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ラノベを目指してみよう
グース・カピーこと九重十造が人様を楽しませられるレベルの文章を目指して色々書き連ねる場所です。          軽く楽しく読める話を書ければいいなと思ってます。
番外編。
というわけで番外編です。
ちょっとした実験も兼ねた、少し珍しいかもしれないネタになります。
ひょっとすると本編と矛盾等あるかもしれませんが、寛大な心で読んでいただけると幸いです。

では、急ぎ足ですがコメント返しさせていただきます。


コスモさん

それに加え、誰かさんの作った物に比べればぬるいってのもありますね。
個人的には難易度調節ミスだとあるゲーム思い出します。
攻略本なしではおそらく初見個別エンド不可能、有りでもかなりの苦行というヤツを。
シナリオは好きだっただけに、キッツかったです(汗)

もつ鍋……これからの時期美味しいでしょうね。食べたら書くかもしれません。

 さん

楽しんでいただけたようで何よりです。
遅筆ですが、気長に読んでいただければと思います。


次話ですが、ちょい悩み中です。
現在初っ端から色々かっ飛ばしてるんですが、もう少し大人しくさせておくべきかとも思うので。
最新話の修正進めながら考えていきたいと思います。

では、今回も数多くの方の御来訪ありがとうございました。
気が向いた方は『続きを読む』で番外編をお楽しみください。







 番外編



 唐突だが、人間というのは未知に魅力を感じやすい生物である。

 雄大な山脈の裏に広がっているであろう、まだ見ぬ大地。
 人が潜れる限界を遥かに越えた深度にあるであろう、海の底。
 見上げても想像すら出来ぬ、空の高みの果て。
 過去そういったものを見る為に生涯を費やした者達の話は枚挙に暇がない。

 ここまで大仰な話でなくとも、身近な所でも同じような話はある。

 例えば、子供だ。
 危ないから火に近づいてはいけない。
 そう教えても、かえって興味を抱いて手を伸ばす事がある。
 これは子供が食べても美味しくない。
 そう教えてもむしろ目を輝かせて味見したいとせがむ事がある。

 こういった好奇心は人間の本能とも言えるものであり、これこそが人類の発展を促進させてきた。
 とはいえ、当然ながら好奇心がもたらす結果は良いものばかりとは限らない。

 火の熱さに思わず手を引っ込める前に、火傷を負う事があるように。
 生うにの独特の香りに、べっ、と思わず吐き出してしまうように。

 好奇心が碌でもない結果を生む事は、ままあるのだ。 

「……油断した私にも非があるが……よもやこんな事になるとはな」

 溜息を吐き、手元の赤ワインを一口飲む海人。

 さして酒に興味のない海人だが、それでも美味いと思える味だった。
 とはいえ、それも当然。創造魔法で生み出した物だが、海人の世界における超高級酒。   
 一般的な勤め人が買おうものなら、それだけで離婚騒動に発展しかねない逸品だ。

 が、その味を理解し、堪能しながらも海人の表情に喜色はない。

 あるのは、薄情にも目の前で笑い転げている友人二人に対する怨嗟。
 そして頭を抱えている護衛に対する僅かな期待である。 

「わん♪ わん♪ わぉ~~~ん♪」

 実にリズミカルな雫の鳴き声が、室内に響く。

 それだけなら、海人としては良かった。
 雫の鳴き声は綺麗に韻が踏まれており、聞いていて心地良い。
 ある一つの条件さえ満たされていれば、微笑ましく聞いていただろう。
 
 そう――――雫のいる場所が、海人の頭の上でさえなければ。

「ええい雫! いいかげん降りんか! 海人殿が困ってらっしゃるだろうが!」

 護衛にあるまじき無礼を働く妹を、刹那が怒鳴りつける。
 が、普段なら慌てて飛びのくであろう怒声を浴びても、雫は平然としたものだった。

「わぉ~ん?」

 ふふん、と真っ赤になった顔で姉を見下すように笑う雫。
 控えめに言っても、喧嘩を売っているようにしか見えない態度だ。

「こ、この愚妹……!」

 ギリリ、と歯を鳴らす刹那。

 今すぐにでも、雫を殴り飛ばしてやりたい。
 澄ました馬鹿面に拳を叩き込み、愉快な壁画にしてやればさぞかし痛快だろう。

 が、位置と状態があまりにも悪すぎた。

 雫の手足があるのは、海人の頭。
 しかも体を支える為か彼の髪の毛をしっかり掴んでいた。
 この状態で殴り飛ばせば、海人の髪型はしばらく斬新な事になってしまう。
 勿論、それを引き起こした刹那もくすぐりという名の地獄巡りだ。

 色々な意味で早急にどうにかしたいが、現状打つ手はなかった。

「しっかし、シズクちゃんここまでお酒弱かったなんてね。
こりゃ、肉体強化解いた状態で飲ませちゃ駄目ね」

 ようやく笑いが収まったルミナスが、しみじみと呟く。

 雫がこんな状態になった原因は、飲酒である。
 普段なら海人がまだやめた方が良いと禁じているのだが、
今日は好奇心に負けたのか全員の目を盗んでこっそり海人の赤ワインを飲んでいたのだ。

 とはいえ、ルミナスの見たところ雫が飲んだのはグラス一杯。
 自分の持ってきた葡萄ジュースと、海人の酒の瓶をすり替えて飲んだ一回だけだ。
 いくら幼く体も小柄とはいえ、普通ならここまで派手に酔っぱらう量ではない。

 この屋敷ならまだいいが、他所で普通に飲んでしまうと何が起こるか分かったものではなかった。

「いえ、お姉さま。この匂いを」

 そう言ってシリルが、雫用の葡萄ジュースの瓶をルミナスに差し出す。
 
 言われるがままルミナスがその匂いを嗅ぐと、覚えのある芳醇な赤ワインの芳香。
 瓶こそ雫用の葡萄ジュースだったが、中身は海人用の赤ワインだった。

「……丸々一本空けて、ついでにカイトのも一杯か。そりゃ酔っぱらうわよねぇ」
 
「追加の瓶だけすり替えたな。最初の瓶は間違いなく葡萄ジュースだった」
 
 やれやれ、と肩を落とす海人。

 ほぼ習慣だが、海人は雫の瓶を一応さりげなくチェックしている。
 雫の年齢での飲酒は体に良い事ではないので、好奇心に負けて飲まないように。

 が、流石に全ての瓶をチェックする程注意深くしているわけではない。
 酔いが回ってきたところでおかわりとして持ってきた葡萄ジュースの瓶にまでは、視線を向けていなかった。

「そこまでして飲むとは……申し訳ありません、海人殿」

「まぁ……周りが飲んでる中一人飲めないんでは、不満も溜まっていただろうしな。
そこらへん、気を配ってやらなかった私の落ち度でもあるか」

 言いながら、頭上の雫の手を軽く撫でてやる海人。
 
 周りが飲んでいる中、一人だけ酒を飲めないのは面白いものではない。
 まして海人の世界とは違い、この世界では雫の年齢での飲酒は特に禁じられていないのだ。
 健やかな成長の為、と諭されてもそれだけでは納得しづらいだろう。

 海人がそんな事を思って自省していると、雫に変化が起きた。 

「わんわんわん♪」

 海人の頭上から下り、今度は膝の上でお座りのポーズをする雫。
 海人が試しに顎を掻いてやると、雫は気持ち良さそうに目を細めた。

「……本当に犬だなぁ。流石にこんな酔っぱらい方は私も初めて見たぞ」

「そう? 酔っぱらい方って結構色々あるわよ?
四つん這いで駆けだして町の外に弱い魔物齧り殺しに行くやつもいるんだし、可愛いもんじゃない」

「そんなのがいるのか!?」

「いますわよ。ついでに言えば、四つん這いで裏路地の野良犬や野良猫と会話してたのもいましたわね。
しかも本当に意思疎通してたらしく、翌日以降決まった場所に餌置いたら迷惑なゴミ漁りが無くなったとか町の方が言ってましたわ」

「凄いですね!?」

「当の本人達は翌日自分の行動思い出して悶えてたけどねー。
そういう連中に比べりゃ、今のシズクちゃんなんて可愛いだけだしいいじゃない」

「…………ふむ。そうだな」

「待ちなさいカイト。何企んでんの?」

 一瞬考え込んだ海人に対し、ルミナスが半眼を向ける。
 慣れないと分からないが、今の彼の表情は大体碌でもない事を考えている時のそれだった。

「人聞きの悪い。私は今の雫がとても可愛いと思っているだけだぞ?」
 
 ルミナスの問いに対し、海人はいかにも何か企んでそうな笑みで答えた。
 片手で雫の顎を掻いてやりつつ、もう片方の手で刹那にある物を持ってくるよう合図を送りながら。

 ――――後日、屋敷の地下室で自身の奇行の記録映像に悶え転がる雫の姿があったという。



   
コメント

そうか、雫は酔うと犬になるのか。…なら刹那は…どうだっけ?普通だっけ?
個人的にはシェリスの所の面々が酔っぱらうとどんな感じか知りたい所。自重なしに酔っぱらうと色々カオスな状態になりそうなw

追伸
牛丼ネタはいかがでしょうか?大量に作るのは普通ですが、トッピングとかで
[2019/11/18 07:35] URL | コスモ #Y2SfxCmk [ 編集 ]


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