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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
白衣の英雄114
 時刻は午後一時過ぎ。
 海人達はレザリア推薦の喫茶店に来ていた。

 昼食を兼ねての休憩だが、食事内容は軽め。
 レザリアお勧めのサンドイッチを四種類頼み、それを取り分けて食べ比べている。
 絶賛するほどではないが、どれもなかなか美味く、夕食への期待を膨らませる味だった。

「うむ、美味かったな。軽食としては素晴らしい。
王都観光も楽しいし、言う事なしだ」
   
 上機嫌そうに笑いながら、海人は紅茶を一口啜った。

 今日案内されたのは、大半が王都の観光名所。
 当然ながらその存在はシェリスの屋敷の蔵書にも記されており、海人も知っている。
 どんな物があるかは勿論、それが作られた背景、そこで起きた歴史上の事件なども。

 が、所詮書籍で得た知識はどこまでいっても簡素化された情報でしかない。

 どれほど緻密に描写しようが完全ではなく、実際に見た時とは情報量が圧倒的に違う。
 最初の石像一つとっても、造形の見事さは記されていても長い年月によって生まれた風格までは記されていなかった。
 その巨大さも知識から想像した通りではあったが、それから感じる迫力は想像とは段違い。
 隅々まで行き届いた細かい手入れなども、実際に見なければ分からなかった事だ。 

 その差異を体感できた事は、海人にとってこの上なく有意義であった。

「お気に召したようで何よりです。ですが、王都観光はまだまだ序盤。
これからもっと楽しくなる予定ですので、お楽しみに♪」 

「ああ、期待させてもらおう。しかし、君は相当王都の知識が豊富なようだが、
観光が趣味だったりするのか?」

 にんまり笑うレザリアに、海人は問いかける。

 今日の観光が楽しいのは、実際に見るという事だけでなくレザリアの解説によるところも大きかった。
 というのも、彼女は書籍に載っていない細々とした豆知識に加え、噂話の類も網羅しているからだ。
 前者も興味深いが、信憑性が疑わしい後者の方も聞いている分には楽しめる。
 加えて噂話が発生した経緯の推察などもユーモラスに話してくれるので、なんとも面白い。
 海人が見たところ、話す時の表情からして半分程は受け売りのようだったが、
それにしても仕事として覚えただけとは思えない程に話題が豊富だった。

「はい。元々はそれほど興味なかったんですが、ちょっとした切っ掛けで目覚めまして。
今では仕事先で強引に時間を作ってでも観光しております」

「おや……ローラ殿に咎められないのですか?」

「総隊長は非常に厳しい御方ですが、与えられた仕事をきっちりこなしていれば咎められる事はありませんよ。
無論、暇を作ろうとして仕事で失敗すれば罰は十倍になりますし、
もし時間の捻出の為にスカスカの予定を組もうものなら無言で拳が飛んできますが」

 刹那の疑問に、レザリアは軽い調子で答える。

 ローラを知っている者にはありがちな誤解だが、仕事を早く終わらせて暇を作る分にはなんら咎められない。
 それは能力の有効活用であり、能力向上においても大きな役割を果たしうるからだ。
 仮に仕事帰りにお気に入りの喫茶店で休んでいるところを見られても、問題はない。
 
 が、当然それを主目的に置けば大惨事である。

 時間を作ろうとして仕事で失敗すれば、元々の休憩時間を全て回復に当てねばならなくなる乱撃。
 予定の一部を一応自己判断で組む事が許されている最古参が明らかな空白を作れば、
意識を刈られ目覚めた時にはギッチリと詰め込まれた一ヵ月分の予定表が顔に張られている。  

「あの~……そんな命知らずな人がいるんですか?」

「務め始めの頃ですが、あたしの同僚が何人か。最近は後輩達の手前やってないようですが」

「勇気があるというか、欲望に正直というか……」

「後者ですね。同僚は人格破綻者率が非常に高いので」

「ん? そんなに言う程か? 授業してる限りでは一部除いて問題を感じんし、その一部も人格破綻してるとは思わんが」

 レザリアの言葉に首を傾げる海人。

 海人はシェリスの部下全員に何度か授業を行い、休憩時間に私的な会話もしているが、
人格的に大きな問題を感じた事はなかった。
 最古参メイドもそれぞれ個性的だとは感じたが、あくまでもそれだけ。
 
 強いて言えば、一部授業方法に改善の余地が大きそうな生徒がいるぐらいだ。 

「いや、流石にカイト様の前でそんなとこ見せる程馬鹿じゃありませんよ?
というか、その問題児って誰です? もしイカレ具合感じさせたんなら懲罰ものなんですけど」

「問題児という程ではないが、ソニア女士とカーナ女士、別方向でシャーリー女士だな」

「あー……なるほど。前者二人はやや学習意欲が薄く、後者は我慢が見受けられるってとこですか?」

「御名答。前者の方は改善しつつあるんだが、シャーリー女士はちとな。
理由は分からんのだが、あえて質問を控えているらしい」

 言いながら、小さく唸る海人。

 海人の生徒の中で唯一対応に困っているのが、シャーリーだ。
 授業の時に前もって用意してくる質問の量や質からして、熱意はダントツ。
 解説中に少しでも引っかかれば即訊ねてくるので、教え方の軌道修正もしやすい。

 が、その割には授業前に準備した質問が終わると大人しくなる。

 一応その後も本を読んで気になった箇所を質問してくるのだが、頻度は少ない。
 休憩時間の会話で遠慮している事が分かったので遠慮は不要と伝えたのだが、効果なし。
 加えて理由を聞いても言葉を濁される、と対処に困っているのだ。

「シャーリーについては、好き放題質問始めると他が質問できなくなるからですね。
彼女はどうしようもないレベルの議論魔なので、おそらくカイト様相手では授業にならなくなります」

「議論魔?」

「議論魔兼詮索魔、ですかね。
知識を得る事への貪欲さに限れば当屋敷随一です。
こう言っては何ですが、気になさるだけ無駄でしょう。
自制緩めると歯止めが利かなくなりますので、個人授業でもない限り周りが大迷惑ですから」

 言いながら、残りのサンドイッチを口に放り込むレザリア。

 シャーリーの知識への貪欲さは、筋金入り。
 そしてそんな彼女にとって、海人の授業は極上の餌だ。
 自制しているからこそ自分の分だけで済んでいるが、枷を外せば後輩達の分まで全部食らい尽す。
 
 本気で対処するのであれば、シャーリーを隔離する他ない。

「ふむ……そういう事ならその方向で対策を考えてみるかね。
しかし、シャーリー女士の知識への貪欲さはそんなに凄まじいのか?」

「ええ、焼け落ちる図書館の中で学者と延々議論してた事もあります。
加えて言えば、外は戦場と化して中まで怒号が響いてました」

 アイスティーを飲みながら、レザリアはかつて見た光景を思い返す。

 税金の無駄遣いの象徴であると革命軍に攻め入られた、とある国の王都。
 その一角にある燃え始めた図書館で、シャーリーは国随一の考古学者と議論していた。
 目的の書籍は根こそぎ掻っ攫ったにもかかわらず、図書館と心中するという男から知識を引き出さんとして。
 この学者の頭にしかない知識を戦火に飲み込ませて失うのは損失である、と。

 見捨てるわけにもなぁ、と待機していたレザリアの前で。

「そらまた凄い話ですねぇ~」

「もっと言うと、スカートが半分以上燃えてても気づかず、頭の上に瓦礫が落っこちてきてようやく我に返りました」

「ヤバすぎません!?」

 レザリアがしれっと語った言葉に、雫が思わず目を見開く。

 有能な戦士というのは、大概は油断していても体が危険に勝手に反応する。
 シェリスの部下レベルでスカートが燃えている事にさえ気付かないなど、普通はまずありえない。
 それこそ、無意識の警戒心まで含めた全ての心を議論に突っ込んででもいない限りは。

 恐るべき知識への執念と言う他ない。
 
「というか、その学者も大概だな。
自分のいる建物が焼け落ち、目の前で議論相手の服が燃えてるのに話し続けるとは。
そこまで熱中して議論が出来るというのは、なかなか羨ましい」

「あ、そっちは単に燃えたスカートの下から出てきた下着と太腿に目奪われてただけみたいです。
ついでに最初図書館と心中するつもりだったのが、それで気が変わったんだとか」

 あまりな真実に思わず吹き出しかけた海人達を見て、レザリアは会心の笑みを浮かべる。

 シャーリーと議論していた学者は、当初は幼い頃から通った図書館と運命を共にするつもりだった。
 学問一筋で妻子もないし、飢えのあまり後先を考えられなくなった者達に滅ぼされる祖国を見たくはないと。
 
 が、最後の生徒と見定めたシャーリーとの議論中に目に入った光景に意見を翻した。
 あれほど興奮する物を齢七十まで知らず生き、このまま死ぬのはあまりに惜しいと。
 脱出後それを赤裸々に語り、シャーリーにぶっ飛ばされてまだ熱い瓦礫のベッドで寝る羽目になったが。

 ――――そんな話を切っ掛けに、四人の会話は弾んでいく。

 笑い話をベースに時折愚痴を交えつつ、穏やかに。
 それぞれがそれぞれに話題をふり、和気あいあいと。

 が、一時間ほどしたところで海人が我に返った。 

「……っと、そういえば、この後の予定はどうなっているんだ?」

「あ、はい。この後は御要望の鍛冶屋見学、その後夕食用の服を調達し、そのまま夕食に向かう予定です。
鍛冶屋の方は正午以降ならいつでもいいという事でしたので、今からでも大丈夫です。
時間には余裕持たせてありますから、どこかで多少長居しても大丈夫ですし、寄りたい所があるんでしたらそれでも構いません」

「ふむ、であれば店も少し混み始めたし、出るとしようか」

 そう言うと、海人はゆっくりと席を立った。
 

 







 
 








 鍛冶屋を訪れた海人は、鍛冶場の熱気に汗をかきながらその作業に見入っていた。

 超高熱を帯びてオレンジ色に輝く金属を、豪快に槌で叩きまくる老鍛冶師。
 その手の速さと動きの迷いのなさは、何も考えずひたすら叩いているようにも見えるが、海人の分析ではまるで違った。
 腕の振り上げ方などは無駄が多いが、叩く場所も力加減も全てが理に適っている。
 最短の手順で最大の効果を上げられる、実に洗練された美技だ。
 
(腕の振りの無駄も、おそらくは無意識の誤差修正だな。なるほど、確かに一流の職人のようだ) 

 そんな感想を抱きながら海人が見入っている間に、一本の剣が出来上がった。
 
 物は、いわゆる両手剣。
 幅広な両刃の刀身は長さも相応で、見るからに重量がある。
 それを支える柄の部分もまた太く、そして長い。
 
 が、不思議と鈍重な印象はなく、むしろ刀身が放つ白銀の輝きがシャープな印象を与える。
 
 それを老鍛冶師――サルディン・マックロイは光魔法で作った光源にかざし、鋭い目で見据えた。
 何度か角度を変えながら剣の状態を確認し、ようやく彼は一息つく。

「ふう……っ! とりあえずこんなもんじゃが、なんか参考になったかの?」

「ええ、非常に。正確さ以上に速度を重視しておられるのは、やはり熱の問題ですか?」

「おお、どの金属も熱い内に一気に打たなきゃ出来が悪くなるが、今回使ったベレトガイン鋼は特にそれが顕著でな。
一回の加熱で輝いている間に打ち終えんと、強度が落ちちまうんじゃよ」

「なるほど、冷めた後に微弱な叩きを全体に入れておられましたが、
そちらも強度の向上の為でしょうか?」

「ふむ……強度の確認だとは思わんのか?」

 にやり、と試すように笑うサルディン。
 それに対し、海人は気を悪くした様子もなく答える。

「それにしては回数が多すぎますし、叩く力も弱いでしょう。
他の意味がある事は見れば分かります。強度の確認は、おそらく最後の五回では?」

「ふははははっ! 大したもんじゃ! うちの息子でも未だに確認だと思い込んどるようなんじゃがなぁ!
左様、理由は分からんがベレトガイン鋼は完全に冷めて三分以内に細々叩くと強度が増すんじゃよ。
その力加減がなかなか難しくてな、強すぎても弱すぎても効果が得られんのじゃ」

「ほう、それはまた面白いですな。それに気付かれた切っ掛けは?」

「わしの武器が売れ始めた頃の話なんじゃが、打ち終わった後本当に大丈夫かついつい何度も強度を確認しちまっての。
時間もないし気にしすぎても仕方ない、とやめたんじゃが、それでも軽く小突いちまう事があってな。
で、ある時強度が変わっている事に気付いたんじゃ。それから散々試した末に、今の仕上げが完成したんじゃよ」

「なるほど……偶然の変化を逃さず捉え、技術に昇華したわけですね」

「んな大層なもんじゃないわい。
若造がいざ自分の武器が売れ始めたら、客の生命線預かる事にビビッて、その不安を少しでも消す為に光明に縋りついただけじゃ。
納期も容赦なく迫ってくるから、集中力も高まっていたしのう。ま、よくある話じゃ」

「左様ですか。ところで、叩き始めの時ですが―――」

 照れくさそうに笑う老鍛冶師に苦笑しつつ、海人は質問を始めた。

 海人がこんな手法はどうだろうと尋ねれば、サルディンは以前試して結果が芳しくなかったと答える。
 ではこういう工程を加えては、と海人が進言すると、サルディンはその手があったかと手を叩いて笑う。
 ならばこんな手法も面白いかもしれんとサルディンが言うと、確かに面白そうだと海人が頷く。
 そんな具合に、サルディンと海人はポンポンと会話を弾ませ、笑いあう。
  
 なんとも楽しそうな二人の様子を見ている女性陣は、思わずその頬を綻ばせていた。

「なんか海人さん楽しそうだねー」

「そうだな。なんというか、目が輝いておられる」

「サルディンさんも楽しそうですね。普段は結構気難しい方なんですけど、まあ良かったです」

 レザリアは、言いながら軽く胸を撫で下ろした。

 普段のサルディンは、割と気難しい。
 武器作りの真剣味がそこらの鍛冶師と段違いな事もあり、
 物見遊山の見学は例え相手が貴族でも断り、渋々受け入れても態度がふざけていれば叩き出す事がある。
    
 今回の見学はすんなり決まったが、シェリスの名前と四大商会の後ろ盾がなければもっと交渉に手間取っただろう。
 真剣な人間を無下にする男でもないので問題が起きるとは思っていなかったが、よもやここまで意気投合するとは思っていなかった。

「そもそも、今回の旅行自体楽しそうなんだよねー。
馬車乗ってる時から、いつもより上機嫌そうだったし」

「そうだな。まあ、いつも屋敷から動かないが社交性は高い御方だからな。
案外こういう――――」

 刹那の言葉が、不意に途切れる。
 かと思うとなにやら難しい顔になり、その後軽く頷いた。

「お姉ちゃん、どうかした?」

「……いや、ちょっとな。大した事ではない」

「そうは見えないけど?」

「心配せずとも害はないし、確信を得られたら話してやる」

 怪訝そうな妹の頭をわしわしと撫でると、刹那は海人達の方に視線を戻した。
 そこでは、相変わらず二人が何やら楽し気に話を弾ませている。

「――――はっはっは! いやいや、大したもんじゃな! よくもまあ次から次に考えつくもんじゃ!」

「私の場合、考えるのが仕事ですので。こちらこそ、あそこまで色々試しておられるとは流石と言う他ありません」

「かっかっか! 基礎を固め技術を高めるだけでは職人として二流、その上でこれまでにない技術を生み出してこそ一流よ!
まあ、わしは頭悪いから思いついたの片っ端から試す事しか出来んがな!」

「実際、思いついた事をすぐ試すのが一番効率が良いでしょう。
頭であれこれ考えるのも大事ですが、実際に試してこそ得られる物は多いですから」

「うむうむ、うちの息子にも聞かせたいとこじゃ。
新しい技術生み出そうとしとるのに、これが上手くいったところで売れるか分からないとか、
客に違いを分かってもらえないかもしれないとか余計な事ばっか考えおるでなぁ……」

 はあ、と溜息を吐くサルディン。

 一応、サルディンの息子はそれなりに出来が良い。
 王都ではないとはいえ、そこそこの規模の町で店を構え、それなりに繁盛している。
 特に消耗品の投げナイフなどの小物が良く売れているらしく、冒険者の間では評価が高い。

 が、サルディンからすると向上心が足りないように見えてしまう。

 丁寧な仕事をするが、習得した技術から外れた事は色々理由をつけて頑なに試しすらしない。
 贔屓にしてくれている冒険者が高級素材で剣を打ってほしいと依頼に来ても、それなら他の店の方が良いと薦めてしまう程だ。

「それは仕方ないのでは? 実績を出して信頼を作りある程度の貯えも出来ていれば新技術開発だけを考える事も出来るでしょうが、
そうでなければどうしたって生活が脳裏をよぎるでしょう」

「分かっちゃいるんじゃがの。孫はまだ二歳じゃし」

「……妻子持ちで何も考えずに新技術開発に打ち込んだら、職人以前に男として問題では?」

 サルディンの言葉に、半眼を向ける海人。

「う……その通りじゃが、筋は良いんで見てて歯痒いんじゃよ。
こう、男じゃったらもーちっと考えなしに馬鹿やるぐらいであるべきじゃと――」

「……そういう父親を見て育ったせいで色々考えるようになったのでは?
そういう発想ですと、若い頃は貴方の奥方も苦労されたでしょうし」

「ぐうぉっ!? い、痛い所を突きおるのう……じゃが、時に危険を受け入れねば抜きんでるには難しかろう?」

 海人の指摘に、サルディンは呻きながらも反論する。

 若い頃のサルディンは、他の鍛冶屋から抜きんでるべくあらゆる事を試した。
 その過程で高価な金属を再利用不可能な状態にした事も、一度や二度ではない。
 それによる余波は家族にも及び、クソ不味い芋で一年食い繋ぐ羽目になった事もある。
 サルディンの妻はそれでも夫を見捨てず必死で金策し、家計をやりくりし、いずれ成果が出ると生活を支えた。
 そんな苦労を間近で見続けた息子が、極端な無難思考になるのも無理はない。
 
 が、無難すぎても生き残れないのがこの世の中だ。

 どれほど真面目に精進しようが、誰もがやる事なら生まれる差異は費やした時間と才能。
 そして費やす時間は差がつきにくく、才能は変えようがない生まれ持ったもの。
 それらの差をより広げる、あるいは覆すには人とは違った事もやる必要がある。
 特に、一流と呼ばれる域にいたる為には。

 そんなサルディンの意見に、海人はおもむろに頷く。

「確かにその通りですね。失敗の度合いによっては抜きんでるどころか失業ですが」

「ぐうっ!? うう……やはりわしの考えは間違っとるかのう……」

 にべもない海人の言葉に、サルディンがしおれる。

 実際、正論だった。
 リスクを受け入れ人と違った事をやる。
 一見聞こえはいいが結果が約束されてない以上、究極的には博打でしかない。

 サルディンとて、過程を妻に支えられた事、そして結果に結びついたからこその現在。
 妻の支えがなければ途中で廃業していただろうし、結果が出なければいわずもがな。
 本人の努力あってこそではあるが、幸運に助けられた側面も非常に大きい。

 自分の考えで息子を計っていいものか、どうしても迷いは消えない。 

「いえ、余程才能があるのでもなければ、貴方の考えは正しいでしょう。
とはいえ、守る者があるなら危険は最小限にしたいのが人情です。
どうしても踏み切らせたいなら、新技術開発で収益に繋がらなくとも一年ぐらいは嫁と孫の食い扶持は何とかしてやる、
という提案などはいかがでしょう?」

「ふむ……息子は飢えてもほっとけと?」

「一人前の男なら、自分の行動の結果は自分で負うべきでしょう?」

「はっはっは! 違いない! うむ、今度来た時に言ってみるとするかのう!」

 ニヤリと笑う海人に、サルディンは我が意を得たりとばかりに豪快に笑った。
 そうして二人の話が一段落したところで、レザリアが口を開く。。

「あの、カイト様。そろそろ服屋に行かないと、選ぶ時間が……」

「っと、そうか。では、サルディン老。今日はありがとうございました。
大変勉強になりました」

「はっはっ! こちらこそ色々参考になったわい! 気が向いたらいつでも見学に来るといい!」

 一礼して立ち去る海人達を、サルディンは元気良く手を振って見送った。













 レザリアに案内された海人達が服屋に入ると、刺激的な光景が広がっていた。
 
 まず目に入るのは、広々とした店内にこれでもかと並べられた服の山。
 男性用女性用で明確に区画が分かれ、さらにデザインの系統ごとに細分化されている。
 どんな雰囲気の服を求めているのかさえ明確であれば、すぐに用意できそうな陳列だ。
 アクセサリーのコーナーもあり、なかなか趣味の良い物が揃っている。

 商品の多さゆえに普通ならば狭苦しさを感じそうなところだが、ここは高い天井と暖色系の照明でそれを緩和している。
 客の数もかなり多いのだが、それでも息苦しさは感じず、ゆったりとした印象。
 店員の応対も柔らかく、楽しく服選びが出来そうな店だった。

「わーお、見てるだけでも楽しくなってくるなー。
これなんかとっても綺麗だし」

 呟きながら、雫は手近にあったドレスを手に取ってみる。

 着ようとは思わないが、鮮やかな黄色と大胆なデザインに興味を引かれたのだ。
 手にとって全体を見ると、やはり美しい服だった。 

 もう少し身長が伸びたら買おうかな、と思いつつ雫は値札を見て、

「…………」

 無言で、ドレスを元の場所に戻した。
 そのまま、粛々と海人の横に侍る。
 
「どうした雫、急に大人しくな……って……」

 別のドレスを見ていた刹那が、突如硬直した。  
 そして妹同様、刹那も無言でドレスを戻し、海人の横に侍った。
 
 ぷるぷる震えながら袖口をつまんでくる姉妹に、海人は思わず苦笑する。

「いや、別に触ったら買わなきゃならんわけじゃないんだから、そこまで怯えんでも」

「ここら辺は特に愉快なお値段してますから、気持ちは分かりますけどねー」

 委縮した宝蔵院姉妹を宥めつつ、海人とレザリアは店の奥へと進んでいく。

 やがて仕立て受付カウンターと書かれた場所に出るが、
そこに座っていた女性はレザリアの顔を見るなり挨拶して奥へと駆け出して行った。
 
 そして待つ事数秒、薄化粧をした美しい中年女性が出てくる。

「いらっしゃいませレザリアさん。お待ちしておりました」

「こんにちは、キザイアさん。こちらが、今日お願いする方々です」

「初めまして。当店の店主のキザイア・キュリーボアと申します」

 中年女性――キザイアに対し、海人達もそれぞれ自己紹介を返す。
 そして一通り紹介が終わったところで、キザイアは本題に入った。 

「本日は王都の高級料理店用のお召しをお求めとの事でしたが、何かお好みなどございますか?」

「私の方は特に。こちらの二人に見劣りさえしなければ問題ありません」

「拙者も特には。ただ、あまり派手なのは好みではありません」

「あたしも派手すぎるの苦手ですけど、折角だからちょっと華やかな感じが良いです」

「かしこまりました。では、御三方こちらにいらしてください」

 キザイアはそう言うと、寄ってきた海人達に手早くメジャーを当てた。
 その手際は見事なもので、瞬く間に測り終えると手近な紙に数字をメモしている。

「申し訳ありませんが、カイト様の衣装はお二人のドレスが決まってからでもよろしいでしょうか?
折角ですし、御二人と調和が取れた方が見栄えがすると思うので」

「問題ありません」

 海人がそう答えると、キザイアはすかさず刹那と雫に合う衣服を店中から集めに行く。
 ほんの数分で戻ってきたキザイアの両手には、十着ほどのドレスが抱えられていた。
 
「とりあえず、この中からお好きな物を御試着なさってください。
もしどれもお気に召しませんでしたら他にもたくさんございますので、御遠慮なく」
 
 そういうと、キザイアは刹那と雫に五着ずつドレスを渡し、更衣室へ案内した。
 なかなか広いそこに入ると、刹那と雫は早速ドレスを見分し始める。

 程なくして聞こえ始めた衣擦れの音の方向から海人が体ごと背けていると、キザイアが話しかけてきた。
 
「……ところでカイト様、少々お尋ねしたい事があるのですが、よろしいでしょうか?」

「何でしょう?」

「皆様の衣服を手掛けられた職人は、どんな方なのでしょう?
よろしければ、是非紹介していただきたいのですが」

「へ……? キザイアさんが求めるレベルなんですか!?」

「それはもう! きっちりと体に沿った、素晴らしい仕事です!
無論仕立て職人ならばそれは大前提ですが、ここまで完璧にこなせる職人は私の知る限りでも多くはありません!
しかもそれだけでなく、一見ありふれたデザインのようで各々の体型の魅力を高める工夫が凝らされています!
職人のはしくれとしては、技も独創性も絶賛する他ありません!」

 感極まったかのように叫ぶキザイア。

 海人達を見た時、キザイアは思わず我を忘れて詰め寄りかけた。
 着飾らせ甲斐のある美男美女であった事もそうだが、なにより着ている服が衝撃的だったのだ。

 一見ありふれたデザインであり、普通に道を歩いていても風景に溶け込んでしまう何ら違和感のない服装だが、
見る目のある者が間近で見ればその素晴らしさが分かる。

 体型の魅力を引き立てつつ動きやすさを生みだす、卓越した仕立ての技。
 一見ありふれたデザインのようでありながら、最低限の工夫で野暮ったさどころか気品が漂うその仕上がり。
 
 町を歩く分には何ら目立たず、それでいて誰かと相対する時には貴族の如き気品。
 職人の確かな技巧と鋭く上品な感性あって初めて存在しうる、素晴らしい衣装だ。
 
 これほどの服を生み出した職人との伝手は、服屋として何としても確保しておきたかった。 

「はあ~……それは凄いで……カイト様、どうかなさいました?」

「……いや、ちょっとな」

 己の迂闊さに頭を抱えたくなる衝動を抑え、海人は考え込む。

 キザイアの称賛は、当たり前の事だ。
 海人達の服を作った仕立てロボットは、数多の名職人のデータの結晶。
 彼らが長年かけて培った技術を分析してまとめてぶち込んだ、ある意味冒涜的な存在。
 全ての技術の完全再現にこそ至っていないが、それはいずれも世界屈指の名職人のもの。
 それも精度自体は高い為、よほどの目利きでなければ違いが分からないレベル。

 ――――それらを海人が解析し、仕立てロボット用に最適化した手法で縫い上げたのが今回着ている服だ。

 名職人の再現データに比べれば多少見栄えが落ちるが、着心地はほんの僅か上回る。
 服屋に行く事は分かっていたはずなのに、そんな物を用意してしまったのは迂闊と言う他なかった。

(……やはり緩んどるな。ま、今はこちらの対処か)

 食い入るように見つめてくるキザイアを見返しながら、考える。

 仕立てロボットの存在を教えるなぞ言語道断だが、ただ断っても素直に引き下がりそうには見えない。
 海人は妥協点を探るべく、キザイアに問い返す事にした。

「一応、どんな目的で紹介してほしいのか伺っても?」

「勿論、仕立ての依頼と可能ならば技術の教授です!
後者が難しいのは重々承知ですので、可能なら依頼だけでも……!」

 ずずいと前のめりになり、キザイアは訴えかける。

 仕立てに限らず、職人に技術の教授を乞うのは難しい。
 技術とは職人が稼ぐ為の骨子であり、それを教える事は稼ぎを減らす事に繋がるからだ。
 それでもどこでも同じような基礎技術ならまだ見込みがあるが、職人が独自に見出した技術はほぼ不可能。
 ここに注文しなければ手に入らない、という有利を自ら捨てるに等しいからだ。
  
 だからこそ、せめて仕立ての依頼を行いたい。

 キザイアも仕立て職人ではあるが、その技術はせいぜい中の上。
 注文されれば喜んで受けるが、わざわざキザイアに注文する客は少ない。
 なのでメインは腕の良い職人による既製服を仕入れて売る、あるいは仕立て職人の仲介だ。

 この職人に依頼できれば、売上アップは勿論上客の増加も見込める。
 加えて、もし仕事を間近で見る事が出来れば技術の吸収も出来るかもしれない。 

 少々強引でも、ここは繋がりを作っておきたかった。

「ふむ……実はこの職人、諸事情でまったく人前に出ないので、注文を受けるのは実質無理です。
万一無理強いでもしようものなら、最悪自決してしまうでしょう」

 キザイアの言葉に、海人は静かに返す。
 
 かなりギリギリだが、嘘ではない。
 海人の仕立てロボットは、製作者たる彼が表に出さないので人前に出る事がない。
 かつての海人の悪戯心で、無理に操作すればその人間諸共自爆するシステムも組み込んである。

 真相には程遠い内容ながら、嘘ではない言葉。
 シリルに仕立てたドレスを知っている為、この嘘つき、と笑顔に非難の視線を乗せるレザリアはともかく、
海人についてまるで知識のないキザイアをごまかすには十分だった。

「きょ、極度の人嫌いという事ですか……ですが、カイト様はお会いして問題ないのですか?」

「ええ。御覧になった通り、私達三人は問題ありません」

「では、今後その職人さんに御三方が仕立てていただく可能性は?」

「十分にあります。というより、今度仕立ててもらう予定です」

「ならば、今度機会があればで構いませんので、じっくり衣装を観察させていただけませんか?
着てる姿や縫い目などを見せていただくだけでも勉強になりますので」

「そういう事であれば、喜んで。代わりの服を用意していただければ、今この服を脱いでも構いませんが?」

「いえ、ありがたいのですが、そろそろ御二方の着替えが……」

 海人の申し出をキザイアが断ろうとしたところで、更衣室から雫が出てきた。

「じゃじゃーん! どうです海人さん! この超絶美少女の艶姿は!」

「お、かなり化けたな。ちょいと背伸びしすぎてるきらいはあるが」

 子犬の如くはしゃいで感想を求める雫に、海人はそんな感想を述べる。

 雫が着ているのは、紫色のドレス。
 淡い紫が雫の年に似合わぬ大人っぽさを醸し出している。
 シンプルな形状ではあるが、肩口にあしらわれたレースの飾りがアクセントになり、優雅さを生み出している。
 
 が、色自体は不思議と似合っているものの、片肩が大きく開いたデザインがよろしくなかった。
 小柄で顔立ちも幼い雫だと、どうしても子供が背伸びしているように見えてしまうのだ。
 
「む、背伸びですか?」

「デザインがな。大人っぽさを出そうとして失敗している。
君は元が良いんだから、もう少し大人しめの方が魅力が出るはずだ。
さっきオレンジのドレスも一緒にあっただろう? そっちを着てみてはどうだ?」

「あれですかぁ……子供っぽくありません?」

 海人が言うドレスを思い浮かべ、彼に不満げな視線を向ける雫。
 
 海人が言っているのは、オレンジ色のラウンドネックのドレス。
 所々レースが入っており優美さが出ているが、明るい色彩と露出の少なさでやや幼く見える。
 悪い印象ではなかったのだが、着てみる気にはならなかった服だ。
 
「とりあえず、試しに着てみてくれないか?」

 海人がそう言うと、雫はいかにも仕方ないとばかりに更衣室へ戻っていく。
 今度はあまり時間をかけず、雫が戻ってきた。

「……どうです?」

「私は良くなったと思うが、女性陣の御意見は?」

「あたしもこっちが良いと思います。自然な感じですね」

「私もですね。このドレスはもう少し幼く見えてしまうかもと思っていたのですが……」

「雫は外見に反して精神は大人びていますし、所作は美しいですから。
デザインのやや幼い印象もそれで打ち消されます」

 意外そうなキザイアに、海人は解説する。

 雫は外見だけでなく性格も子供っぽく見えるが、その実芯はしっかりしており成人女性に近い。
 加えて刹那の教育の賜物か所作にも気品があるので、大人っぽい雰囲気も多少出ている。
 このドレスは確かにやや幼い印象だが、雫が着ると品格と程良い天真爛漫な魅力になるのだ。

 そんな海人の言葉に、雫は気をよくしたように大きく頷く。
  
「ふっふっふ……つまりあたしの溢れ出る大人の魅力で子供っぽさが打ち消されるというわけですね?」

「解釈は御自由に。が、君は無理な背伸びをするより、自然体の方が魅力的だと思うぞ。
ま、先日も言ったように君が好きなドレスを選べばいいとは思うがな」

「ふっ……まあ今回は海人さんを立ててこのドレスでいいでしょう。
五年後ぐらいには、あのドレスでも海人さんが絶賛する美女になるはずですしね」

「はいはい、楽しみにさせてもらおう」

 むん、と薄い胸を張る雫の頭を、うりうりと撫でる海人。
 軽くあしらっているようだが、その表情は優しさに満ちていた。

 そうこうしているうちに、今度は刹那が更衣室から出てくる。

「ど、どうでしょう海人殿」

「……うむ、綺麗だ。いつも美人だが、そうやって着飾るとまた別の魅力が出るな」

 照れ臭そうにしながらも背を伸ばして意見を求める刹那に、海人は感嘆の声を上げる。

 刹那が着ているのは、ブルーのドレス。
 片肩が大きく開いたデザインだが、雫とは違い成人女性らしい色香が出ている。
 ややタイトなデザインなので、鍛えられ引き締まったスタイルも良く映えていた。
 飾り気は少ないが、だからこそ普段の刹那が持つ凛々しさはそのままに女性的な魅力が強く出ている。 

 刹那が魅力的な女性である事を海人が再確認するには、十分すぎる姿だった。

「いや、ホントに驚いたな。そのドレスは君に似合うだろうとは思っていたが……うーむ、ここまで化けるか」

「あ、あの海人殿、そ、そんなに間近で見られますと、その……」

 興味深そうに近寄ってまじまじと見つめてくる海人に、刹那の頬がほんのり赤くなる。

「っと、すまない。流石に不躾だったな。私は良いと思うが、君自身はそれでいいのか?」

「――――ええ。これが一番気に入りましたので」

 海人の問いに、刹那は本当に嬉しそうな笑顔で答えた。

「ならばいい。さて、最後は私の服だが……ま、見劣りさえしなければなんでも――――」

「それはいけませんよカイト様。御二人がこれだけ素敵なのです。
主人である貴方は、それを従えるに相応しい衣装であるべきです」

 キザイアは海人の投げやりな言葉を遮り、ずい、と詰め寄った。

「あー……キザイア女士? 目が血走ってますが?」

「あたしも駄目だしくらったし、海人さんもより良い衣装選ばないとダメですよねー?」

「拙者としても、海人殿がしっかり着飾ったらどうなるのかは見てみたいです」

「ふっ、シェリス様からカイト様を歓待しろと命じられてるあたしとしても、黙っちゃあいられませんねぇ?」
 
 そう言って、女性陣は満面の笑みで海人ににじり寄ってくる。
 物理的にも心理的にも逃げ場を断たれ、海人は思わず天を仰いだ。  

コメント

> レザリアと議論していた学者は、当初は幼い頃から通った図書館と運命を共にするつもりだった。
ここは「シャーリーと議論していた学者」では?

もしかしてカイトの地下室の存在を一番知られちゃいけないのがシャーリーにだったりして?
でももし将来カイトが弟子を取るともりがあったらシャーリーが一番候補ではないのでしょうか?
[2018/12/25 06:15] URL | ホセ #- [ 編集 ]


ふむ?どこか海人に似た所がある鍛冶職人…刹那が気付いたのはその辺りかな?
そして…何故か海人の再確認という言葉が思い浮かぶのは気のせいだろうか?

追伸
琥珀ネタはいかがでしょうか?
[2018/12/25 13:42] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


番外編を読んでいるのかと思った
[2018/12/27 03:30] URL | #- [ 編集 ]

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[2018/12/28 02:40] | # [ 編集 ]


議論魔兼詮索魔ということで一度海人とシャーリーが、本気で議論する姿を見てみたくなりますね。


それとメイベル以外の古参勢の内面描写もあまりないことだし古参勢の授業風景を見てみたくなりますね。

ついでに言えばこの話の前にそっちを書いたほうが、イメージが湧きやすかった気がしますね。

[2018/12/31 18:43] URL | シャオ #xDU5tAck [ 編集 ]

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[2019/01/01 00:24] | # [ 編集 ]


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