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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
というわけで、番外編です。
割と定番なネタになります。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

うーん……言われてみると、情報の出し方しくじったかもしれませんね。
とりあえずあの世界の古代遺跡の発見は運がかなり大きい、とだけ。
多分、今章のどこかでそのあたりの説明少し入れると思います。

野菜系スイーツ……食べた事があまりないので、今度食べたら書くかもしれません。興味はあるので。

リゼルグさん

シェリスは約束は原則守りますし、相手が海人ですからね。
今回は事が事ですし、さっさと謝罪行く為に父親締め落とすぐらいは迷いません。

 さん

ネタバレも絡むので大雑把に言いますと、民ではなく、王族の為に戦う騎士が嫌いってとこです。
とはいえ、相手からすれば傭兵が何ほざくって話ですが。



とりあえず、次話書き始めました。
最新話まだ引っかかるところあるんですが、上手い直し方が思いつかないので。
人数増えて調整難航しそうですが、頑張って書き進めたいと思います。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。






 番外編



 その日、雫は屋敷の中庭で一人汗を流していた。

 彼女の前にあるのは、炭火の熾った焼き場。
 ただでさえ気温が高い上に、炭火の熱気。
 控えめに言っても、我慢大会である。

 が、雫はまんじりとしてその場を離れない。

「ふふ、ふふふ……こんだけクソ暑い中で焼き上げた焼き鳥を、キンキンに冷やしたお茶で流し込む。
きっと美味しいよねぇ……」

 汗と共に垂れたよだれを拭いながら、雫は笑う。

 切っ掛けそれ自体は、昨晩の雑談からの思い付き。
 暑い日はかき氷も良いが、熱々のつまみと冷えたビールも良い。
 そんな海人の発言が、なんとなく耳に残っていたのだ。

 それが、昼の鍛錬が終わった直後たまたまソルジャーバードの群を見かけた事で鮮明に蘇った。

 ソルジャーバードは、肉・内臓・骨どれも捨てる所がない。
 半端な力で挑むと逆に食われる強さの魔物だが、雫ならば心配無用。
 焼き鳥の材料として最高峰な上に、後で骨から美味しいスープも煮出せる。
 
 迷う事無く雫は最高速で群に突撃し、根こそぎ狩り尽した。
 それも万に一つも血抜きに悪影響が出ないよう、一匹残らず瞬殺である。 

 かくして美味しい焼き鳥の材料が手に入った。
 そして、それさえあれば美味い焼き鳥を作るに支障はない。

「ああ、良い匂いだなぁ……ホント海人さんには感謝してもしきれない……!」

 立ちのぼる香りに再び垂れそうになった唾を、ごくりと飲み込む。

 雫の焼く技術はそこまでではないが、この屋敷にはタレの材料は良い物が常備されている。  
 醤油、砂糖、味醂、どれもこれも素晴らしいものばかりで、適当に混ぜるだけでも美味いタレになるのだ。
 事実、現在雫の鼻孔をくすぐる香りは、今すぐ食らいつきたくなるほど食欲をそそっている。

 汗が滝のように流れ落ちる暑さも、これを嗅いでいる間は忘れてしまう。
 ここに冷えた飲み物が加われば、地獄のような暑さは食事のアクセントに早変わりだ。

 とはいえ、酒は姉と主から禁止されているのでビールは飲めない。
 ついでに言えば、試しに飲んでみたものの口に合わなかった。

 ゆえに、お茶で代用する。
 無論、ただの代用で済ませるつもりはない。
 
 脂たっぷりでジューシーなソルジャーバードのもも肉。
 タレの味と香りも相まって素晴らしい味わいになるだろうが、多少しつこさもあるだろう。
 ゆえに、用意したのはその後味を綺麗に流しさり、心地良い余韻のみを残す烏龍茶だ。

 待ち遠しい美味の瞬間に雫が鼻歌を歌い始めると同時、彼女の首が屋敷の方に向いた。
 直後、雫は焼き上がった串を味わう事もなく、一気に口に放り込み、次を焼き始める。 

「……おや、焼き鳥か雫」

 程なくして屋敷から現れた海人が、鼻をひくつかせた。

 漂っている香りは、なかなかに魅力的。
 甘く、香ばしく、そしてなにより蠱惑的である。
 醤油が食生活に深く根差している人間にとっては、この上なくそそられる。
 徹夜明けで、食欲が失せていた研究者も、例外ではなかった。

「そですよー。たっぷりありますんで、よろしければ海人さんもいかがです?」

「そうだな……では、レバーを一本くれるか?」

「はいはい、ただいまー♪」

 海人の注文を受け、雫はすかさずレバーを焼き始めた。
 
 レバーの焼き方は、難しい。
 火を通しすぎれば固くなり、かつ臭みも出る。
 かといって火の通りが甘いと旨味が活性化しきれず、これまた美味くない。
 雫は細心の注意を払い、丹念に丹念に焼き上げていく。
 
 無論、並行して焼く自分の分の火加減も注意しながら。

「……えらい暑そうだが、代わろうか?」

「いーんですよ。流した汗の分だけ焼き鳥も美味しくなりますから。それに、もう焼き上がりです」

 爽やかに笑いながら、雫は焼き上がった串をそれぞれの皿に移した。

 そして、氷水の入ったボウルから目当ての物を取り出す。
 キンキンに冷えた烏龍茶の瓶と、ガラスのコップを。

 そして、なみなみとグラスに烏龍茶を注いだ。

「そんじゃ、いただきまーす♪」

「いただきます」

 雫と海人は二人揃って手を合わせ、食べ始めた。

 最初の一口を口にした途端、雫の顔が綻ぶ。

 食べたのは、タレ焼きのもも肉。
 最初に少し濃いめのタレの味が口に広がる。
 それだけでは刺激が強すぎるが、肉を一噛みすれば味は激変。
 じゅわっと溢れ出した肉汁と脂がタレの刺激を弱めつつ絡み合い、極上の旨味が発生する。
 噛めば噛むほどにタレの味より肉の味が強まるので、程良いところで飲み込み、烏龍茶を飲む。

 ――――至福であった。

 一気にグイッと飲み込んだ時の喉ごし。
 鼻から喉まで吹き抜ける、爽やかな香りの突風。
 肉の味を押し流していくほんのりと心地良い苦みと甘み。
 それらが過ぎ去った後は、先程までが嘘のように口内がさっぱりとしていた。
 
 だからこそ、次の一口に手が伸びる。
 食べる、飲む、食べる、飲む、食べる、飲む。
 ひとしきりただそれだけを繰り返した果てに、雫は叫ぶ。

「っかぁぁぁぁ~~! 美味しいぃ~~~!!」

(美味そうに食べるなぁ……まあ、実際美味いが)

 烏龍茶を飲み干しながら、海人は食べ終えたレバーの味に思いを馳せる。

 雫の焼いたレバーは、非常に良い具合だった。
 口に入れた瞬間、とろりと溶けていくような柔らかく滑らかな食感。
 それは心地良さもさることながら、舌にねっとりとまとわりつく事で味にも大きな影響を及ぼしていた。
 鮮度の良い極上のレバーならではの、濃密でありながら軽快な味わい。
 それが長く口に残り、いつまでも楽しませてくれる。

 味が若干残りすぎるのが欠点だが、烏龍茶を飲めばそれも解決。
 最後の御挨拶とばかりに烏龍茶と絡み合ったレバーの味が広がり、ゆるゆると消えていく。
 さながら、素晴らしい劇の幕が下りていくかのように。

 が、それを踏まえても雫は非常に美味そうに食べていた。

 愛嬌のある快活そうな美貌。
 無我夢中で焼き鳥に食らいつく様子。
 がっついているのに見苦しくない食べ方。
 なにより、幸福という言葉の具現の如き笑顔。 

 これらは非常に見ている者の食欲をそそりつつ、彼女の食べる姿をもっと見たいという気にさせてくる。

「……食欲が刺激されたな。雫、今度は私が焼こう。何が食べたい?」

「そんじゃ、ももとむねをタレ、ついでにぼんじりを塩でお願いします!」

「了解っと。では、少し待っててくれ」

 雫の注文を受け、今度は海人が焼き始める。
 満面の笑みで焼き鳥を楽しむ雫に、笑顔を向けながら。

  
   
 
コメント

ああ…いいですね、こういうの。七輪で焼いた焼き肉やメザシでもいいですよね。
今度、これのルミナスとかのキャラ違いを見てみたい所。そして焼いている料理も違うとバージョン違いでさらにいい…かな?w

追伸
寄生虫ネタはいかがでしょうか?この世界の寄生虫は魔力がある分とんでもないのがいそうで…
[2019/09/30 07:13] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


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