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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編+最新話誤字修正。
というわけで、今年最後の番外編と最新話の御指摘いただいた誤字修正になります。
それほど珍しくはないネタになります。

非公開で御質問いただいた点ですが、今出せる限りですとエミリアは爆発の痕跡がありました(94話)
あと、勝手ながらそのお名前は既に使っている方がいらっしゃるので、一文字だけでもどこかひらがなかカタカナにしていただけると分かりやすくて助かります。
今後とも楽しんでいただけるよう、頑張りたいと思います。


ホセさん

御指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正いたしました。

ある意味ゲーム関連のせいで雫かもしれません。
身内、というのが非常に大きいです。

コスモさん

さて、どうでしょう。
割と重要な要素ではあります。

琥珀……あまり詳しくないので、知識身に着けてみたいと思います。

 さん

性質上そうなりやすい話かもしれませんが、そう感じられたのは私の未熟ですね。
精進させていただきます。

シャオさん

おそらく、議論よりは質問寄りになるかもしれません。
相手が相手ですので。
最古参の授業風景は、確かに先にやるべきだったかもしれませんね。


次話ですが、海外ではさすがに執筆無理だったので、正月で遅れ取り戻そうと思います。
展開悩んでる箇所はありますが、今年はじっくり考えられそうなので。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編を楽しみください。
皆様、良いお年を。





 番外編


 海人は、屋敷の中から外の景色をぼうっと眺めていた。

 しんしんと降り積もっていく雪。
 すっかりと雪に覆われ、白く染まった中庭。
 時折樹の枝から雪が落ちて本来の色彩を取り戻すが、それも一時。
 時間が経てば再び雪が積もり、全ては白く消えていく。

「……とうとう、やまなかったなぁ」

 海人が、大した意味もなくぼやく。

 シュッツブルグに雪が降らないわけではないが、積もるほどの降雪は数年に一度。
 それも大方は一日二日でやみ、三日降り続けるなどという事は滅多にない。
 
 それが、今回は実に一週間降り続いている。
 そのうちやむだろうと思っていたら、ついに年末になってしまったのだ。

 海人も雪自体は好きだが、出来れば年明けは晴天で迎えたいところだった。

「まったくですねぇ……このクソ寒い中でも普段と変わらず鍛錬するってどうかしてると思いません?」

 炬燵の天板に頬をつけながら、海人を見る雫。

 ここ一週間の鍛錬は、実に過酷だった。
 雪が一時的にもやむ事はなく、酷い時は吹雪くほど。
 にもかかわらず、鍛錬はいつも通り強行されたのだ。

 樹に叩きつけられれば、枝に溜まった雪が頭上に落ちてくる。
 地面に叩きつけられれば、痛みに芯まで響く冷たさまで加わって被害倍増。
 なにより事あるごとに服のどこかに滑り込んでくる雪が、全身を冷やしていく。

 挙句の果てに鈍った動きのせいで気絶する羽目になり、

「あら、セツナさんお手製のお布団でゆっくりお休みだったでしょう?」

「あれじゃむしろ永眠しますっ!」
 
 ころころと笑うシリルに全力で反論する雫。

 確かに刹那お手製の布団で眠っていたのは事実。
 きっと安らかに眠っているようにも見えたのだろう。

 が、その原材料は氷と雪。

 大地にある氷の枕と敷布団の上に雫を寝かせ、優しく雪という名の掛布団をかけ続けたのである。
 御丁寧に、雫を起こさぬ程度の力で徐々に雪を押し固めながら。
 一応掛布団完成前に目覚めたものの、それでも雫は目覚めた直後に絶叫する羽目になった。

 が、その下手人は妹の切実な叫びにもまるで動じない。
 
「寒さで多少鈍るのは仕方ないが、あの一撃を避けられんのは鈍りすぎだ。
あそこまで鈍るなら、魔力消耗を加味しても火炎魔法なりなんなりで状況を改善しろ」

 お茶をすすりながら、刹那はにべもなく雫の失態を指摘した。

 肉体強化をした状態で動いていれば多少の寒さはどうにでもなるが、
それでも今日ほどの冷え込みに吹雪まで加わるとそれだけでは対処しきれなくなる。

 そういう時に魔法によって暖を取るのは、立派な戦術の一つ。
 大概は相手にも暖を与えてしまうのが欠点だが、それを差し引いても動きの鈍りは致命的だ。
 魔法を使うか、あくまでも肉体強化での簡易的な対処にとどめるか、この判断の正確性は命運を分ける大きな要素。

 だからこそ、見極め損ねた雫に罰を与えたのだ。
 二度と繰り返してたまるか、そう思わせる為に。

「セツナさんも厳しいわねぇ……でもシズクちゃん、冷えがキツいと思ったら迷わず体きっちり温めないとダメよ?
ここは普通の冷え方だけど、場所によっちゃ肌寒い程度から急激に冷えて武器もまともに握れなくなる時もあるんだから」 

「そこまで急に冷え込んだ時があるのか?」

「山に住んでたフロストドラゴンのせいだったけどね。いや、あん時はホントに死ぬかと思ったわ」

 海人の問いに答えるルミナスの口調は軽いが、実際は非常に危険だった。

 それは、エアウォリアーズに入るより前の話。
 ある雪山を進んでいる最中に起きた出来事。

 これぐらいの寒さなら、肉体強化だけでも問題ない。
 誰もがそう思う中、ルミナスと姉のアリスは念の為防寒具も着ていた。
 いざという時の動きは鈍るが、この寒さを肉体強化のみで耐え続けて進軍するのは気が滅入ると。

 それを根性が足りんと笑う者もいたが――――これのおかげで、九死に一生を拾った。

 地元の人間すら知らなかった、フロストドラゴンの存在。
 その寝所の僅かな隙間から山肌に噴き出ていた強烈な寒気によって、 
ルミナスとアリスを除いた者達は見事にその動きが凍り付いた。

 そこを狙ったようにフロストウルフの群が襲い掛かってきたのだ。
 さして強くはないが数が多く、まともに動けない状態で返り討ちに出来る相手ではない。
 その時はルミナスとアリスが時間を稼いでどうにか対応できたが、全滅の可能性も十分にあった事件だった。

「むう……鬼のようなお姉ちゃんだけでなく、ルミナスさんまで言うならそうすべきなんでしょうねぇ」

「ほう? 明日は本当に鬼になってやろうか?」

 うんうん、としたり顔で頷く妹に、刹那が不敵な笑みを向けた。
 それに対し、雫はあっさりと頭を下げ、話題を変えにかかる。

「しっかし、こういう時の炬燵は本当に堪えられませんね~」

「そうね。なんというか、このすっぽり入って温まるのがクセになるわ。
冬場の寝起きのベッドみたいな魔性の魅力というか……」

「同感ですが、ベッドではこうして物を食べてお茶を飲んでともいきませんわね。
出る理由がなければ、丸一日ここで過ごしてしまいそうな恐ろしさがありますわ」

 今年が炬燵初体験の二人が、各々考察を述べる。
 その言葉を証明するかのように、どちらも腰まですっぽり収まっており、
腰は腰で毛布を掛けて鉄壁のガードを敷いていた。

「炬燵はダメ人間製造機でもあるからな。本でもあったら最悪レベルだぞ」

 みかんを頬張りながら語られた海人の言葉。
 それを想像したルミナスとシリルは、思わず頬を引きつらせた。 
 
 ただでさえ、お茶と茶菓子とみかんさえあれば丸一日過ごしかねない魔窟。
 そこに唯一の欠点である退屈を紛らわせる本という兵器がぶち込まれればどうなるか。
 考えるまでもなく、炬燵という魔物に心を喰われてしまう。
 
「……実は炬燵ってヒノクニの人達の精神修養の道具だったり?」

「……ありそうですわねぇ。怠惰に向かう心を律し、精神力を鍛える。なるほどよく出来ていますわ」

「や、ただの防寒具ですって。実際、怠惰と堕落の象徴みたくなる人もっだぁっ!?」

 ニヤニヤとした笑みを浮かべた雫が、突如悲鳴を上げる。
 ルミナスとシリルが驚いていると、刹那が雫に頭を下げた。 

「悪いな。伸ばそうとした足が当たってしまったようだ」

「……そんな広くないんだから気を付けてね?」

 軽く溜息を吐き、雫は姉に軽く注意した。
 的確に蹴り抜かれた向こう脛の痛みを堪えながら。

(どう見ても反応が不自然だけど……まさか、よねぇ?)

 雫の反応に首を傾げつつも、ルミナスは浮かんだ想像を否定した。

 雫の性格からして、事故で蹴られたなら姉をおちょくり倒すはずだ。
 それをしないという事は、何らかの抑制がかかっている可能性が高い。

 が、だとすれば状況的に雫が怠惰と堕落の象徴と評したのは刹那という事になる。
 
 普段から凛として、引き締まっている刹那。
 人間味は強いが、生真面目で隙という程の隙が無い女性。
 加えて言えば、今も炬燵に入りながら、この場でただ一人背筋を伸ばしてしゃんとしている彼女だという事に。
 
 ――――刹那の袴の下が抓った痕で凄い事になっている事など知る由もなく、ルミナスは疑念を捨て去った。
 
コメント

明けましておめでとうございます。
雪かぁ…雪ならばかまくらや雪だるま、雪ウサギを作りたい所。

追伸
お汁粉やお雑煮ネタはいかがでしょうか?
[2019/01/01 10:44] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]

なんか画像がマルっとお亡くなりに
Webページ上の画像が背景含めリンク切れになってますが大丈夫ですか?
[2019/01/06 02:53] URL | 夜霧 #- [ 編集 ]


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