、どこか他に行きたい場所があれば言えば許可が出る。
 さらに食事においては屋台での買い食い以外は海人が払ってくれる、というか買い食いの時も皆で食べようと出してくれる事がある。
 なにより、時間の都合上地獄の鍛錬が一回は確実に消えるというのが大きい。
 
 ――――実に素晴らしい日々である。これが少し前まではどうだったか。

 朝魔物の殺気を感知して起床。
 寝起きで何匹かの魔物を片付け、朝食の材料に変える。
 美味くもない料理で腹を膨らませた後、討伐対象がいる場所へ向かう。
 なぜかギルドの情報より種類・数共に増大している魔物を片っ端から斬り捨て、毒持ち魔物を昼食に変える。
 肉体強化で毒を浄化しながら依頼を受けた町に戻り、冒険者ギルドに顔を出す。
 少ない依頼料と誤情報による申し訳程度の慰謝料を受け取り、町で泊まるか否かを決める。
 大体はお金がもったいないと野宿を決め、ちょっと美味しい夕食を食べて適当な寝床を探し、就寝。

 たまには人間らしい休息を、と奮発して宿泊を決める事もあったが、大体碌な事にならない。

 例としては、部屋でのんびりしていると突如魔物が天井をぶち破ってくるなどだ。
 どうも上空で起きた魔物同士の戦いの敗者だったらしいが、その割には元気一杯。
 その巨体で部屋、というか宿を粉砕しながら暴れ回った。
 姉と二人でバラバラに解体するも、宿は要修繕ではなく要再建レベルの壊れ具合。
 涙を流しながら呆然とする経営者夫妻に倒した魔物の素材を再建費用に、と申し出て臨時収入をふいにし、
魔物の唾液に荷物ごと溶かされた全財産に心で涙しながら、野宿先を探す事になった。
 
 ――――実に最低最悪の日々だった。二度と戻りたくない。

 苦々しい事この上ない記憶に顔を顰めた雫だったが、直後表情が一転する。
 一瞬前までのやさぐれ具合はどこへやら、とても楽し気な良い笑顔だ。

 程なくして、屋敷に繋がるドアが開かれた。 
 
「おや、雫。日向ぼっこかね?」

「そです。ついでに人生についてちょっと思いを馳せてました」

「ほう、珍しいな。具体的には?」

「いやー……金持ちの飼い犬みたいに堕落した生活って素晴らしいですよね。
野犬みたいな冒険者生活なんてやってらんねーです」

「あー……なるほど。まあ、茶でも飲みたまえ」

 目のみが死んだ満面の笑顔で答える雫に、海人は持参した緑茶を差し出す。
 雫が用意した物と同じ、水出し玉露を。

「んぐんぐ……ぷはぁっ! あー、生き返るぅ~……」

「生き返る、と言いながらますます目が死んでいくというのも斬新だな。もう一杯飲むか?」

「ん~、それよりそこ座ってください。立ちっぱなしじゃ疲れるでしょ?」

「そりゃ座るが……む?」

 その場に腰を下ろした海人は、直後訝しげな声を上げた。
 足を崩した瞬間、ふくらはぎに頭を乗せてきた雫に。

「うん、なかなか収まりがいいですね」

「それは結構。そこの干菓子を取ろうか?」

「お願いしまーす。あーん♪」

 甘えるように身を摺り寄せながら、雫は口を大きく開けた。
 遠慮のない雫に苦笑しながら、海人は干菓子を舌の上に乗せてやる。

「ん~、美味しいですね~……でも雫、お茶も飲みたいな♪」

「はいはい」

 海人はこれ以上ない程あからさまに媚びを売る雫の口元に湯呑を近づけ、徐々に傾けていく。
 むせないように気を配りながら、ゆっくりと。

「うんうん、美味しいですね。そんじゃ、海人さんもあーん♪」

 言いながら雫は海人の手元にあった干菓子を手に取ると、真上にある主の口元へと差し出した。

 そして手から返ってくる海人の感触に、密かに安堵の息を漏らす。
 この幸せは、確かに現実だと。

コメント

まあ、雫にはよかったなとしか言えませんね(笑)
ほのぼのとした話もいいものですか、姉に見られたらどうなるんでしょうか?ww

追伸
抹茶ケーキ等抹茶スイーツネタはいかがでしょうか?
[2017/12/04 07:32] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2017/12/04 23:55] | # [ 編集 ]


あー和むんじゃー
カイトの凄さが万人に知られて欲しいような、こう何と言うかこんな感じでルミナス達とゆっくり過ごして欲しいような。んー自分でもちょっとどう言えば良いかわかんないですね(汗

せめて、今回の話みたいにリアルの天気も良くならないかなー!(絶叫
[2017/12/10 19:52] URL | 飛べないブタ #t50BOgd. [ 編集 ]


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