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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編&次回更新について。
というわけで番外編です。
少し珍しいネタかもしれません。
時系列設定は特になしです。

そして次回の更新ですが、諸事情で海外に行く為、日曜の更新ができません。
なので、次回は水曜に余裕があれば番外編セット追加、余裕がなければ次の次の日曜になります。
いずれにせよ、次の日曜は更新できませんので御了承願います。


では、コメント返しさせていただきます。


コスモさん

通常食材で普通に調理して毒作成できるってもはや才能ですよね。
雫とは違った方面で暗殺者の才能があるとも言えるかもしれません。

パフェネタ……チョコバナナ正義、コーンフレーク不可欠と個人的なこだわりはあるんですが、
それだけで話に展開するにはちょい厳しいかもしれません。

ロボット三等兵さん

申し訳ありませんが、本編はもうしばらくお待ちください。
今年はGW中まともに執筆できるかが少々怪しいので。


次話ですが、やはり長めの話になりそうです。
一気に詰め込むにも話のテンポ上、限度があるので。
GW中執筆時間まともに取れるか怪しいですが、ネタぐらいは増やしとこうと思います。

最後に重ねて申し上げますが、次の日曜の更新はございませんので、御了承願います。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。




 番外編



 プチドラゴン。
 強靭なる鱗は生半可な攻撃をものともせず、ふるわれる爪牙の威力は城壁すら容易く粉砕する。
 速度もずば抜けており、陸においてさえかの魔物から逃げられる存在は本当に一握り。
 それでいて知能も高く、危険を感じれば迷わず逃げを打つしたたかさもある。
 凶暴性と相まって、時として上位ドラゴン以上の脅威として扱われる事もある生物だ。

 それは厳然たる事実であり、そこに一切の虚飾はない。

 かの魔物を目撃して逃げ帰った村人が後をつけられて村ごと喰い尽された、
多くの中位ドラゴンを退治してきた冒険者一行が退治に赴いた翌日噛み砕かれた装備の一部だけ発見された、
その姿の美しさに魅せられた国王が捕獲しようとして国諸共滅ぼされた、など恐怖の逸話には事欠かない。

 が、一度飼い慣らされてしまえばその限りではなかった。

「グルルル……」

 ぱちりと目を開け、リレイユは大きく欠伸をした。

 彼女が空を見上げると、そこには太陽の姿。
 少しばかり周囲は暗いが、それでも一部の人間は起床している時間帯だ。

 案の定というべきか、彼女にとって見慣れた人間が二人門から出てきた。
 
「おはよー、リレイユ」

「おはよう、リレイユ」

 宝蔵院姉妹はそう言うと、リレイユに軽く手を振った。
 リレイユはそれに対し軽く伸びをすると、手近にある板へと手を伸ばす。

「……すっかり見慣れたけど、考えてみると凄い光景だよねぇ」

「ドラゴンに幻想を抱いている人間が見れば卒倒するだろうな」

 雫はけらけらと笑い、刹那は軽く肩を竦める。

 二人の眼前にあるのは、三枚の看板。
 それぞれ『おはよう』『良い天気ですね』『日差しが気持ちいいです』と記されている。
 災厄の化身とも呼ばれるドラゴンの意思表示とは思えない芸だ。

 さらに言えば、これは定型の挨拶でもない。
 持ち前の知能と飼主である海人の調教により、リレイユの挨拶の幅は広い。

 これが曇り空であれば『曇ってますね』『雨降らないといいですけど』に。
 雨空であれば『雨降ってますね』『洗濯物取り込みました?』となったりするのだ。

 それに加え、ある程度人語を解しているらしいリレイユは日によってアレンジも加える。
 例えば『曇ってますね』『涼しいです』や『雨降ってますね』『火出しましょうか?』などといった具合に。 
 しかも『火出しましょうか?』で肯定を示すと本当に弱めのブレスを吐いてくれる。

 ドラゴンという超生物に畏敬を抱く者がリレイユを見れば、卒倒する事請け合いだ。

「グルル?」

「ああ、気にしないでくれリレイユ。ただの戯言だ」

「そうそ、あたしら気にせず二度寝しててもいいからね~」

 リレイユにそう語りかけると、宝蔵院姉妹は軽く柔軟を始めた。
 これから鍛錬だが、二人共まだ起きたばかりで僅かに体が固まっている為だ。

「……グゥゥ」

 器用に首を傾げると、リレイユは立ち上がり軽く自らのお腹を撫でた。
 そして何やら思案気に数瞬俯くと、傍らにあったベルトを腹に締める。
 それがズレない事を確認すると、再び別の看板に手を伸ばし宝蔵院姉妹の前に差し出した。

「なになに『お腹空きました』『ちょっと食べてきていいですか?』か。どうぞー」

「朝食もあるから食べすぎないようにな」

 宝蔵院姉妹がそう答えると、リレイユは満足げに頷き天高く飛翔した。














 数分して人が来る事のない超高空に達したリレイユは、ブレーキをかけてその場に滞空した。
 
 海人が用意する餌は、その大半が植物性。
 雑食とはいえ肉を好むリレイユの食欲を満たしきれない可能性がある。
 ゆえに、海人はリレイユに空腹時は狩りをして自ら食べていいと教えていた。

 ただし、リレイユ一匹の時の外食の心得はしっかりと躾けている。

 まず、人間はなるべく食べては駄目。
 そして狩場は極力屋敷を離れたところ。
 人に見られない場所であればなお良い。
  
 それらの条件を手っ取り早く満たせるのが、この超高空。
 人間が生身で来れば意識を失い墜落死してしまう空域よりもさらに上なので、人と遭遇する恐れも目撃される恐れもない。
 ゆえに、好き放題に狩って食べても問題はない場所である。 

 唯一の難点は、獲物の少なさ。
 魔物ならばこの空域で生息可能な生物は多いが、可能なだけ。
 多くは強力な敵に狙われた時の逃げ場として一時的に滞在するのみ。

 が、中にはこの空域に長期滞在する種族もある。

『クワァッ!? クワァァァァァッ!』

 リレイユが豆粒よりも小さく見える程離れた位置からロックオンされた魔物の群が、その瞬間絶叫しながら一目散に逃げだした。 
 魔物の種族はブルーデス・クロウ。
 姿形は巨大な烏だが爪が蒼く、そこにはそれなりに鍛えた冒険者でも即死する猛毒が含まれている。
 巣は陸にあるが、日中は概ねこの超高空に滞在し獲物を探し続けている種族だ。
 
 彼らが狩りを行う際は高空から群れで一気に落下して襲い掛かり、失敗すれば再度高空に戻り、襲撃を繰り返す。
 それゆえに冒険者一行が狙われて一度は退けたものの、結局その日の内に全滅したなどという話が多い。
 中位の魔物ではあるが、襲撃を予見する事が難しい事とそのしつこさゆえに高ランクの冒険者にも恐れられている魔物だ。

 が、今回ばかりは相手が悪すぎた。
 
 彼らの爪はリレイユに通じず、仮に通じても毒は通じない。
 仮に戦おうとしても、何もできず餌になるだけという最悪の相手だ。

 ―――――なにより、逃げる事がほぼ不可能。

 ブルーデス・クロウが全力で逃げているにもかかわらず、リレイユは瞬く間に距離を詰めていく。
 どんどん大きくなっていく彼女の姿は、狙われた魔物達にとっては悪夢そのもの。
 その恐怖からか、あるいは合理的判断からか、突如群れはバラバラに散開した。
 そしてそのまま引き続き全速力で逃げる。
 一匹でも生き残れればいい、そう言わんばかりに。

「グルルァァァァッ!!」

 生意気な、とばかりにリレイユが咆哮し、さらに速度を増した。

 速度の遅い個体にあっという間に追いつき、そのまま大きな口で丸のみにしてしまう。
 そして勢いは衰えぬまま一匹二匹と追いつき、牙で、あるいは爪で裂いてから一飲み。

 結局三分もたたず、バラけて逃げたブルーデス・クロウの群は残り一匹になっていた。
 とはいえその一匹は速く、他を仕留めている間にリレイユの視界から消えかかっている。

 このままでは逃げられる、それを悟ったのか、リレイユはベルトに固定された術式盤に魔力を流し込み始めた。
 
「グワァァァァァッ!」

 術式盤の魔法が発動すると同時に、リレイユは一気に加速した。
 そのまま、もはや砂粒程度になっていたブルーデス・クロウの背に五秒ほどで肉薄し、その指で捕らえる。

 誰もが恐れるプチドラゴンの機動力。
 それに海人製の加速魔法が加わった結果であった。
 
「クワァッ!? クワァ!?」

 混乱しきった様子ながらも、ブルーデス・クロウはリレイユの指から逃れんともがく。

 が、指二本とはいえプチドラゴンのパワー。 
 たかが中位の魔物程度にどうこう出来るはずもない。

 もがく魔物の姿を見ながら、リレイユは腹のベルトのバッグから瓶を取り出した。

 リレイユの手でも掴みやすいそれは金属製の先端に穴が開いている。
 その中には白く細かい結晶がぎっしりと詰まっていた。
  
 リレイユはその中身をパッパと魔物に振りかけると、別の中身の同じ瓶を取り出す。
 そしてその黒っぽい物を同じように振りかけると、先程とは別の術式盤に魔力を込めながら口を開けた。

 ヒュゴッ! という音と共にリレイユの口から炎が噴き出し、哀れな魔物をあっという間に焼死体に変える。
 それをリレイユは、ぽいっと口の中に放り込んだ。

 もぐもぐと何かを確かめるように咀嚼するリレイユ。
 が、五秒ほどでその動きが唐突に止まる。

「グルゥ……」

 どことなく切なげな響きの声で鳴くリレイユ。
  
 ここに海人がいれば、こう言っただろう。
 塩胡椒で味付けしたのに、味がイマイチだったんだろう、と。 

 が、リレイユはすぐに気を取り直すかのように瓶をしまい、屋敷へと戻り始める。
 飼主が作ってくれた朝食が待っているであろう場所へと。

 
コメント

リレイユが可愛すぎて辛い
[2018/04/30 02:18] URL | #- [ 編集 ]


なろうとかで稀にあるテイムモンスターの狩猟話とでも言うべき話ですね。それも料理の味を覚えたw
果たしてどんな調教をしたのやらw

追伸
掲示板ネタはいかがでしょうか?2chとかではなく役所とかで貼ってある何かの募集とかそういうのの話です
[2018/04/30 06:33] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


うーん、グルメ志向。

ってそんなばかなwww
[2018/04/30 16:13] URL | #- [ 編集 ]


更新ありがとうございました。そうですか海外に行かれるのですね。お気を付けください。リレイユは結構味にはうるさいのですね。
[2018/05/02 18:48] URL | ロボット三等兵 #- [ 編集 ]


カイトならリレイユの翻訳機ぐらい簡単に作ってしまいそうだけど
まあ喋らないからこそ愛嬌があるというのも当然分かってますが
[2018/05/08 12:50] URL | #- [ 編集 ]


しかし、このドラゴンもカイト一派に染まってきたな(汗
[2018/05/08 21:58] URL | 飛べないブタ #t50BOgd. [ 編集 ]


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