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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
番外編です。
年末にやったもしものお話の続きみたいな内容です。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

実はクマパン口に出してたら、そもそも罰ゲームが成立しなかった可能性が高かったり。
シリルとルミナス両方の怒りを受けますからね。

漫画やアニメ絡みは本編で出す予定があります。
と言っても現実にある物のパロディではなく、作品内オリジナルの予定ですが。

飛べないブタさん

確かにちょっと見てみたいですね……私に画力があれば良かったんですが。

ロボット三等兵さん

シリルの場合良くも悪くも海人と対等ですからね。
やりすぎれば嬉々として物理で報復にかかるので、海人にとっては絡みやすい相手です。



ようやく次話まとまってきました。
今週色々立て込んでますが、それでも次回かその次には更新できると思います。
どうしても話が重めになってしまうのが不安材料ではありますが。
毎度遅筆ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。






 番外編 もしもネタ シャロンに拾われていた場合



 シェリス・テオドシア・フォルンは、すっかり御馴染となった胃痛を堪えていた。

 原因は、言うまでもなく最近知り合った空前絶後の化物。
 元より傑物だとは思っていたが、毎度のようにシェリスの見立てを越え、衝撃を叩きこんでくる。
 結果を見れば、否、過程を見てもシェリスの利益にこそなれ不利益はないのだが、いかんせん毎度毎度衝撃のレベルが桁違いだ。

 例えば、先日屋敷を襲ってきたエルガルドの者達を撃退した時の事。

 その時はほぼ完全な不意打ちであったため、迎撃態勢を整えきれなかった。
 下調べを余程きっちりやっていたらしく、シェリスの守りはその時近くにいた数人のみ。
 他の者は庭や門前などで足止めを受けたうえに、連中は例外なく市販されている中では最高級の装備を纏い、
それを活かせるだけの腕も持ち合わせていた。
  
 本来であればエルガルドの思惑通りシェリスの命運は尽きていただろう。
 誰にとっても計算外であった、天地海人さえいなければ。

(……あれだけ下準備した挙句、あの結末じゃ浮かばれないわよねぇ)

 僅かばかりの憐憫を、エルガルドに向けるシェリス。

 この屋敷についての調査だけでも、間違いなくかなりの労力が払われている。
 それに加えあれだけの人数分最高級の武具を揃えたとなれば、出費も凄まじい。
 派遣された人員の質の高さを考えると、国防にも少なからず影響があっただろう。

 ―――――それら全て、一人の男が蹂躙し尽したのだ。

 最初に散ったのは、海人が宿泊する客室に向かった者達。
 襲撃の証人を消す為だったのだろうが、運が悪かったと言う他ない。
 なにしろ、咄嗟に救出に向かったシャロンが攻撃態勢に入る前に破裂音と共に相手の頭が無くなったというのである。  
 何事か、と彼女が硬直してる間に異変を感じ取った他の襲撃者が駆け付けたが、同じ末路を辿ったらしい。

「……反則というか、もはや詐欺よねあれ」

 ふう、と息を吐く。
 
 海人を見れば、程度の差はあれ武人はある程度見縊ってしまう。
 身のこなしから何から、ド素人そのものだからだ。
 腕の立つ者であればある程、見縊りやすくなるだろう。

 が、それこそが最悪の罠。

 引き金を引く。
 ただそれだけの動作で離れた位置の歴戦の戦士を射殺する武器。
 しかも弓とは比較にならない速度で連射可能という恐るべき機能付き。
 銃という武器を妄想レベルまで超進化させたそんな武器が、海人の手元にあったのだ。

 知らずに、それも回避場所の少ない室内で対峙すれば、余程勘が鋭くなければ何も分からず殺される。
 相手を見縊っていれば、尚の事だ。
 
 実際、エルガルドの者達は客室から見える範囲にいた者、客室に駆け付けた者全てを海人が片付けている。

(……しかも武器の性能だけじゃないんだから、性質が悪いなんてレベルじゃない、と。
いや、おかげで凄い助かったわけだし、文句なんてないんだけど……)

 むう、と唇を尖らせる。

 自分の方にやってきた敵を片付けた海人は、シャロンと共にシェリスの部屋に駆けつけた。
 そしてそこにいた指揮官に彼の部下をどう片付けたかを実践して見せたのである。

 混乱と怒りで激昂する指揮官―――ギルバート・グランズも同じ末路を辿らせようとしたのだが、そこでしくじった。

 鉄皮族であるギルバートには、海人の銃弾が通じなかったのだ。
 無論痛みは感じていたようだが堪えられるレベル。
 それに慌て、焦り、海人は銃を乱射した。
 
 その反応にギルバートは嗜虐的な笑みを浮かべ嬲るように彼に近づいていく。
 それを阻止せんとするシャロンやシェリス達を事もなげに薙ぎ払いながら。

 そして弾が切れた銃を投げ捨て、もう一丁の銃を手に取った海人を悠然と見据え――――爆死した。

 そう、爆死である。
 その防御力の高さで知られる鉄皮族の肉体が、一瞬耐える事すらなく消し飛んだのだ。
 それも頭などの一部ではなく、上半身全てが。

 海人によると弾が違い、着弾した瞬間爆発する物だったらしい。
 通常の弾が通じないと分かった段階で、油断させてそちらを受けさせる方向に切り替えたのだという。
 体が震えていたのも表情に怯えを滲ませていたのも演技だというのだから、大した役者だ。

 その後も生き残りから情報をあっという間に搾り取ったり、
シェリス達から遅れて到着したにもかかわらずカナールで大活躍したり、
それまでシェリスが海人に持っていた物静かな賢者的なイメージを悉くぶち壊した。

(……つまるところ、あの人もローラと同格以上の万能超人なのよね。
この非才があんなレベルの人間二人に協力してもらえるなんて幸運どころの騒ぎじゃないけど、ねぇ)

 ゴッゴッ、とカップいっぱいの紅茶を豪快に一気飲みするシェリス。
 普段なら人目がなくともまずやらない事だが、この後の予定への景気付けである。

 それを見計らったかのように、部屋のドアがノックされた。

「失礼いたします。シェリス様、これら全て嘆願書だそうです」

「……凄い量ね。オレルス以外の全員分?」

 ローラが目の前に置いた籠を見て、シェリスはそんな感想をこぼす。

 嘆願書というそれは、きちんと便箋に入れて署名まで記されている。
 御丁寧に、便箋は主に重要事項連絡の時に使う個々それぞれの専用品。
 書いた者達の本気具合が窺える。

「いえ、私を除く屋敷の全員分です」

「オレルスまで書いたの!?」

「ええ、先日の一件が相当堪えたようです。多少のリスクなら見逃して余りある価値があるはずと言っていました」

「そう……貴女が書いてない理由は?」

 半眼で部下を見据えて問うシェリス。
 聞くまでもないとは思いつつも。

「本人に直接交渉してにべもなく断られましたので。
あれでは交渉したところで心証を悪化させるだけで益はないかと」

「でしょうね。私も一度話はしたけど、一人でやりたい事があるみたいなのよねぇ……」

 とんとん、と指で自分のこめかみを叩くシェリス。
 
 この嘆願書は、海人が予定している引っ越しの阻止である。
 事務処理、授業、その他諸々海人による恩恵は絶大。
 それを最大化させているのが、海人がこの屋敷に住み込んでいるという事。
 もし彼が引っ越してしまえば、それだけで時間のロスが発生してしまう。
 屋敷から離れた場所に引っ越すようなことになれば尚の事だ。

 それでも海人の能力はそれを差し引いても十分な益があるが、それでも現在とは比べるべくもない。
 だからこそ、こぞってその決意を覆そうとしているのだ。 
 
 唯一オレルスは公爵令嬢であるシェリスを筆頭としてほぼ女性のみの屋敷に若い男性を長く置くべきではないという立場だったが、それも先日のエルガルドの襲撃で考えを変えたようだ。

「一人でやりたい事、ですか?」

「ええ。内容は教えてもらえなかったけど」

「探らなかったのですか?」

「答えてもらえそうになかったし、これまでで人格には全面的に信用置けると判断したもの。
だから私としては、部下から何を言われようと引っ越しを強く阻止するつもりはないわ」

「かしこまりました。では、この嘆願書はいかがいたしましょう?」

「カイトさんに存在だけ教えて、ついでで一応の説得はしましょう。
無理に引き留める気がない事を示す意味で、念の為この不動産ファイルを用意しておいて」

「……このファイル、全てかなり人里離れた場所では?」

「条件に含まれてるのよ、それが」

「部下達が騒ぎそうですね」

「そこを上手く鎮めるのは上司の手腕……なのよねぇ」

 内臓ごと吐き出しそうな程、大きく息を吐く。

 ただの引っ越しでも反発が出そうなのに、人里離れた場所となれば尚の事。
 下手をすれば、聞いた途端海人の元に直談判に向かう人間が続出しかねない。
 さらに言えば、海人相手ならこれ幸いと体を使った交渉をする危険がある者も何人かいる。 
 短い期間だが、その能力と人格はそれだけの評価を受けているのだ。

 それら全て防ぎきり、かつ部下に不満を残さない。
 それを成し遂げなければ、今後の業務に支障をきたす。

 しかも決して時間に余裕があるわけではない。

 海人がこれまでに稼いだ額は既にかなりの額で、物件によっては既に頭金としては十分。
 一応一括買いが望ましい、もっと良い物件を用意できるかもしれない、など引き延ばしの策はあるが、
なんだかんだで強かな男なので通じない可能性が高い。
 延長ぐらいなら泣き落としで望めそうだが、海人からの評価を落とす可能性が高いので論外。

 頭を抱えている主に対し、ローラはお構いなしに話を進める。

「健闘をお祈りいたします。では、不動産ファイルを持って参りますので失礼いたします」

(……もう少し労わってくれないものかしらね、まったく)

 冷たい部下兼教育係の態度に、またシェリスの胃が痛み始める。

 先程よりも増したそれに、シェリスは手元の引き出しを開けた。
 そしてそこにあった白い丸薬を取り出して口に放り込む。 
 こくんと飲み込むと、程なくして痛みが引き始める。

 実に効きの良い薬であった。
 
(…………お薬くれるより、原因を減らしてほしいっていうのは贅沢なのかしらねぇ)

 今しがた飲んだ薬をくれた男の顔を思い浮かべ、シェリスはがっくりと肩を落とした。 
コメント

ifネタの続きですか、このifだと、銃と色々な弾丸をメインウェポンにするのかね?
このifだと、メインヒロインはシェリスかシャロンで、サブヒロインにもう片方かな?

追伸
肉まんネタはいかがでしょうか?
[2018/03/26 07:13] URL | コスモ #- [ 編集 ]


更新楽しみにしています。なかなか面白い設定ですね。
[2018/03/29 13:33] URL | ロボット三等兵 #- [ 編集 ]


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